花組

華優希と瀬戸かずやのいた花組を愛す(「アウグストゥス/Cool Beast!!」大千秋楽によせて

おはようございます。ヴィスタリアです。

花組「アウグストゥス/Cool Beast!!」大千秋楽によせて

東京宝塚劇場で花組「アウグストゥス/Cool Beast!!」が大千秋楽を迎えます。

トップ娘役はなちゃん(華優希)
二番手スターのあきらさん(瀬戸かずや)
副組長のるなさん(冴月瑠那)
こりのちゃん(美花梨乃)
なっち(更紗那知)
すみなくん(澄月菜音)のご卒業日です。

大千秋楽、そしてご卒業おめでとうございます。

宝塚大劇場は緊急事態宣言を受けて休演、千秋楽は無観客ライブ配信という形で上演され、
ご挨拶であきらさんが力を込めた一言は忘れられないものでした。

どうかこの先、宝塚の生徒が二度とこのような景色を見ることがない、そんな世界になることを強く願っております。

東京宝塚劇場は1公演も欠けることなく、観客の入った劇場で公演ができ今日の大千秋楽を迎えられて本当に、本当によかったです。

「Cool Beast!!」であきらさんが二番手羽根を背負っていることはもとより、
フィナーレでは娘役さんを引き連れサヨナラショーでは黒燕尾で男役を引き連れて大階段のセンターに立っていることはこれ以上ないはなむけで、
見るたびにじーんとしてしまいます。

ふつうだったらトップスターにしかできないことをしているのですから。

特に黒燕尾で男役を引き連れいていてその場にトップスターが不在というのはそうそうあることではないでしょう。

これだけのはなむけを用意した花組、先生方の深い愛情を感じますし
花組で長い間がんばり、屋台骨のように支えてこられたあきらさんだからこそと思っています。

学年的なこともありトップスターのifは現実的ではないと思いつつ、
みりおちゃん(明日海りお)ご卒業後の若いスターさんが輝いている花組であきらさんが上級生の男役スターとしていてくれる安心感といったら。

花組は若く生え抜きのスターさんが多いこともあり、そういう組のバランスのよさもとても好きでした。

ifがなかったからこそトップスターにしかできなことがはなむけとして贈られたのかな…と思ったりもします。

「マスカレード・ホテル」でスーツの後ろ姿が息を飲むほどかっこよかったこと、リフトがものすごくうまかったこと。
「はいからさんが通る」編集長の包容力、
「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」の世界最高の執事、れいちゃんとのタップ。
忘れません。

もちろん最後の役となったアントニウスの野心と愛と死に様も。

あきらさんが憧れタカラジェンヌになる決断をした真琴つばささんが卒業によせて書いていらっしゃいます↓

トップスターになることだけがゴールでも目標でもない世界でこれ以上ない夢をあきらさんは見せてくれました。
いつかまた、こういうスターさんに出会いたいです。

はなちゃんは本当にやめちゃうの?という気持ちがあって、
加速度的な成長を感じる未完の大器が本当に未完のまま卒業されてしまうことを惜しんでいます。

横浜アリーナ「恋スルARENA」でのプレお披露目や
みりおちゃんの退団公演「A Fairy Tale/シャルム!」では緊張でガチガチになっているのを目にすることもありました。

しかし再びの「はいからさんが通る」を経ての「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」ビリー役は堂々たるトップ娘役で、歌もダンスも充分に見せてくれました。

ダンスは得意ではないのでしょうし技術があるにこしたことはないのかもしれませんけれど、
技術だけでは生み出せないものがあるのをはなちゃんは見せてくれました。

それにビリーはタップダンスもデュエットダンスもがんばっているのと成長がよくわかりました。

「歌劇」誌のさよなら特集で演出の原田諒先生が赤裸々に綴っています。

かねてより柚香光のために手掛けたかった「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」はガーシュウィン作品の特殊な権利関係による事情で、私が歌劇団に提案してから実現まで数年を要した。
一昨年の秋、ようやく上演権が取得できた段階で、歌劇団上層部から今の花組の布陣で手掛ける意思があるかを問われた。
(中略)私はやらせてほしいと答えたものの、正直なところ華については期待と不安が半々だった。

かくして上演が決まったが、案の定「華優希にブロードウェイ・ミュージカルのヒロインが務まるのか」という意見が私のもとへ寄せられた。
おそらく当人の耳にも心ない言葉は入っていただろう。

日本初演として成功をおさめ、れいちゃんの代表作の一つになった「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」のビリーがはなちゃんでよかったと心から思います。

はなちゃんの卒業はものすごく貴重な存在が花組から、宝塚歌劇から去ってしまうのを感じていますし、
長い時間が経ってから「あれははなちゃんだからできたんだ」と気づくことがある予感がしています。

主に音楽学校の課程と努力で芸を身につけ磨いたこと、
トップ娘役である以前にタカラジェンヌであろうと徹した姿勢、
いつだって組む男役さんをこの上なく幸せそうに素敵に見せてくれたことは貴重です。

れいちゃんとの心のあった芝居と並びのよさ、幸せな空気で劇場を満たしてくれたこと、忘れません。

スペシャルライブ「華詩集」でアンコール曲「清く正しく美しく」に胸打たれたこと、忘れません。

シンプルな白いドレスのはなちゃんは美しいフェアリーでした。

ライブで組んだ峰果とわくん
ホッティー(帆純まひろ)
はなこちゃん(一之瀬航季)もはなちゃんと組んでいると皆王子様でした。

次の花組本公演は花組100周年記念公演だというのに
花組育ちの2番手もトップ娘役も卒業された後というのは残念ですが、
コロナ禍の休演で公演スケジュールが思わぬようにいかなかったのでしょう。

10日ほど前に花組「アウグストゥス/Cool Beast!!」を観劇し、早めのmy楽の予定でした。

それがありがたいことに今日の大千秋楽を観劇できることになりました。

第一次ヅカファン時代に大好きだったりかさん(紫吹淳)の前楽を観て以来のサヨナラショーです。

美弥るりかちゃんのご卒業を見送ったときは前楽は観られたのですがサヨナラショーは大楽のみだったんです。

大千秋楽の、劇場の一部になってきます。

花組サイコー!!
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