観劇の感想

宙組「オーシャンズ11」キャストごとの感想

こんばんは、ヴィスタリアです。

宙組「オーシャンズ11」があまりにも楽しくてもう一度ラスベガスに行きたくて当日券で見てきました。

2回目も最高に楽しくてかっこよくて美しくて、感想を書くのが難しいのですが書ける範囲で書いてみます。

なお全てヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた個人的な感想です。

ダニー・オーシャン/真風涼帆

ゆりかちゃん(真風涼帆)のダニーはすっごくかっこよくてスーツが最高に似合っていて素敵でした。

ゆりかちゃんの背の高さや手脚の長さ、スタイルのよさはもちろんのこと、細いのに体の厚みを感じさせるのが「いいスーツ」がより一層似合う理由のように思いました。

立っているだけでも座っているだけでも、剥製のトラの口に足先を突っ込んでも絵になりますし、スーツで踊りまくり歌い上げるのも本当にかっこよかったです。

ゆりかちゃんのダニーは詐欺師の犯罪者というより、男のロマンや美学、彼なりの信念に基づいてやっていることが犯罪を犯すことになってしまっているという印象を受けました。

ベネディクトを追い詰めるにしても血は一滴も流さずに一泡吹かせると明言していますし、人の夢を傷つけるベネディクトこそが有罪だと言ってのけるのは詭弁ではなく、ダニーなりの強い信念がありそうです。

ベネディクトが「夢を売る男」ならダニーは「夢を見る」あるいは「夢を守る」男なのではないでしょうか。

そのまっすぐさはテスにも向けられていて、テスのことがどれだけ好きで愛しているのも伝わってきました。
「愛した日々に偽りはない」にはうっとりでした。

10人の仲間をまとめたりライナスを「男にしてやる」という器の大きさ、人を惹きつける魅力のようなものもあふれていると思いました。

洒落者でいいスーツを何着も着替えていますし、2幕「夢魔」では蛇とアダム、Edenのステージでは仮面のアポロンといろいろなコスチュームが見られるのもうれしいです。

テス/星風まどか

まどかちゃんのテスは歌がうまくて若くてかわいくて、エコプリンセスとしてメジャーデビューするという設定に納得でした。

作品のイメージからテスはダニーのような男が惚れる大人のいい女をイメージしていたのですが、
まかまどのダニーとテスは年の差カップルで、2人の出会いを歌った歌の通り背伸びをしているテスがかわいくて仕方ないとダニーがメロメロになっていて、こういうダニーとテスもありだと思わせてくれました。

PARADISOでリハーサル前のテスがラスティーと、そしてダニーに出会ってダニーに心を乱されたときに大きなトートバッグを持っているのが、
テスのいつものドレスやピンヒール、アクセサリーとはアンバランスで、テスの若さを感じました。

(1回目に観劇したときはスロットマシーンの足元に置いたバッグをつかんで走り去るとき、つかみ損ねて慌ててもう一度戻ってつかむということがあったのですが、テスの動揺っぷりが伝わってくるようでした。)

まどかちゃんのテスのチャーミングさを特に感じたのがダニーをツンツンと口撃するセリフです。

「ウィルスみたいにこびりついて離れない」
「彼はここに残るほど恥知らずじゃないわ」

アメリカのドラマの夫婦喧嘩を見ている気持ちになりましたし、わざと嫌味っぽく言ってツンとしているテスの背伸び感がいい意味でありました。

また普段はなかなか無いピンヒールでシンプルなドレスを着た姿勢の美しさにタカラジェンヌの着こなしのすばらしさを見た思いです。

最初の登場のフレッシュグリーンのドレスが「エコとはいえなぜこの色なんだろう」と思っていたのですが、Edenのステージで深紅のアポロン、セイレーンたちに囲まれると映えて美しく「なるほど」と思いました。

ラスティー/芹香斗亜

キキちゃん(芹香斗亜)はいったいいつからこんなに甘やかな色気のあふれた男役さんになったんでしょう。

「群盗」の感想でキキちゃんには透明感というイメージがあると書いたのは、
キキちゃんが作品ごとにがらりと雰囲気が変わり深く染まるからでしたが、今回もキキちゃんの透明感ーー変幻自在の演技力を見たように思います。

ラスティーが一人でいても甘やかでソフトな雰囲気を作り上げている上に、恋人のポーラ/遥羽ららがいればずーっといちゃいちゃして隙あらば抱き寄せています。

マダム相手のポーカー講師で特別レッスンだなんて目に浮かびますし、テラッテラした生地のど派手なピンクのスーツと金髪がなんてお似合いになんでしょう。

キラリと光るピアスにサイドを刈りつつ前髪を一筋長く垂らしたヘアスタイルもとてもかっこよかったです。

ラスティーは友人ダニーの計画に巻き込まれたというよりは自ら乗ったクチで誰よりも楽しんでいるように見えますし、
キキちゃん自身がこの舞台を、ジョンソン先生のアドリブ、虎の剥製、「アタシ?!」といったセリフも楽しんでいるように見えました。

ところでキキちゃんは観劇する度に歌の進化を感じるのですが、「JUMP!」には泣かされました。
ソールの「飛ぶんだ、ライナス」のセリフにも心を動かされますが、キキちゃんの歌い出しから感動してウルっとしてしまいました。

テリー・ベネディクト/桜木みなと

「黒い瞳」のシヴァーブリン役につづいてずんちゃん(桜木みなと)の新境地となるであろう黒い役をギラッギラに、思い切り演じていたと思います。

黒塗りに黒髪、派手派手なスーツにごつい時計、黒い石が光る指輪などよく似合っていました。

ラジオでずんちゃんが「テリーは犯罪を犯したりしていない、一番まともな人物で非常な努力家なんです」とお話しされていました。

https://zukabana.com/viva-sakuragiminato/

この話の通り、ずんちゃんのベネディクトは根っからの悪人ではなく、誰しもが持っている「アダムの一面」と「蛇の一面」が極端ではあるものの、真っ当さがあるように思いました。

ベネディクトは努力家で才能があり、法律スレスレのことはしつつも苦労をして今の地位まで上りつめているんです。
それを思うとこのずんちゃんのベネディクトを大悪党にしなかった役作りには納得です。

最後の退場シーンの背中を大きく感じました。これからの活躍が一層楽しみです。

クィーン・ダイアナ/純矢ちとせ

せーこさんは自らをフォーエバータイプ(「宝塚GRAPH」6月号の89期座談会)と称し、演技・ダンス・歌だけでなく日舞もできて、なぜかずっといてくれるのではないかと勝手に思っていました。

せーこさんが卒業されるのがさみしくてたまりません。

クィーン・ダイアナを存分に演じていて、しかし決してやりすぎにならないバランス感覚はさすがです。
出てくる度に胸を寄せ上げる仕草、威嚇するような歩き方の作り込み、テスに「かわいい後輩のためだもの」とぶりぶり迫るのも怖いわあ(褒めてます)。

せーこさんがうまいと思うのは演技や歌はもちろんのことですが、役に合わせたメイクうまさには感嘆します。

「異人たちのルネサンス」のときはこの時代の絵画の女性のように見えますし、「黒い瞳」のときは18世紀後半のロシアの美貌の女帝に見え、今回は思い切り吊ったメイクがベガスの女王にぴったりです。

ド派手なスパイラルパーマ、深紅の長いネイルも役にぴったりで、オフステージの黒いパンツスタイルはウェストの細さに驚愕しました。

ステージのダイアナは様々なドレスを着ていますが、エメラルドグリーンと赤を組み合わせたクレオパトラのドレスがゴージャスで美しかったです。

(ところでテリーに補正予算を貰うときにショッキングピンクのエコバッグを取り出して札束をしまっていたように見えたのですが、彼女こそエコクィーンなのでは?)

ダイアナは実力があって美しくて生き抜くパワーとエネルギーがあって、きっと新天地でも輝かれることでしょう。
ダイアナの将来に幸あれ!

フランク・カットン/澄輝さやと

ヴィスタリアが宙組で注目しているのはせーこさんとあっきーさんで、あっきーさんが出てくるとオペラでロックオンしがちでした。

あっきーさんのディーラー フランク・カットン、最高にかっこよかったです。

まずこの長髪を結んだ黒塗りのヴィジュアルにディーラーの正装がかっこいいです。
あっきーさんは品があってノーブルで穏やかなイメージを抱いていましたが(「翼ある人々」「不滅の棘」「神々の土地」のあっきーさんが大好きなので)、
こういうちょっと胡散臭そうな役、冷やかさをうっすらと漂わせた役もすてきなんだと、これがご卒業だというのに新たな魅力を知りました。

登場のシーンの歌に聞き入っていると「こんなにすてきなディーラーさんなら何もかも失うまで巻き上げられてもいい」と思ってしまいます。

PARADISOでたくさんのお客さんがフランクことラモーンのテーブルを訪れますがどんな風にあしらい楽しませもてなしているのか気になってオペラで見てしまいます。

あっきーさんのフランクはカジノの客とはきっちり商売をしながら優しさ、人好きするところがあるのではないかとも思いました。
ラスティーに「掃除のおばちゃんとも仲良くなった」と言う明るさに、おばちゃんたちの人気者になっていたりして…とつい想像してしまいました。

またオーシャンズとのこの冒険も軽やかに楽しんでいるのではないかと、ラスティーがPARADISOの地下に潜っていくときのオケピから顔をのぞかせて「ケッケッケ」と笑うところを見ると思います。

オープニングのFATE CITYもフィナーレのダンスも長い手脚が映えて最高にかっこいいですし、特別な輝きを感じています。

ライナス/和希そら

いつも思いますけれど和希そらくんはなんてうまくて美しいんでしょう。

そらくんのライナスはコンプレックスを抱え、父親と自分を比較し、自分が何者なのかをまだ見つけていない少年そのものでした。
少年らしい高めの声や仕草から、賭博取締協会の大根演技のときの棒読みっぷりなど見事でした。

実はこの「オーシャンズ11」で一番心の琴線に触れたのがライナスがダニーと出会ったときの「父親の名前は出さないでほしい」と言うときの切実さでした。

自分のもっとも触れてほしくないところについて懇願するときってこんなふうになると、自分自身の記憶が呼び覚まされて激しく心を揺さぶられました。

そらくんは歌も芝居もすばらしいですが特にダンスはどの瞬間を切り取っても最高に美しい見せ方がわかっていて、本能的にやっているように見えます。

そらくんが踊るのを連写で切り取ったらどのコマも完璧に美しいのではないか。
その美から美への連続を見逃したくなくて、オペラグラスで切り取るのが惜しくてそらくんが踊るときは肉眼で見ていることが多いです。

目を奪われたのはスリのときのダンスはスリの、PARADISOに盛装して潜入したときのダンスは盛装の美がそれぞれきちんとあったことです。

その1幕の終わりでオーシャンズが背中を向けて舞台奥へと歩いていくとき、ライナスが一張羅の上着を「よしっ」と気合を入れるようにピシッと直しているのが本当に上手で「ああ、ライナスだ」と思いました。

ライナスがJUMPしたようにそらくんが今後大JUMPするのを楽しみにしたいです。

ほかにも書きたい生徒さんがいるのですが長くなりましたのでここで一旦区切りたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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