こんばんは、ヴィスタリアです。
東京宝塚劇場で星組「めぐり会いは再び/Gran Cantante!!」を観劇しました。
ヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想で、作品の内容に触れています。
目次
星組「めぐり会いは再び next generationー真夜中の依頼人ー」観劇の感想
小柳奈穂子先生作・演出の「めぐり会いは再び」(2011年星組)、「めぐり会いは再び 2nd1」(2012年星組」が上演されたとき、自分はヅカファンをお休みしていました。
予習しなくても今回の「めぐり会いは再び next generationー真夜中の依頼人ー」はきっと楽しめるように作ってくれるだろう、宝塚歌劇を初めてご覧になる方も楽しめるだろう、108年続いてきた劇団だもの――という期待と信頼を抱きつつ、
初演の「めぐり会いは再び」をざっと見て観劇に臨みました。
本当は2作とも予習したかったのですが間に合わなかったんです…(←もともと自分は予習したい派)。
結果的に予習しなくともわかるように作られていましたが、今作には登場しない役名がたくさん出てくる上に登場人物が多いので予習をしておいた方がすんなり楽しめると実感しました。
初演しか見ていなくても「あ、あの役ね」「コスモ王国(つまり宙組ね)」とわかる解説の台詞があって、これは次の観劇までに予習しておいた方が一層楽しいかも…と思いました。
が、予習の有無はさておき星組と相性のいい小柳先生の作品ですから、何も考えず、頭をからっぽにしてシンプルに楽しみました。
押してほしいツボを押してほしい強さで刺激される快感があります。
とにかく大勢が舞台上に居る場面が多いのがそのツボの一つだと思いますし、一方で強烈な個性を発揮するキャラクターがあちこにいて活躍するのもまたツボです。
この団体✕個性が生み出す楽しさ、アツさこそ星組の魅力の一つだな…と初観劇が星組の自分は思っています。
今月に入ってから
花組「巡礼の年/Fashionble Empire」
雪組「夢介千両みやげ/Sensational!」
宙組「カルト・ワイン」
星組「めぐり会いは再び/Gran Cantante!!」
稽古中の月組以外の4組すべての舞台を観劇しましたが、宝塚歌劇は全組違って全部いい、演目も雰囲気もそれぞれ違ってそれぞれ楽しいとあらためて感じました。
だからこそ5組あるんですよね。
自分だって全組観劇して楽しんでいますが(いまは)花組と星組を観る機会が多いですし少し前は月組ばっっっかり見ていて、そして見る回数と組への思い入れが比例するところがあります。
今回の「めぐり会いは再び next generation」は宝塚歌劇が、そして星組が好きな自分は馴染みのあるものとしてシンプルに楽しみましたが、
一方で初めてご覧になって1回しか観劇の機会がない方は十分に楽しめたのかしら…という思いも抱きました。
途中でルーチェ/礼真琴が状況整理をする台詞があって、予習の足りない自分も助けられましたが、こうした解説めいた場面がないとついていけないところがある作品だったのかもしれないとも思ったのです。
コロナ禍以降原作あり、メディアミックスの演目が本公演で続き、別箱は再演が続いている中でオリジナル作品のシリーズものという今作は異色だと思いますし、星組らしい作品を楽しむ一方でより多くの観客が楽しめるかどうかということをまったく考えずにもいられないのでした。
そういう意味で雪組「夢介千両みやげ」は初見の方も楽しめた作品だったのかもしれません。
自分の好みとはまた違う視点だな…と今月の観劇記録を思い返しています。
星組「Gran Cantante!!」観劇の感想
ショー「Gran Cantante!!」では歌も踊りも卓越していることちゃん(礼真琴)が踊りまくりの歌いまくりで圧倒的な存在感を見せ、
なこちゃん(舞空瞳)がダルマにパンツスーツで踊りまくりで歌もよくてショースターっぷりを存分に発揮し、
トップスピードで加速し続けることなこに合ったショー作品を楽しみました。
いつもながらの振り数の多いデュエットダンスに圧倒されましたし、中詰終わりにことなこ、せおっち(瀬央ゆりあ)が3人で銀橋に残ってかけ声かけまくりで盛り上がっているのを見て、この星組を待っていたんだ!と客席でアツくなりました。
中詰「サン・ファンの火祭り」が往年の宝塚メドレーなのですが、馴染みがあるのか歌いなれているのか研鑽あってこそか、ことちゃんは言わずもがなみなさま歌がよかったです。
歌い始めのしんくん(極美慎)(「青春をかける」情熱のバルセロナ)もこれまでより一層声が出ていましたし、専科の美穂圭子さんの美声にうっとり…。
今回美穂圭子さんさんとことちゃんのデュエットを聞けたのも最高でした。
あかさん(綺城ひか理)がはるこさんと、
ぴーすけ(天華えま)がみほちゃん(有沙瞳)、小桜ほのかちゃんと「バレンシアの熱い花」を歌うのも盛り上がりました。
そしてせおっちの「コルトバの光と影」もこれまで以上に歌がうまくなっているのを感じ、前作「モアー・ダンディズム!」で「ラ・パッション!」を劇的に魅了しながら歌って銀橋を渡っていたことを思い出しました。
東上主演「ザ・ジェントル・ライアー」の経験も大きいのだろうな…と、すばらしい作品、主演だっただけに感無量でした。
星組の歌声はことちゃんが圧倒的ですが、真ん中のスターさんたちも歌える方が揃ってきているのだと実感した中詰でしたし、コーラスが変わってくると作品全体の印象もまた変わってくるのでは?と思いました。
星組スター 天寿光希と音波みのりへの惜しみない拍手
この公演で3名の生徒さんがご卒業されます。
天寿光希(91期)
音波みのり(91期)
華雪りら(98期)
小柳先生も藤井大介先生もはなむけが手厚く、拍手をすることができる、胸がいっぱいになる場面がありました。
目がうるんで困りました。
そして特に両先生ともプログラムでみっきぃさん(天寿光希)とはるこさん(音波みのり)の退団に触れあたたかい言葉を寄せておいでです。
お2人とも星組の上級生でありながらスターであり、はるこさんは2019年全国ツアー「アルジェの男/ESTRELLAS」で主演のことちゃん(礼真琴)より上級生でありながらヒロインをつとめました。
新人公演「愛と青春の旅だち」「オーシャンズ11」
バウ「摩天楼狂詩曲」
東上公演「メイちゃんの執事」「天使のはしご」
のヒロインは2010~2012年のことですから数年のキャリアを経てのヒロインで、こうした道を歩める貴重な娘役さんでした。
「Killer Rouge」、今回の「Gran Cantante!!」でもことちゃんと組んでのキレキレの、美しいダンスを見せてくれて、目から幸せでした。
(ことはるの舞台写真を買おうとしたら売り切れていました)
同じスパニッシュ系のテイストなのが「Killer Rouge」を思い出してたまらない気持ちになりました。
はるこさん、この場面を「宝塚おとめ」の好きな役に挙げておられたと記憶しています。
またみっきぃさんは舞台歴を見ると新人公演の主演さえないのがふしぎなくらいで、スターカレンダーも毎年発売されている男役スターで、先日はミュージック・パフォーマンスも開催されました。
誰もができることではありません。
ミュージック・パフォーマンスは2017年のとしさん(宇月颯)以来の開催かと思います。
ショー「Gran Cantante!!」では歌をたくさん聞かせてくれてパレードはエトワール、大きな大きな拍手が贈られていました。
はるこさんもみっきぃさんも出演者に名前があるとうれしくなり、舞台を見れば培ってきた美と技と見せ方に目を奪われ、その活躍がうれしい、そんな上級生でした。
今回「めぐり会いは再び next generation」の一場面でことなこ(礼真琴・舞空瞳)とみっきぃさん、はるこさんの場面があり、星組が変わっていくのだな…とはっとしました。
4人でいたのが銀橋にことなこだけが残ったのを見ながら、「めぐり会いは再び」という、前々トップコンビちえねね(柚希礼音・夢咲ねね)の主演作品のシリーズで上級生スターが卒業するということに、
トップコンビの交代とはまた違う組の時代が変わっていくことを感じたのです。
これからことなこの星組はまた変化し新しい作品に出会っていくのだな、とも。
小柳先生が前トップコンビべにあー(紅ゆずる・綺咲愛里)の退団公演「GOD OF STAR-食聖-」を担当されていることも思い出して、そんなふうに感じていたのかもしれません。
星組有沙瞳ちゃんがかわいかった
いつも星組で楽しみにしているのが大好きなみほちゃん(有沙瞳)です。
御園座「王家に捧ぐ歌」でアムネリス様を見られるはずが手持ちのチケットが公演中止で紙くずになってしまい(涙)、本当に久しぶりに舞台のみほちゃんを観ることができ、
お芝居は女優志望のティア・シモニーのすっとぼけ具合がかわいくてかわいくて、ときに響く美しい歌声が耳から幸せでした。
ショーでもツヤツヤと光をまっとたように美しくてかわいくて、「セビーリャの春祭り」のニンジン娘のカツラとお衣装はトンチキの部類だと思いますが(←褒めてます)、それさえもかわいいってどういうことなんだろう…とオペラで追いかけていました。
今回「めぐり会いは再び」「Gran Cantante!!」ともにせおみほ(瀬央ゆりあ・有沙瞳)が見られてうれしかったです。
以上、my初日の感想でした。また思い出したら書きます。
次の観劇は少し先ですが楽しみです!
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