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峰さを理さんの訃報

こんにちは、ヴィスタリアです。

元星組トップスター峰さを理さんの訃報

とてもショッキングな報道がありました。

元星組トップスター峰さを理さんの訃報です。

68歳…あまりにも早すぎます。

しかもコロナ禍で病院にかかるこを我慢していらしたとは想像するだけで胸が苦しくなります。

多くの方が惜しんでおられます。

自分は峰さんの現役時代は映像で断片的にしか知らないのですが日舞の名手であり、
現在も振付で宝塚歌劇のスタッフとして参加されてエンドロールにお名前があるとうれしく思っていました。

新しいところですと星組全国ツアー「アルジェの男」でしょうか。

峰さんも新人公演、そしてトップスター時代に演じられた作品です。

峰さんは少し前にスカイステージのオリジナル番組「宝塚魂」の日本物をテーマにした回に出演されていました。

黒地に桜の花びらが舞う模様のお着物で、黒髪のショートカットで、美しさは健在でした。

放映は11月だったかと思いますが、このときはすでに闘病中だったということなのでしょう。

いまあらためて見ると、後輩たちへの熱い言葉に力が入っているのが胸に迫ります。

ご自身の出演された日本物のショーのことや印象的な振付作品について語った後、
最後に宝塚歌劇の日本物の魅力を語るとき、それまでにない強い力が入っているのが語り口から伝わってくるんです。

まず洋楽で踊るというのは宝塚でしかないですね。

それとものすごいオリジナリティっていうんですかね、想像外のことが出てくる気がするんです。
宝塚でしかできない世界観のある作品に必ずなるんですよ。この色はどこの誰ががんばっても出せないんですよ。
それと時間の流れ方が綺麗なんだと思う。

大勢で踊ったときの魅力って群舞になると、めちゃくちゃ揃えるんですよ。
もちろん体の向きはあるんですけれど、個性はあっていいんですよ。
揃えるってそれじゃなくて、息を揃えるのよ。

息が揃ったときのウワッというのが出たらあんな気持ちいいものはないので、それを体感してほしいなあってすごく思う。

トップスターとしてその気持ちよさを知っているからこその、振付のスタッフとして宝塚歌劇に関わっているからこその熱い言葉だと思いました。

また日本物を敬遠しないでいいという言葉にも情熱があふれていました。

(スタッフとして宝塚歌劇に関わって思うこと)日本舞踊って一朝一夕にできるものではない、身体的センスと言ったらいいですか、体の持っているセンス、ダンスを踊ってセンスのある人っていうのは日本舞踊を踊ってもセンスがあると思うんです。

そこを皆日本物だからといって取り違えている気がするの。
流れているものはダンスをしているときも日本舞踊を踊っているときもタップをしているときだってセンターというのは一緒であって、ただ腰の丹田の力っていうんですかね、そういうのが入っているか入っていないかだけの違い。

気負わず、日本物と思わないほうがいい。

この言葉はダンスができるなら日本舞踊だってできる――という後輩たちへの力強いエールのようにも思えます。

ご自身の振付で印象的な作品には「更に狂はじ」「飛鳥夕映え」「あかねさす紫の花」を挙げておいでで、
あかねさす…は花組博多座(2018年)を映像で見てなんと耽美で凄みのある場面だろう…と息をのみました。

このすごい場面を作られたのは峰さんだったのかと番組を通じて知ることができ、うれしく思っていたのでした。

それが約3ヶ月前のことでまさか訃報に接しようとは思いもしませんでした。
あまりにも早すぎて信じられない…信じたくありません。

この番組中でも柴田先生とのエピソードが語られていましたが、
いまごろ冥土歌劇団で柴田先生に「来るのが早すぎるだろう」と言われているでしょうか。

ご冥福をお祈りいたします。

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