花組

瀬戸かずやを支えた”呪文”と冗談社のスクープ記事(はいからさんが通るStage Side Watch)

こんにちは、ヴィスタリアです。

スロースターターだった瀬戸かずやを支えた魔法の言葉

2018年7月に発行されたあきらさん(瀬戸かずや)FOCUS ONを買って読みました。

FOCUS ONは先に凪様(彩凪翔)のを先に手にとったのですが
紙面の作り方の雰囲気が全然違うのが味わい深いです。

あきらさんFOCUS ONは黒燕尾の扮装ポートが充実していたり
花娘たちからのメッセージが寄せられていたり花男の誇りが紙面にあふれていると感じました。

オンラインでは取り扱いが終わっておりキャトルの店頭で買うことができました。

発売から時間はたってしまいましたが買ってよかったです。

発売当時はヅカファンに10数年ぶりに復帰してこのブログも書き始めたばかりで
なにがなにやらわからないまま再燃した宝塚愛が燃えさかっていました。

FOCUS ONで驚いたのが下級生時代のあきらさんがスロースターターであったり悩んでいたというエピソードでした。

ロングインタビューのなかから掻い摘んで引用いたします。

私は役がつくのが遅くて、(中略)正直ちょっと後ろ向きな時期もありました。

バウや他の小劇場公演にもなかなか出られなくて、研4くらいまでは本当におやすみが多かったんですよ。
だから出演メンバーの表が張り出されるときは、
それを見るのがすごく怖かったですね。

同期や下級生に差をつけられて落ち込んだり悩んだりしていたんですけれど、
でもそこで腐ったら絶対終わりだという思いが自分の中にありました。

私の愛称ってあきらでしょ。
それで「あ、あきら、あきらめたな」って思われるのが嫌だったから(笑)。

語呂遊びの冗談みたいだけれど、好きで入った宝塚だし
あきら、あきらめない」という言葉がずっと私を支えていました。

バウ初主演「アイラブアインシュタイン」が研13、東上初主演「マスカレード・ホテル」が研17と、
ゆっくり、でも着実に歩んでこられたあきらさんがいま花組で二番手スターであり、
さおた組長(高翔みず希)に次ぐ上級生でありなんですよね(感涙)

また飛龍つかさくんがこんな言葉を寄せています。

研3,4あたりってそれぞれに悩める時期だと思うんですけど、香盤表が発表されて自分の目標が達成できていなかったときに、
腐らずがんばれるかの瀬戸際の追い詰められそうになっていると、
いつも瀬戸さんが「どうしたー?」って声をかけてくださるんです。

そして、ご自分の下級生時代に悩んでいた話もしてくださって「どんな場所でも観てくれている人は絶対いるから」という言葉が私の支えになっていました。

香盤表に名前がないことに悩んだ経験があるあきらさんだからこそのアドバイスだと思いました。

上級生から下級生へ受け継がれていくもの

少しずつ役がつくようになったころの新人公演「外伝ベルサイユのばらーアンドレ編」のお話も印象的でした。

研5のあきらさんは騎兵隊のアルマン(本役:華形ひかる)でセンターで歌う経験をされたそうです。

一方、このとき組配属されたばかりのマイティー(水美舞斗)がスカイステージのトーク番組「Dream Time」のMCでこんなことをお話していました。

水美)本公演でもわけわからない状況で自主稽古をたくさんしていただいて、
一番最初に教えていただいたのが手のくぼみでした。
瀬戸さんに「手を出して」と言われてパンチをされて、男役の手ってこんなに使うものなんだと。

東京の新人公演で休演者が出て本番の1、2日前に衛兵隊の仲間の代役をさせていただくことに決まって、
歌もあって、あの公演は瀬戸さんがいなかったらできませんでした。

袖で緊張していたら瀬戸さんがずっと「大丈夫、大丈夫」と言ってくれて、いまでも瀬戸さんの背中を見るとあのときのことを思い出します。

同じ新人公演のエピソードをあきらさんマイティーそれぞれの視点でとらえることができました。

あきらさんがマイティーに教えたというこのについても「FOCUS ON」のなかでたっぷりと語られていました。

あるとき「男役の手のひらはくぼむんだよ」って上級生に教えていただきました。
グーパンチを受けたようなくぼみを作ると手をパーンと開いたときに力強かったり、甲が筋張るんだよって。

たしか矢吹翔さんがおっしゃったことを、私は直接でないんですけれど望海さんや祐澄しゅんさんから教えていただいたんです。
(中略)出番がないときに楽屋で親指と人差し指の関節の筋をグイグイ伸ばしたり、手のひらにくぼみを作る練習をしていました(笑)。

花男の、男役の美学と伝統はこうして受け継がれていくのですね。

またこの「Dream Time」で人のことが放っておけなくて、自分の準備を忘れて
ある日付け睫毛を付け忘れて袖にスタンバイしていたというお話が印象的でした。

あきらさんはスターであると同時に上級生としていろんな下級生を助けたり導いておられるのでしょう。

「はいからさんが通る」青江冬星を慕う冗談社の3記者スクープ

あきらさんは現在東京宝塚劇場で上演中の花組「はいからさんが通る」で冗談社の青江冬星編集長を演じています。

その冗談社の記者3人(古美売太/和海しょう、辺面岩男/帆純まひろ、愛相良雄/一之瀬航季の)Stage Side Watchがとてもおもしろかったです。

記者がそれぞれがスクープネタを報告していたのですが、3人から編集長への愛がぎゅうぎゅうに伝わってきました。
編集長、愛されていますね。

はなこちゃん(一之瀬航季)の愛相良雄は、大好きな編集長に質問をしてきていました。

Q1.3人の採用理由は?
古美(和海)は知識が豊富で頭の回転が速い。口がうまくて人脈も作っていってくれそう。辺面(帆純)は人に悪い印象を与えない。仕事はイマイチだがキャラが憎めないところ。

愛相(一之瀬)はスマイルで意外と仕事を取ってくる。笑顔で人と人とを繋げそう。

Q2.冗談社の好きなところは?
ボロボロで使い古されたものばかりだけれど一つひとつに思い入れにある。
編集部員の3人が嫌な顔をしつつ、でも本当は嫌じゃないくて一生懸命一緒に歩んでいってくれるところ。
編集部に寝泊まりしているのでソファがお気に入り。

Q3.紅緒への恋心に気づいた瞬間は?
最初は我の強い女性だと思っていたが、関わっていくうちにすべてが素直さであるがゆえの行動であることを知り、
惹かれていくけれど認めたくない自分もいる。

Q4.少尉をライバルとして意識したのは?
少尉と2人で話す場面で、どっちつかずの煮え切らない少尉を見て「ならば俺がもらう」という扉を開けてもらった感じ。

編集長が仕事ができると評価しているのは古美売太/和海しょうだけのようですね。

ちなみに原作では古美氏の尊敬する人物はターザン、スーパーマン、青江冬星というプロフィールになっています。

ホッティーは採用理由を聞いて
「仕事ができない自覚はない。影では瀬戸さんを助けている」と意外な(?)評価に申し開きをしていました。

ホッティーは瀬戸さんのお手伝いをしていますからね。

そんなホッティーの辺面岩男は女子学生を大正に結婚したい人アンケートを取っていました。

結果はこちらです。

1位:伊集院忍少尉

2位:青江冬星と鬼島森吾

4位:花村政次郎(←広く票を集める)

5位:高屋敷要

6位:田谷力三(←愛蘭みこちゃんが1位指名)

1位はもちろん圧倒的に忍少尉という結果で、
紅緒/華優希の熱~~~いコメントが紹介されていました。

が、はなちゃんはなんと2位:花村政次郎、3位:青江香月に投票し、
編集長を選んでいなかったという衝撃のスクープが!

取材をしたホッティーが「編集長の入る隙全然ない…記事にできない」と頭を抱えていました。

ホッティーがフォローを入れていたのですが、完全に中の人の「瀬戸さん大好き」が溢れていました。

(編集長のお父さんも器が大きいけれど)その器の大きさは編集長も実は持っているじゃないですか。

私たちをかわいいなと思ってくれているはずですから、
”私たちのああいうところもかわいいな”というセリフを入れて
紅緒の前で私たちを褒めているところを見せたら、紅緒もにも振り向いてもらえるんじゃないかと。

ホッティーは本当にあきらさんが大好きでFOCUS ONでも
「私のことをすべて見抜いていて、導いてくれる神様のような存在です」と最大限の尊敬と感謝のコメントを寄せていました。

さて。ランキングでは環/音くり寿のコメントがおもしろかったです。

(鬼島さん)仲間思いで心の温かい人だから。でも結婚なんで絶対に絶対にしないし似合わない。
だからある意味高嶺の花ですが選びました(←中の人の思いが交錯している模様)

(高屋敷さん)1幕ではなく、ラストの希望に満ちて、やっと肝が座ったかな?という高屋敷さんは一緒にいたら大変だけれど、
それが楽しそう。いつも笑顔にしてくれそう。

4位の花村政次郎ホッティーは意外と評していましたが
わかりますよ、ヴィスタリアは。

だってるな副組長のお髭と軍服(補正がすばらしい)がかっこいいし紅緒に厳しさと優しさもあるんですもの。

6位の田谷力三愛蘭みこちゃんの1位指名が票田とのことです。

喧嘩をしても歌で絆を深められたら素敵だと思いました。

しぃちゃん(和海しょう)の古美売太は高屋敷要/永久輝せあの担当とのことで
単独インタビューを披露してくれました。

・家柄はいい
・園遊会は紅緒への興味だけで参加している
・ちなみに招待客にはものすごく嫌がられている
・嫌がりつつも環さんは話してくれる

・2幕の大正デモクラシーの前には環に迫っている

・朝が弱く、夜も弱い。昼過ぎに起きてだらだらと原稿に取り掛かる。
文章は天からおりてくると信じている。

これだけの独自ネタを取ってこられる個性豊かな記者が揃っている冗談社は安泰間違いなし。

編集長と一緒に売り上げ低迷から抜け出して震災後の文化、文芸を明るく彩ってくれることでしょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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