こんばんは、ヴィスタリアです。
演出家が語る日本初演ミュージカル「I AM FROM AUSTRIA」
月組本公演が日本初演となるウィーンミュージカル「I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-」の演出を手がける齋藤吉正先生のインタビュー記事を読みました。
この記事からいくつかわかったことがあります。
まず齋藤先生が語っているなかから登場人物たちのプロフィールを整理してみました。
ジョージ・エードラー | 珠城りょう | ホテル・エードラーの御曹司で、古い老舗ホテルを自分なりに改革したいと思っているが、伝統を重んじる家族と距離ができてしまう。 |
エマ・カーター | 美園さくら | オーストリアを飛び出しハリウッドで女優として活躍する中で、“FROM AUSTRIA”というルーツを忘れかけている。 |
リチャード・ラッティンガー | 月城かなと | エマのマネージャー。ひとりで怒っては笑う「ちょっと劇画チックな役」 |
ヴォルフガング・エードラー | 鳳月杏 | ジョージの父。倦怠期を迎えて妻から浮気を疑われる。 |
ロミー・エードラー | 海乃美月 | ジョージの母。ホテルの社長で夫を尻に敷く気丈な女性。 |
気になるのはれいこちゃん(月城かなと)の「ちょっと劇画チック」な役どころです。
コメディ要素があるのかなあと予想するのですが、芝居も歌も確かなれいこちゃんがどんなふうに見せてくれるのか気になります。
れいこちゃんは端正な美貌の二枚目ですが、「BADDY」のポッキー巡査や「夢現無双」又八などコミカルな要素のある演技もバッチリですから、休演からの復帰で思い切り舞台に立ってほしいと願っています。
またちなつさん(鳳月杏)とうみちゃん(海乃美月)がどんな夫婦を見せてくれるのかも期待しています。
うみちゃんの役はバリキャリの強い女性をイメージしているのですが果たしてどうでしょうか。
うみちゃんは「THE LAST PARTY」「エリザベート」「アンナ・カレーニナ」と病みがちな役の好演が続きましたが、
先日映像で見た「THE KINGDOM」の仕事ができて気丈でツンとした女性スパイ役がよかったので強いうみちゃんを見られたらうれしいです。
またウィーン版とは変更している点もいくつかあるそうです。
◆ウィーン版は役が少なく、話の辻褄を合わせたり、流れをわかりやすくするためもあり、アンサンブルなど、可能な範囲で宝塚版オリジナルの役や場面を作っている
◆華麗なレビューシーンもたっぷり用意されている
◆美術や衣裳はウィーン版とまったく違うものになる
「エリザベート」が宝塚と東宝で違うように、「I AM FROM AUSTRIA」もまた宝塚版として上演されるということなのかなと思いました。
齋藤先生に抱く一抹の不安と期待
ところで記事によると「故郷は甘き調べ」という邦題は齋藤先生がつけたそうですが、これが果たして内容に合致したものなのか、実際に観劇して確かめたいと思います。
そしてなにより気がかりなのがこの日本初演のミュージカルが齋藤先生の潤色と演出でなされることです
なぜこのようなことを書いているかといいますと、ヴィスタリアの個人的な感想ですが、
齋藤先生の前作月組「夢現無双」の出来が酷いものであったからです。
(どうしてそのように思うのかここでは改めて書きませんが、興味のある方は過去の記事をご覧いただければと思います。)
宝塚のお客様は華やかな舞台がお好きですし、出演者の人数が多いので、オリジナル以上に華やかで賑やかなナンバーを作りたいですね。
映像を駆使するのが最近のミュージカルの主流ですが、宝塚歌劇105年の伝統の中で培われてきた書き割りの世界観は、やはりお客様が安心できる部分だと思うので、LEDにもトライしつつ、吊り物のチェンジ、盆やセリで、いかに流麗にシーンチェンジしていくかを考えながら、宝塚らしい楽しい演出を心がけたいと思っています。
記事の中で装置や演出についても触れられていますが、「夢現無双」の細切れの幕前芝居は流麗なセットや舞台機構を活かしているとはとても思えず、不安を感じずにいられません。
「夢現無双」があまりにも酷かったので、オリジナルの芝居と海外ミュージカルの違いはあれど、いま齋藤先生の演出となると一抹の不安を感じずにはいられないというのがヴィスタリアの正直な気持ちです。
どうか杞憂であってほしいと願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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