映像の感想

【花組ライビュ感想】明日海りおの黒燕尾と城妃美伶の素敵な恋

こんばんは、ヴィスタリアです。

今日は花組「A Fairy Tale-青い薔薇の精-/シャルム!」の宝塚大劇場千秋楽でした。

この公演で卒業されるみりおちゃん(明日海りお)くみさん(芽吹幸奈)あかりさん(白姫あかり)えみちぃ(乙羽映見)しろきみちゃん(城妃美伶)、大劇場ご卒業おめでとうございます。

サヨナラショー 綴られたトップ・オブ・トップ明日海りお様の軌跡

ムラには行けませんが胸の内でムラのことを思いながら職場から一番近い映画館のライブビューイングで見てきました。

先行抽選で当選しホッとしていたのですが、いつもLVに行く映画館ではスクリーンが倍に増強されていました。
さすがトップ・オブ・トップ、明日海りお様のサヨナラ公演です。

「A Fairy Tale-青い薔薇の精-/シャルム!」については東京公演を実際に観劇してから感想を書くつもりですので今回はサヨナラショーとご挨拶について書きたいと思います。

サヨナラショーのセットリストはこちらです。

1.愛と死の輪舞「エリザベート」
2.宝塚幻想曲
3.もしかして、これが恋「カリスタの海に抱かれて」
4.ただ一人の女「新源氏物語」
5.金色の砂漠
7.メサイア
8.EXITER!!(客席おり)
9.Melodia(柚香、男役)

10.人生には恋と冒険が必要だ「CASANOVA」(水美バルビ神父、瀬戸トリーチェの小芝居つき)

11.時の輪「ポーの一族」(明日海・柚香)
→水車の曲「ポーの一族」(明日海・華デュエットダンス)

12.Sante!!(芽吹・白姫・乙羽・城妃)

13.ETERNAL GARDEN「BEAUTIFUL GARDEN」
14.Happiness~Some little things~「ハンナのお花屋さん」

みりおちゃんがトップスターになってからの作品で構成されており、前半の息つく暇さえないメドレーはみりおちゃんの卓越した表現力と歌唱力を実感する贅沢な時間でした。

せり上がってきたのはトートだったのに一瞬でショーになり光源氏になり砂漠で命を燃やしたギィになり、そして天草四郎なり、ヴァンパネラに変化したのですから。

水色の、ビジューがちりばめられた片羽根の特別な衣裳も白にピンク系の飾りがあしらわれた衣裳も神々しいほどの美しさでした。

サヨナラショーで「ポーの一族」れいちゃん(柚香光)のアラン、はなちゃん(華優希のメリーベルとの場面が再び見られたことがうれしかったです。

また「CASANOVA」はベアトリーチェに会うために宮殿に忍びこもうとするバルビ神父/水美舞斗とベアトリーチェに扮するあきらさん(瀬戸かずや)を見ることができ笑ったのと、
この公演で卒業される花組の誇る娘役さんたちが真っ赤なドレスを着てみりおちゃんとデュエットダンスを踊るのが見られたのが本当にうれしかったです。

そしてくみさん・あかりさん・えみちぃ・しろきみちゃんの大階段、銀橋を使っての「Sante!!」には、美貌・華やかさ・ダンス・歌の実力を兼ね揃えた花組の誇る娘役さんたちが卒業されることの寂しさに胸がいっぱいになりました。

男役としてすべてを極めた特別な、研ぎ澄まされ磨き抜かれた美しさを湛えたみりおちゃんが卒業してしまうことも、上級生の娘役さんたちが卒業されてしまうことも、どうかこのまま時が止まってほしいと願わずにいられませんでした。

お花渡しと挨拶と、恋はハッピーエンド

ヴィスタリアは花組の千秋楽LVを見るのが初めてだったのですが、爽やかな風が吹き抜けるような別れの清々しさを感じました。

さおた組長(高翔みず希)からの退団者の紹介は舞台の経歴ではなくメッセージに注力されていたのもその一因かと思います。
(トップスターのサヨナラショーでスライドがあるからかもしれませんが)。

長い間活躍された娘役さんばかりたちでしたので道のりは楽しいことだけではなかったこと、そして花娘としての誇りがあふれていることに感動しました。

メッセージの中であかりさん伸び続ける身長がコンプレックスで骨を削りたかったというエピソードは驚きました。
そんなことを気にする必要などないくらい美しくて魅力のある娘役さんなのに…。

そして大階段を緑の袴で降りてきた娘役さんたちのご挨拶にも晴れやかな爽やかさ、潔さが感じられ、好印象でした。

特にしろきみちゃんのご挨拶はとても短いものだったのですが、端的な言葉にすべての思いが凝縮しているようで「いい卒業なんだね、おめでとう」と思いました。

私は5146日前に宝塚に恋をしました。(中略)
素敵な恋をしました。ありがとうございました。

何度目かのカーテンコールでのしろきみちゃんの一言も端的でこれ以上無いと思わせてくれるものでした。

私にはもったいないほどの幸せでした。

この言葉に「A Fairy Tale」じゃないですけれどしろきみちゃんの宝塚生活はハッピーエンドなんだと思い、心からの拍手をしました(映画館なので心の中で)。

今日のLVを見てしろきみちゃんの美しさ、華やかなオーラの輝き、芝居・ダンス・歌を見てすばらしい娘役さんだとあらためて思い、この清々しい端的なご挨拶の聡明さに一層好きになり、退団されることが寂しくてたまりません。

そしてお花渡しはこの方たちからでした。

芸名(花束)同期
城妃(白〜紫の薔薇)春妃うらら美花梨乃
乙羽(水色の薔薇)優波慧航流ひびき
白姫(ピンクの薔薇)紫門ゆりや鞠花ゆめ
芽吹(白の胡蝶蘭)瀬戸かずや冴月瑠那
明日海(白で、縁がピンクのカラー)望海風斗柚香光

みりおちゃんのお花渡しはできることなら寮の同室でともに花組時代をすごしただいもん(望海風斗)に、いやむしろだいもんをおいて他にいない!と願っていたのでさおた組長からだいもんが紹介されたときは目頭が熱くなりました。

だいもんみりおちゃんの耳元でなにを囁いたのかと思っていたら、記者会見で明かされていました。

みりだいの貴さに目頭が熱くなりましたし、お二人が生まれ変わってもタカラジェンヌになってくれるのならヴィスタリアも生まれ変わってもヅカファンをやろうと思いました。
(そして今度はブランクを作らずに見続けたいと思いました。10数年のブランクがあることをいま悔いています。)

明日海りお様 大劇場のサヨナラは黒燕尾で

さおり組長の温度で組子たちに「みりおさーん!」と呼ばれて応えたみりおちゃんの「はいっ!」が男役さんのキリっとした声でもしかしたら…と思ったら、
みりおちゃんは男役の制服ともいうべき黒燕尾で大階段を降りてきました。

みりおちゃんのご挨拶は惜別の思いよりも感謝と爽やかな別れに彩られ、前を向くもので「まだ東京がありますから」という言葉がありました。

またファンという言葉ではなくお客様という言葉を終始使われていたことにトップ・オブ・トップで公演の主演を担う唯一の存在の矜持と男役を愛されている方の美学を感じましたし、
「今日は宝塚大劇場とのお別れ」と強調する言葉には大切なファンの方とはフェアウェルや東京で別れを惜しまれるのかな…と思いました。

涙がまったくないわけではありませんが湿っぽさはなく、さおた組長に託されたメッセージは謙虚かつユーモアがあふれていて微笑ましく聞きました。

でもそれだけではなくて、花組を率いるトップスターの重責も滲んでいました。

こちらはさおたさん読み上げのメッセージ。

(トップ就任に際して)おめでという祝福の言葉をうかうかと頂戴するのを躊躇した。
(中略)「Sante!!」の黒燕尾で「乾杯」をやらせていただくことになっとき歴代トップスターの方の空気を感じる瞬間があって感動し、お披露目のときに受け取れなかった「就任おめでとう」を受け取れるような気がした

そしてみりおちゃんのご挨拶。

タカラジェンヌになれただけでもとんでもなく幸せでしたが、
花組に来て、皆と出会い、皆に“安心してつきていきたい”、“この人と一緒にやりたい”と思われる人になろうと藻掻けたことが一番幸せでした。

ご自身が全身全霊で愛してこられた男役の美学、花組を率いるトップスターのかっこよさをみりおちゃんは宝塚大劇場の卒業で体現してくれたように思います。

ヴィスタリアは宝塚を離れていた時期があり、みりおちゃんの舞台はここ2年ほどしか観ることができませんでしたが、明日海りおという一つの時代をつくった偉大な男役、トップスターの最後の公演をこうして見ることができて幸せでした。

みりおちゃん、卒業される皆様、本当におめでとうございます。
花組サイコー!!

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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