考えたこと

音楽学校の変革と、タカラジェンヌのファーストステップとセカンドキャリア

こんばんは、ヴィスタリアです。

ここ最近宝塚関連の気になる記事を2つ読みました。

宝塚音楽学校の変革 一面で報じられる

1つめの記事は昨日の朝日新聞の一面に載っていて驚きました。

一面に載せるような記事なんでしょうか。
ほかにメディアとして権力を監視し報ずべきことがあるのでは…と思わなくもありません。

社会面にはOGとして69期のゆきちゃんこと高嶺ふぶきさん(現 :たかね吹々己)と91期の東小雪さんが声を寄せている記事もありました。

東小雪さん↓

他にもOGさんが反応しているのを見かけました。

この鳳真由さんのつぶやきに対してまるで一つの答えのよう…と思ったのが咲花莉帆さんの素晴らしい文章です。

在団(あるいは在学中)のなにを語り語らないのかや、
OGとしての誇り高い在り方に胸を打たれました。

さて。阪急電車の一礼はなくてもいいのかな?と個人的には思うのですが(電車関係の社員さんが制服を着て乗ってきたとき座ることが決してないように座ることはこの先もないでしょうし)、
掃除の分担も変わるのは少し残念なような気もします。

無意味は厳しさや不文律はときに加害と被害を生み出すのかもしれません。

しかし意味のある厳しさだからこそ続いているものもあり、
統制のとれた美しい舞台が生まれるのでは?とも思います。

またお掃除場所の分担であったり関連するすてきなエピソードが生徒さんから語られることがあるからです。

(たとえば彩彩のお掃除場所と責任者であたっり、
玄関掃除をしていた帆純まひろくん聖乃あすかくんせのほのドリームエントランズであったり。)

同期も特別な関係ですが、予科本科の関係もまた特別であることは1個上さん、1個下さんという言葉が生徒さんの口から出ることからも感じます。

公演中止の期間中に連日更新されたメッセージバトンも1期違いのバトン渡しが相当ありました。

バトンから見えてくる?組替えと、1個上さんと1個下さんこんばんは、ヴィスタリアです。 メッセージバトンから見えるものはあるか スカイステージで「龍の宮物語」を見てからまだ心の一部...

(昨日は大好きな美弥るりかちゃんのライブ配信イベントがあったのですが、
1個上の光月るうさんと1個下のとしさん(宇月颯)の名前を挙げて
「月組の芝居もダンスも歌もなんでもできるプロフェッショナルな人たち」と言っていました。)

しかし「すてき」と(勝手に)思うのはごく一部の、
こうして表で語られるものであって、個々のケースがどうであったのかを知る術はありません。

音楽学校の変化が宝塚歌劇の舞台にどう影響するのかを知るのはタイムラグがあるでしょう。

音楽学校の大きな変化がタカラジェンヌに、宝塚の舞台になにをもたらすことになるのかはファンとして長い目で見続けたいと思います。

タカラジェンヌのセカンドキャリアとタカラヅカ・ライブ・ネクストのこと

もう1つの記事は少し前にヅカ友さんに教えてもらって読みました。ありがとうございます。

タカラジェンヌの卒業後の進路についての記事です。

記事中で紹介されている瞳ゆゆさんは今年6月に宝塚OGサポーターズクラブを発足されました。

立ち上げ時のブログにはこんな思いが綴られていました。

宝塚への入り口(宝塚受験)をサポートする場所はいくつもありますが、
宝塚からの出口と同時に発生するセカンドキャリアについて、相談できる場所、教えてくれる環境は1つもありません。

卒業された後の方の人生が長く、かつ芸事を続けられるOGさんはごく一部である現実を知っているからこそはっとしました。

少し前に「宝塚OG style キレイの秘密」というMOOK本を読みました。

約50名のOGさんが近況報告をされていて、
幸せなご結婚をされていたり働いておられたり、芸事を続けていたりと様々でしたが、
そのほとんどを知らない自分にも気づきました。

(自分が不勉強で知らないということも勿論あります。)

たしかにOGセカンドキャリアのサポートは画期的なことで、宝塚OGサポーターズクラブはオンラインお茶会やファンミーティングなどを実施し、
メディアや舞台関連のお仕事のお知らせもあり精力的に活動しているように感じます。

ところで今年の年頭会見で小川理事長が2025年の万博を視野にOGの「夢組」構想を明かし、
3月末には新会社タカラヅカ・ライブ・ネクスト立ち上げの報道がありました。

その後どうなったのかしら…と思ったら公式HPが開設されていました。

主な事業内容には宝塚歌劇OGによる公演・ショー等の企画・制作、プロモーションおよびマネジメントほかとなっていますが、
これは進んでいるんでしょうか。

宝塚歌劇の公演も中止・日程変更・休演を乗り越えながらやっている中でOGさんの公演やショーを新たに企画するのは難しそうですが、
プロモーションやマネジメントに関するお知らせなどもありません。

ご挨拶

阪急阪神ホールディングスグループでは宝塚歌劇をはじめ様々なエンタテインメント事業の発展に取り組んでまいりましたが
2020年4月1日「株式会社タカラヅカ・ライブ・ネクスト」を設立いたしました。

新会社では 宝塚歌劇団で身に付けた高い技能と豊富な舞台経験を有する
卒業生(宝塚歌劇OG)が退団した後もさまざまな場で活躍できるよう支援するとともに
宝塚歌劇OGを起用したショーやコンサート等の企画・プロデュースにも取り組んでまいります。

これらを通じて 卒業生を含めた宝塚歌劇ブランドの維持伸長に努めるとともに
更なる日本のエンタテインメントの発展にも貢献してまいりたいと存じます。

タカラヅカ・ライブ・ネクストの発足時には
現役生と卒業したOGの境目が曖昧になりそうという
モヤモヤにばかり目が向いていました。

しかし世界がすっかり変わってしまったことで卒業生の支援=タカラジェンヌのセカンドキャリア支援は必要だと強く思うようになりました。

タカラヅカ・ライブ・ネクストがどういう支援を考えているのか実際の活動を目にするまではわかりませんが、
アイデアとしては素晴らしいし必要なものだったのだと今は素直に思います。

ところで記事にはこんな一文がありました。

宝塚歌劇団は創設100周年を迎えた2014年以降、今に至るまでチケットがなかなか手に入らないほど「熱」は冷めないが、
実は音楽学校への受験者数に異変がおきている。

ここ数年、その受験者数が少子化の影響もあり右肩下がりの年が続いているというのだ。

タカラジェンヌという夢を叶えた後、卒業後の進路が想像できたりセカンドキャリアがきちんと軌道にのっているモデルケースを見ることで
音楽学校を目指す未来のフェアリーや保護者の方も安心するというのは大いにありそうです。

また音楽学校の改革も受験者増を狙ってのことなのかもしれません。

タカラジェンヌのファーストステップの危機

ところで気がかりなのが音楽学校の受験者数の減少は今後も続き、
いつか深刻な状況
になってしまうのではないかということです。

少子化だけが原因ではないように思います。

1.団体観劇(修学旅行など学校行事)の見合わせ

2.全国ツアーの見合わせ

3.新人公演の当面の見合わせ

まず団体観劇や全国ツアーの見合わせにより
未来のタカラジェンヌが宝塚歌劇を直接観劇して音楽学校を目指すという機会そのものがなくなってしまいます。

生徒さんの音楽学校を受験したきっかけのお話を聞くと、修学旅行や全国ツアーで観劇して…というパターンはよくあります。

このエピソードは挙げきれないくらいあるでしょうけれど、直近ですと
真彩希帆ちゃんのライブ「La Voile」で
しゃんたん(壮海はるま)が地元秋田での全国ツアー公演を1列目で見たことをお話していました。

劇団が毎年全国ツアーを実施しているのには
全国ツアーでしか宝塚歌劇に出会う機会のない未来のタカラジェンヌを探すためでもあるはずです。

また受験者の減少にとどまらず新人公演の見合わせは公演スケジュールの見直しと相まって、
ようやく入団した下級生のモチベーションの維持に大きく影響しそうです。

下級生の出番が増える別箱公演の機会は減っていますし、本公演でさえ下級生は東京宝塚劇場では全日程出演することができません。

目標や夢を抱き高いモチベーションを保って芸事に励むのが難しい状況であることは想像に難くありません。

「いつか憧れの役を」「いつの日かトップスターに」という遠い憧憬と目標だけでは心が折れてしまうことだってあるでしょう。

せっかくバウホールという専用劇場があるのですからこの期間に若手だけの公演を実施するですとか、
新人公演とは違う形で下級生が夢や目標をいだいて舞台に立てる場若手スタッフが経験を積む場があってほしいです。

音楽学校に変革が起きたように劇団の下級生育成・スタッフ育成にもきっとなんらかの変革が起きるでしょうし、
劇団は考えて準備をしているでしょう。

発表を待っています。

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