こんばんは、ヴィスタリアです。
花組「アウグストゥス/Cool Beast!!」大千秋楽を観劇しての感想です。
公演の内容やご挨拶はスカイ・ステージで放映されますから劇場で感じたことを中心に書きましたが
いずれもヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちたものです。
またかなり興奮し感情も昂っていたので記憶違いなどあるかもしれません。
花組大千秋楽の劇場にあったもの
ありがたいことにご縁があって天辺でしたが大千秋楽の劇場の一部になれて幸せでした。
客席は白いお召し物のファンの方が多く、自分の左右のお席も退団者のファンの方でした。
客席の集中力、緊張感がすごくて、拍手が熱くて一体感もすごかった!のですが
なにより劇場全体に流れている空気がとてもあたたかいこと、その空気の中に身を置いて包まれているようなふしぎな感覚がありました。
東京宝塚劇場の空気がこんなふうにあたたかくなるんだ…という感動をじわじわと噛みしめていました。
舞台の上の生徒さんにもきっと、劇場に満ちていたあたたかさは届いていたと思います。
さよならショーが終わって最後のご挨拶になると、そのあたたかさに神聖さのようなものと澄んだ緊張感がまじっていって、
劇場中がタカラジェンヌの旅立ちを見守っているのを感じました。
特に上級生のご挨拶には長く長く拍手が続きました。
こりのちゃん(美花梨乃)は潔さと独特のユーモアかあり
「幻聴ではない拍手」という無観客ライブ配信の表現には笑いが起こりました。
るなさん(冴月瑠那)はシンプルだからこそ思いの伝わるものでした。
れいちゃんと退団者だけが舞台残って一言ずつお話するところで
沖縄出身のすみなくん(澄月菜音)が沖縄の言葉で話すと、
客席の前の方で白いお洋服の方たちが大いに盛り上がって拍手を送っているのが目に入りました。
ご家族なのか地元の方かしら…とあたたかい気持ちになりました。
なっち(更紗那知)へのれいちゃんの言葉には、
新たな世界でやること、進む道が決まっておられるのかな…と感じました。
折々でファンの愛やあたたかさ、思いがどんなふうに劇場を満たすのか肌身で感じた大千秋楽でした。
ところで各フロアには「終演目安は18:10頃を予定しています」という掲示があり、実際は10分ほど押しての終演でした。
13:30の開演から5時間弱の長丁場で、精神的にものすごいエネルギーをつかう感情が大きく動くので
翌日になっても頭も心もからっぽになってしまってぼーっとしています。
夜遅くなるわけではありませんが翌日休めるなら休んだ方がいいかもしれない…と感じました。
「アウグストゥス/Cool Beast!!」とさよならショーの感想
公演とさよならショーを観て感じたことをざっくりとですが書いてみます。
「アウグストゥス」のポンペイア/華優希は今までで一番恨みの感情が強く、
役への集中力に神がかり的なものを感じました。
受けるオクタヴィウス/柚香光も、何度かこの公演を観ましたが今日しかないというもので、
特にアクティウム海戦とアントニウス、クレオパトラの死を目の当たりした後の一人になっての台詞は声にならないような感じでした。
れいはなの芝居の相性のよさを最後まで感じました。
また「Cool Beast!!」のプロローグからはなちゃんの美とかわいさとオーラ、歌声がバーン!と強く放たれていて、花娘の押し出しの強さとトップ娘役としての存在感が満ち満ちていて、
A日程初日のれいちゃんのご挨拶を思い出しました。
(柚香)この公演は6名の花組生の退団公演です。
華優希 の進化をあますことなくご覧いただきたいと思います。
れいちゃんの言葉の通り、最後の舞台まで進化し続けたはなちゃんでしたし、れいちゃんの相手役さんへの深い信頼を目の当たりにした思いです。
「Cool Beast!!」デュエットダンスでれいちゃんの出した拳にはなちゃんが拳を合わせたのも、
はなちゃんがれいちゃんが何をするのかを気にしているのもかわいくて微笑ましかったです。
ご挨拶の後でれいちゃんに「自慢のお嫁さんです」と言われたはなちゃんはお花に顔を隠すようにして震えていて、
その後はものすごい感情と言葉にしがたいものが渦巻いているのが手に取るようにわかりました。
れいちゃんに何か言いたそうなのに言えなくて前のめりになっていて、最後の緞帳前のれいはなはお2人の世界で、幸せのおすそ分けをいただきました。
世界中でここにしかないおとぎ話のハッピーエンドを見ているのだと感じました。
あきらさん(瀬戸かずや)はアントニウスの登場から気迫と声の凄み、圧がすごくて目が離せませんでした。
クレオパトラ/凪七瑠海との結婚の儀式の後で寄り添うのは束の間の幸せな夢が溶けそう…いえ、蕩けそうでした。
クレオパトラはナンバーの後で身支度を整えるシャーミアン/ 冴月瑠那にお礼の言葉を告げてたようなのですが、
自分はこのときのカチャさん(凪七瑠海)の目が強く印象に残りました。
シャーミアンに強い思いと慈愛をこめた眼差しをじっ……と注いでいたんです。
初めて見るカチャさんの表情、眼差しでした。
アントニウスの白眼を剥いて後ろに倒れる死に際もいつも以上にすさまじいものでしたが、
大千秋楽のカチャさんもすごくてクレオパトラの何もかもを振り捨てて愛しいアントニウスの命乞いをするのも
彼の死を嘆くのも哀れで、かわいそうで胸が痛くなりました。
「Cool Beast!!」もさよならショーもあきらさんの愛と感謝の気持ちがたくさん客席に届いて胸がいっぱいでした。
プロローグで娘役さんたちに囲まれているのもはなちゃんと踊るのも
思いを込めて歌いながら銀橋を渡るのも、れいちゃんをリフトするのも素敵でしたし、
フィナーレはすべての瞬間を目に焼き付けたいと見ていました。
中詰めのセット上のスタンバイでは上手側の後ろにいるホッティー(帆純まひろ)といつも視線と笑顔を交わしあっているのですが、
今回はあきらさんが至近距離でウィンクを飛ばしていました。
(前日の公演はホッティーがウィンクを飛ばしていたらしいのでお返しですね)
ご挨拶の後もあきらさんはお隣のれいちゃんに至近距離からウィンクを飛ばしていましたね。
花組ポーズの音頭でははなちゃんにすかさず「かわいい~」と言っていて、
どこまでも花男だなあと思いました。
何度も時間が止まってほしいと思ったなかで、
特にさよならショーであきらさんがたった1人で黒燕尾で踊る姿はこれ以上ない夢でした。
あきらさんの上っていく大階段の照明が、この後のデュエットダンスでれいちゃんが1人スタンバイするときと似た色合いだったので尚のことです。
音くり寿ちゃんの透き通る伸びやかなカゲソロに乗せて花男を引き連れて黒燕尾を踊るあきらさん、とても素敵でかっこよかったです。
時間が止まってほしいと願う一方で、左右にはマイティー(水美舞斗)とひとこちゃん(永久輝せあ)がいて、
つかさくん(飛龍)もいて、
後ろの左右にはせのほの(帆純まひろ・聖乃あすか)がいて、花組は安泰だという希望も抱きました。
花組は次の本公演からようやく全組子出演が叶いますが、そのときはもうこのメンバーではないんだと思うと、
明るくて楽しい「はいからさんが通る」だというのに泣けました。
スターさんは組替えを経験されることが多い中で花組で育ったトップ娘役と二番手スターがご卒業されました。
いろいろなことがありましたが最後は満員の劇場で万雷の拍手を浴びて幕がおり、
ハッピーエンドの大千秋楽の幸せと高揚と、すぐには消えない寂しさを感じながら劇場を後にしました。
いままでの花組を愛したようにこれからの花組も愛し見続けたいです。
読んでいただきありがとうございました。
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