こんばんは、ヴィスタリアです。
間が空いてしまいましたが月組「エリザベート」2回目の観劇の感想の続きです。
目次
高みへと上りつめる愛希れいか様の美と迫力
大好きなちゃぴちゃん(愛希れいか)を宝塚で見るのはこれが最後と思うと、惜別の思いでいっぱいになってしまって涙腺が…。
どの場面のちゃぴちゃんを見ていてもうるうるしてしまいました。
お芝居ももちろんですが、フィナーレのたま様とのデュエットは目に焼き付けました。
これが、最後、たま様とトップコンビとして踊るのも最後なんだ、この 伸びやかでしなやかな、ちゃぴちゃんにしかできないダンスを見るのも最後なのですね。
涙腺がゆるむのは「これが最後」と思うからだけではなく、 ちゃぴちゃんがすべてを懸けて命を燃やすようにして舞台に立っているのを感じて、どうして平静に見ていられるでしょうか。
ヴィスタリアの1回目の観劇が貸切公演だったからか拍手などもさらっとした感じでしたが、今回は平日ソワレでした。
客席の温度が高いと星組でも感じたのですが、 ちゃぴちゃんの渾身の「私だけに」の後は長く長く拍手が続きました。
また1回目の観劇では一度も「ちゃぴちゃん」とは感じず「シシィ、エリザベートがそこにいる」と思いました。
今回はこれが最後と思うからか、「“ちゃぴちゃんの”シシィ、エリザベートがそこにいる」と感じました。
こういうことがあるから舞台は生物で同じ演目でも何度も見たくなってしまうのです。
自立し芯のある強いエリザベートの脆さ
特に印象的だったちゃぴちゃんシシィの演技はドクトルのトートに追い詰められる場面です。
「誤魔化すなよ、おまえはあいつを愛しちゃいにない。おまえが愛しているのはこの俺だ」と言われて「違う!」とちゃぴちゃんシシィが叫びます。
ちゃぴちゃんのシシィをヴィスタリアは自立を求めた強い女性だと思っていたのですが、このときシシィは耳を強く塞いでたま様トートに背を向けます。
本当に強い女性だとしたらトートに対峙して凛として言い切りそうなのに、このぎゅっと耳を塞いだシシィに彼女の脆さや弱さを感じました。
自分の人生は自分のものと言い切るシシィがなぜフランツの浮気にこれほど動揺するのか疑問だったのですが、フランツの浮気の写真を見せられて「生きていけない」と嘆くのに納得がいきました。
黒があって白が輝く エリザベートとヴィンディッシュ
前回の観劇でうみちゃん(海乃美月)のヴィンディッシュ嬢に感動し、ぼろぼろと泣きました。
今回も海ちゃんのヴィンディッシュを楽しみにしていて、やはり感動して泣いたのですが、一つ気づいたことがあります。
この場面にどうしようもなく心を動かされて泣かされるのは、 うみちゃんのヴィンディッシュの演技だけではなくちゃぴちゃんのエリザベートがいるからだということです。
うみちゃんの演技がヴィンディッシュの傷ついた魂に触れさせてくれるから泣けるのだと思っていたのですが、ちゃぴちゃんが「もし変われるなら変わってもいいのよ、私の孤独に耐えられるなら」と歌っているときから涙が止まらなくなってしまったのです。
ちゃぴちゃんのエリザベートが見せる孤高、孤独があるから、うみちゃんのヴィンディッシュの涙、そしてエリザベートの頰に触れる演技がすばらしいものになるのだと思いました。
黒があるから白が輝き、白があるから黒が映える、2人の”エリザベート“の魂に触れるから泣けて仕方ないのだとヴィスタリアは感じました。
月城かなと/ルキーニの進化がすごすぎる!
約10日ほどおいて2回観劇したわけですが、主要キャストも月組も深化と進化を遂げてパワーアップしていましたが、その最たる存在はれいこちゃん(月城かなと)ではないかとヴィスタリアは思いました。
特に印象的だったのがオープニングです。
こんなルキーニは見たことがない、こんな語り方をするルキーニがありえるんだとハッとさせられました。
今までのルキーニとも違う、約10日前のれいこちゃんとも全く違いました。
「またの名を死」と言うときの「死」、こんな言葉の発し方があるのですね。
「閣下、話しちまっていいんですかい?」
「ウン・グランデ・アモーレ 偉大なる愛だ」
この「ウン・グランデ・アモーレ」もまた、ふつうだったら力をこめて巻き舌気味で誇張して言いたくなりそうなのに、れいこちゃん、そんな言い方をするのね?と思わず聞きたくなるような発し方で、とにかく圧倒されっぱなしでした。
まず最初に銀橋に出てきたときの立ち方、姿勢からしてすごく工夫されているのですよね。
首が前に出ているような、猫背のような、姿勢や立ち姿の美しいタカラジェンヌとは思えない佇まいでした(褒めています)。
ケタケタとした気味の悪い笑い(褒めてます)がところどころで入るのも効果的ですが、決してやりすぎていないと思うのです。
そんなれいこちゃんがフィナーレ、特にパレードでは美しい男役・月城かなととして薄紫色の衣裳を着て笑みを浮かべると、ものすごくきれいですし目立ちます。
どなたかがSNSで れいこちゃんの美貌を「美の暴力」と評していたのがわかります。
芝居にアツい月組生 美園さくらちゃん、叶羽時ちゃん
「エリザベート」といえば本役以外のバイトも楽しい見所で、今回は2回目の観劇だったので誰がどこにいるのか探しながら楽しみました。
◆カフェの市民たちが芸達者すぎて目が足りない
そのなかでも特に、叶羽時ちゃんのおばあちゃんがコミカルで楽しかったです。
「ウェスト50cm、びっくりしちゃうよね〜」と時ちゃんに思わず話しかけたくなります。
この場面、うみちゃんも美人な市民さんで好きです。
うみちゃんはスペインの美女も華やかで、あの長〜くて重たそうなドレスの見事なさばきっぷりがすごいです。
誰もがさばける長さではないように思います。
◆女官の美園さくらちゃん、背中で演技する
ヴィスタリアは最下手で観劇していて下手袖あたりで女官さんたちが演技をしていたシーンがありました。
女官たちがシシィを「ありえないわ」「いけないわ」と批判するようにわちゃわちゃしているところで、客席には背中を向けていました。
セリフもなく見えるのは背中だけでありながら、女官の心の声が聞こえてくるようだと思った女官が1人、いました。
美園さくらちゃんでした。
これで「エリザベート」の記事は最後になるかなと思います。
最後なので、いまの月組にしかできない「エリザベート」を作り上げた月組生全員に心からの拍手を送りたいです。エーアン!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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