観劇の感想

「蘭陵王」キャストごとの感想 凪七瑠海様は花の盛り

こんばんは、ヴィスタリアです。
今日2度目の感想です。

「蘭陵王」のキャストごとの感想です。
明日更新できないかもしれないので今日のうちにアップします。

作品の感想でも触れましたが、これはヴィスタリアの独断と偏見、偏愛に満ちた一つの感想です。

蘭陵王/凪七瑠海 美しさの極み 胸が熱くなった

カチャさんはこれが東上初主演になるのですね。

蘭陵王役はカチャさんの当たり役だと思いました。
役を生きているような熱演に感動しました。この舞台を観ることができて本当によかったです。

ヴィスタリアがカチャさんを初めて見たのは昨年の星組「ベルリン、わが愛/Bouquet de TAKARAZUKA」でした。
当時はヅカファンではなくたまたまチケットが取れて観劇たのですが、カチャさんのことはすぐに覚えました。
芝居は悪くてかっこいいし、「花夢幻」のソロの儚げでしっとりした歌が印象に残っています。

今回その歌が力強く、確かなものになっていると感じました。

ヴィスタリアは声楽の専門家でもないですし歌ウマが好きなタカラジェンヌの条件でもないので詳しくはわかりませんけれど、声の出方がいい方に変わったように思いました。
これ、音が伸びるようになったらもっとすごいことになるのでは…。

なによりカチャさんの歌は心がこめられていて感動しました。
洛妃に「生きろ」「捨てろ」と歌うところは、ヴィスタリア自身がいろいろなことを思い浮かべてウルウルしちゃいました。

宝塚は子ども時代を別の生徒さんが演じることが多いですが、カチャさんは幕開きの少年時代から演じています。

カチャさんの少年は透明感があってまったく違和感がありません。
ひどい境遇のなかで心が冷えきって死んでいく演技もよかったです。

カチャさんは少年時代から蘭陵王となってからも全編を通して「美しい」と言われ続けていて、いったい何回この言葉が出てきたでしょう。
でもカチャさんの美貌、スタイルならそれも納得です。

素朴な白の上下の衣裳から鎧、豪華な婚礼の衣裳、フィナーレの雅楽の舞のような衣裳、どれをとっても着こなしもすばらしかったです。
カチャさんはいま男役として満開の花ざかりだとヴィスタリアは思いました。

立ち回りもかっこよかったです。
一幕ではかなり激しく立ち回りながら歌っていましたけれど、あれはかなりハードなのではないでしょうか。
カチャさんは息ひとつ乱さず、まるで簡単そうに立ち回りを決めながら歌っていて、それが蘭陵王の強さの裏づけにもなっているように思いました。

愛や幸せがわからず、生きるためにひたすら強くなることだけを求めて生きてきた蘭陵王ですが、人間的なところもあります。

褒美の女たちと引き合わされた場面で、一人の美女に触れられるとめちゃくちゃ嫌そうな顔をしていました。
カチャさんの美貌が歪んで本当にいやそうで、オペラで見ていてつい笑ってしまいました。

最後の場面での洛妃とのほのぼのとしたやりとりも、あったかい気持ちになって笑いました。

告白のシーンはときめきました。
こういうの、お決まりですけれどときめきますよね。
キムシン先生、いいシーンをありがとうございます。

ところで専科のカチャさんは今回が9ヶ月ぶりの舞台だったそうです(星組2月中日劇場「うたかたの恋/Bouquet de TAKARAZUKA」)。
フィナーレで真ん中に立つカチャさんを見て、もっとカチャさんの舞台を見たいとヴィスタリアは思いました。

花ざかりの季節がまだまだ続き、満開になっていくのを見られることを楽しみにしたいです。

洛妃/音くり寿 愛らしく実力のあるヒロイン

正統派の美人ではないのですがおとくりちゃんには愛らしさ、かわいらしさ、そして実力がありました。

得意の歌はもちろんのこと、演技が的確でうまかった、いえうますぎてすごかったです。
蘭陵王が指摘したように いったいどれだけの努力と稽古があったのでしょう。

おとくりちゃんはかわいらしい雰囲気の娘役さんですけれど、間者として声のトーンを落としたところなどは大人っぽい雰囲気になってドキっとしました。
たとえば蘭陵王に面を渡す場面などです。

蘭陵王の婚礼が決まってからの動揺、生い立ちを告白する悲痛な叫び、刑場で示したまっすぐな気持ち、演じているというより生きているようでした。

そして最後の場面のいじらしさ、かわいらさしさ、幸せな気持ちにしてくれました。

この観劇の少し前に「ハンナのお花屋さん」をスカステで見たのですがアナベル役も見事で、おとくりちゃんは花組の舞台に欠かせない、実力のある大切な娘役さんだと感じました。

高緯/瀬戸かずや 新境地ではなく実力を見せつけた

アキラさん、中華風の豪華な衣裳と黒髪が美しくてお顔がいかに整っているのかよくわかりました。
まぶしいほどかっこよかったです。

ドラマシティの幕が開いてからSNSで「アキラさんがオカマ」「オネエ」という書込みを見て、どんなことになっているの?!と思ったのですが、本当にその通りでした。

かわいいもの、美しいものが大好きで戦が怖くて、男が好きで、こういう人はふつうにいるんだと思うんです。
なので女性の言葉にする必要があったのか?これはアキラさんのせいではありませんけれどひっかかりました。

この女性言葉で話して笑いをとるのを新境地とするのなら、ヴィスタリアは今回アキラさんがすごかったのは 2幕の見せ場での演技ーー実力を思う存分見せてくれたことだと思います。

蘭陵王にすがり慟哭し、拒絶され「そんなつもりではなかった」と嘆く場面、劇場の空気が変わり張り詰めたものになるのがわかりました。

逍遥君/帆純まひろ 流し目が麗しい

きれいですねえ。目を伏せたり流し目をされるとドキドキしてしまいました。
アキラさんの高緯が夢中になるのもわかります。

……と思ったら夢中だったのは逍遥君の方だったのですね。

これはホッティーくんのせいではありませんけれど、なぜ突然女性の言葉になったのかがふしぎでした。

語り部/京三紗

月組「カンパニー」を観劇したときも思いましたが、芸達者で舞台にいると安心しますしうれしくなります。

京さんの語りに助けられている部分はかなりあると思います。
作品の感想でも書きましたがセットの転換やセリ、盆などがなくても間延びしなかったのは、照明、音楽、そして京さんの語りがあってこそでしょう。

「蘭陵王」は脚本に気になる点はあれど、再演されてもおかしくない佳作だと思いました。
専科さん主演の公演は映像化されるんでしょうか。

もう一度観劇することは叶わないので映像でもう一度見て、深く味わいたいと思いました。

今回は友の会の先着順で取った席ですが、3階のセンターで見やすくてよかったです。
ヴィスタリアはどうも全体を見渡せる席が好きなようです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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