おはようございます。ヴィスタリアです。
星組「眩耀の谷」を観劇したヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想です。
なお作品の内容について触れています。
5ヶ月ぶりの東京宝塚劇場へ ライブ配信が先か観劇が先か
とうとうこの日がやってきました。
5ヶ月ぶりに東京宝塚劇場で宝塚歌劇を観劇してきました!
劇場入り口でサーモグラフィで体温を計測し消毒をして、友の会のカードを翳して入場しました。
カードをかざすと席番号を示すレシートのようなものが出てきて自分でそれを取って入場します。
カードをかざすところ、レシートを取るところに案内の方がいて不慣れなところをサポートしてくれます。
こういうモギリ一つ取っても親身さ、温かみが感じられてほっとするのが宝塚だなあとしみじみ実感しました。
シャンデリア、階段、ラウンジ、エスカレータ、客席、緞帳、なにもかもがいつもの東京宝塚劇場でここに帰ってこられたことがうれしくてたまりませんでした。
この星組公演は観劇前日にライブ配信があったので、これを見るかどうかものすごく悩みました。
できることなら一番最初は劇場で観たい、ライブ空間で体感したい。
しかしライブ配信から24時間後の公演が本当に観られるかは当日幕が上がるまでわからない世界にいま自分が生きていることをすでに経験して知っています。
もしかしたら公演当日に中止が発表になって「せめてライブ配信を見ておけばよかった」と後悔するかもしれない。
どちらが正解なのかはわからないので視聴券を購入できるぎりぎりまで悩み迷い葛藤しましたが、星組さんの無事、公演の成功を祈り信じ、生観劇を初回とすることにしました。
そしたら当日の朝、宝塚大劇場で当日の公演中止が発表になりました。
1周間前には大好きな美弥るりかちゃんが出演しているシアタークリエ「SHOW-ISMS」でも公演当日の中止発表がありました。
もしかしたら自分が見るはずだった公演が当日中止になっていたかもしれないと思いながら、
あるいは劇場に着いたら突然の中止になっていることさえありえる、と思いながら劇場に向かいました。
「眩耀の谷」謝先生に期待しすぎていたのか
前段が長くなりましたが作品の感想です。やや辛目の感想になるでしょうか。
一言で言うのなら謝珠栄先生の脚本に期待しすぎていたのかもしれません。
「黒い瞳」「激情」「凱旋門」など柴田先生の作品の演出・振付がすばらしいものなので、前のめりなくらい期待していたのです。
今回も美しい装置、背景を駆使した舞台転換の演出、青を中心としたグラデーションに色合いの美しいブン族の衣装を活かした振付、舞台全体の美しさは特筆に値します。
2階席から見ていたので眼福でしたし「これぞ宝塚歌劇の夢と美だ」とうっとりしました。
この衣装の色味がなんといいますか、アジア大陸の南側ーー年に何度も米が取れるような温暖な土地を連想をさせられました。
しかし脚本、ストーリーの流れは気になることがありました。
1.前半の説明的な物語の導入が長く、固有名詞が多くて冗長に感じられる
2.主役(丹礼真)に絡む役が少なくてあまりにももったいない
1.前半の説明的な物語の導入が長く、固有名詞が多くて冗長に感じられるについては正直に告白しますが、そして謝っておきますが、本当に申し訳ありません。
丹礼真が眩耀の谷を探索する前後で意識を失いかけました。ごめんなさい。
ヅカ友さんと感想を交わしていたときに同じことを言っていたので「ヴィスタリアだけじゃなかった」とほっとした一方で、
久々の生タカラヅカなのに(久しぶりすぎて集中力が低下しているのか)意識が遠のきかけたことにショックを受けました。
開演前にプログラムを読んだりスカイステージの「NOW ON STAGE」「ぽっぷあっぷタイム」等のトーク番組で予備知識は入れていたつもりなのですが、
民族・場所・役名の固有名詞はしっかり頭に入れておいた方が楽しめるのかもしれないと思いました。
なんとなくわかったつもりでいると固有名詞と説明の多いセリフなど表層的な部分に捕らわれてしまうのかもしれません。
また2.主役(丹礼真)に絡む役が少なくてあまりにももったいないについては、
説明的なことに時間を割いているからか主役の丹礼真から広がる人間関係が乏しいように思いました。
今作が退団公演となる宣王/華形ひかるや、「アルジェの男」「ロックオペラ モーツァルト」で鮮烈な存在感、歌の素晴らしさを発揮した星娘たちとの関わり、ドラマがほとんどないのです。
敏麗(ビンレイ/音波みのり、瑛琳(エイリン)/小桜ほのかも美しさと個性を発揮していながら見せ場があまりにも短く、
果たしてそれが最上のものなのか、もっと力を存分に発揮してほしかったというのは贅沢な望みでしょうか。
春崇(シュンスウ)/有沙瞳)も神の化身/水乃ゆりも出番はありますが果たしてこれがベストな形だったのか、1回観た限りではわかりませんでした。
物語後半のうねりと高まりはよかったと思いますし、丹礼真/礼真琴の選んだ結末のメッセージ性には「いまの世の中にこれを訴えたい」という強い志を感じました。
流浪を選んだ一族がどうなるのか――ということにも思いを馳せずにいられませんでした。
トップコンビのお披露目本公演としては異色の関係性になるのかなと思われる丹礼真/礼真琴と瞳花/舞空瞳)のドラマ、関係の変化が丁寧に描かれていたのはよかったです。
以上、初見の作品の感想でした。キャストごとの感想は次に続きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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