こんばんは、ヴィスタリアです。
雪組「fff/シルクロード」大千秋楽
雪組「fff/シルクロード」の大千秋楽をライブ配信で視聴しました。
ご卒業されるだいきほ(望海風斗・真彩希帆)も
凪様(彩凪翔)もひーこさん(笙乃茅桜)も
カリ様(煌羽レオ)もまちくん(真地佑果)も
けんじ(ゆめ真音)もまれくん(朝澄希)も、
いまのすばらしい雪組も今日限りだと思うと、いつか好きな本で目にした言葉が胸に浮かびました。
果てなく流れる時さえ止まれよ 今日という日は美しい
一方で無事に、全国的に晴れわたり天さえも歓喜しているような日に大千秋楽を迎えられたことに
よかったね、おめでとうございます、という幸せに満ちた祝福の気持ちもありました。
舞台のみなさまが幸せそうで、ご挨拶で何度となく「幸せ」と言葉にされていて
照り返しのようにこちらも幸せになりました。
公演は千秋楽らしいアドリブがありました。
あんこちゃん(杏野このみ)の家政婦の日替わりのセリフは「先生ことは大変尊敬していますけれど」で、
家政婦がルートヴィヒ(ルイ)の鼻先で扉をバン!と閉めるとルートヴィヒは「顔だけは美人だったのに!」
おっしゃる通りあんこちゃんは大変な美人ですからね。
さらに家政婦の去った下宿で食事を運んできた謎の女の「ペンじゃなくてパン!」に
ルイはパンを投げつけ羽ペンをさっと手に取ると「パンじゃなくてペン!」と言い返していました。
謎の女が思わず笑いそうに顔をゆるめていたのをぐっと引き締めていました。
さらにピンクのドレスにお召し替えした謎の女が違う想像をして「そんないやよ!」とのけぞるところで、
ルイが小さな声で「喜んでいるじゃないか」とニヤついていたのが最高でした。
またクライマックスで謎の女が美しい涙を流していて、
1週間前に観劇したときはルイが謎の女の正体を言い当てて抱きしめるときに壊れ物にそっと指先を伸ばすような繊細さを感じたのですが、
今日はルイから深く、かぎりなく温かい愛があふれているから抱きしめているのだと感じました。
2人がピアノを連弾をしているときにルイが感に堪えないように天を仰ぐような表情をした一瞬に胸がいっぱいになりました。
そしてプロローグと同じく上手の花道にナポレオンが、下手の花道にゲーテがせりあがり、
舞台のセンターにルイがいる構図にからはほとんどずっと泣いていました。
(しかし今回カメラワークがわりとアップが多くて、この舞台に欠かせない舞台機構の転換、フル活用があまり映っていませんでした。
ここもいきなり上半身が映りセリフになるカメラワークだったのでできればさきちゃんと凪様が万雷の拍手のなかでせり上がってくるところから映してほしかったです。)
ルイの歌声が涙で揺らいでいるように聞こえた瞬間があって、中の人を重ねずにいることなんてできませんでした。
またショー「シルクロード」のバザールでの盗賊/望海風斗とキャラバンの男/彩凪翔のアドリブは初舞台の口上でした。
今日ご卒業されるお2人が初舞台生の口上をするというのは輪廻転生あるいはウロボロスのようで
「シルクロード」のテーマにこれ以上なく重なるアドリブだと思いました。
ふとみりおちゃん(明日海りお)がご卒業するとき
のぞ様が同期のお花を渡して「生まれ変わっても一緒にやろうね」と
言葉を交わしたというのを思い出しました。
誰かの記憶に残ること。生まれ変わっても続く物語のこと。
退団される8名の方のご挨拶の中で、ひーこさんの
「誰かの記憶に残るタカラジェンヌになりたい。私の名前でなくとも、あの公演でこんなことをしていた子がいたねと覚えていてもらえるような…」というご挨拶に涙がでそうでした。
というのも今日のライブ配信で今公演を初めて見た他組ファンのヅカ友さんが
「あの黄色のドレスで踊っている娘役さんがすごく素敵なんだけれどどなた?」とつぶやいていたんです。
映像で、初めて見た人の記憶にもひーこさんのことが強く刻まれていたということです。
ひーこさんの夢は叶っていてきっと多くの方が笙乃茅桜という名ダンサーを、娘役を忘れないでしょう。
きぃちゃんがご挨拶の前になにかを決意をするかのような表情を見せてから
まっすぐ客席を見据えて「聞いてください」とお話を始めたのが珍しくて印象的でした。
そしてきぃちゃんの限りなくまっすぐで、正直な思いをご挨拶にされたことに涙せずにいられませんでした。
初舞台から出会った多くの方々、雪組の上級生、下級生、同期、そして相手役ののぞ様に感謝の言葉を紡いでいましたし、
飾りや取り繕うものをすべて取り去って、無垢なご自身の気持ちを伝えようとしていると感じたからです。
さらにのぞ様のご挨拶でも泣きに泣きました。
こんなに美しい嘘と夢があるでしょうか。
きぃちゃんに「蛹が蝶になるようにはばたいてくれてありがとう」と「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」の歌詞に重なる言葉を贈ると、
後ろできぃちゃんが花束に顔をうずめるようにわっと泣いていて、こんなの泣かずにいられません。
のぞ様の「生まれ変わってもまた宝塚に出会いましょう」という熱い言葉にに拍手が湧いていましたが、
これもまた「シルクロード」の繰り返される物語に重なり、それがまた続く誰かの道になるであろうことに胸がいっぱいになりました。
2回めのカーテンコールでは退団者が一言ずつご挨拶されて、
けんじらしい言葉の選び方、まちくんの溢れ続ける美しい純粋な涙、
カリ様の幸せに満ちた穏やかな表情が印象的でした。
凪様は今日は一層美しく輝いていて、のぞ様に振られて「世界で一番愛してんで!」を惜しむことなく聞かせてくれました。
今日のゲーテもキャラバン隊の男もかっこよくて美しくて、
凪様は自分にとってずっとずっと記憶に残る男役スターさんだなあと胸に刻みました。
3回目のカーテンコールで舞台上に残っただいきほのお2人が今日の公演についてお話されてことが感動的でありつつ、
お2人の距離の近さが夫婦漫才のようでもあり見ていて幸せでした。
(最後の緞帳前のお2人のやりとりも距離の近さといい感情がおさえきれなくなってわっと泣くきぃちゃんを
のぞ様があたふたしつつもにこやかに見守っていました。)
4回目に緞帳が上がったときお一人で立たれていたのぞ様がすぐにさきちゃんを呼び、
さらにひらめちゃん(朝月希和)を呼んで次の雪組を託してたのにも
この上なく素敵なバトンの渡し方で、こうして道が続いていくだなあと思いました。
今回のようにカーテンコールでトップスターさんが次のトップコンビを呼んでお話をするというのを初めて見ましたし、
のぞ様が「ちょっとお付き合いください」と前置きをしていたのに強い思いがあってのことなのかなと思いました。
さきちゃんが舞台袖で「はあい!」と元気に答えてから舞台に出てくるまで少し間があって、
サプライズだったのかあるいは泣いていらしたのか…そんなことを想像しながら見ていました。
さらに大劇場のときと同じく楽しい楽屋入りの様子も聞かせてくださって、ファンの心をわかってくださるのは
さすが大のヅカファンであるのぞ様です。
舞台の上でのぞ様が、きぃちゃんが、雪組のみなさまが幸せにいっぱいに輝いていてまぶしくて、
画面のこちら側も幸せな気持ちでいっぱいになりました。
すばらしい舞台とたくさんの幸せをありがとうございました。
同期のみりおちゃん(明日海りお)のご卒業のときに同期のお花を渡して
「生まれ変わっても一緒にやろうね」と言い合い、
次のさききわ(彩風咲奈・朝月希和)の雪組公演に出られないことを本気で悔しがり、
ご卒業の日に初舞台の口上をしてご挨拶で「生まれ変わってもまた宝塚に出会いましょう」と熱く語るのぞ様に
ショー「シルクロード」の繰り返される物語はこの上なくふさわしいテーマだったのだとあらためて思いました。
すばらしいショーでのぞ様にこれぞという作品を作り続けた生田先生に
ありがとうございますとお伝えしたいです。
いつも楽天TVでライブ配信を見ていて舞台が終わるや否や配信は打ち切られてしまうのですが、
今日はのぞ様の「さよなら皆様」をしばらく流してくれました。
幸せな余韻に浸ることができました。
読んでいただきありがとうございました。
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