映像の感想

月組「Eternità」バウホールは運命だった(珠城りょうスペシャルライブ)

こんばんは、ヴィスタリアです。

たま様(珠城りょう)のスペシャルライブ「Eternità」千秋楽のライブ配信を視聴しました。

「エテルニタ」バウホールだからこそのスペシャルな3日間

セットリストは大体このような感じでした↓

(幕開きはたま様のうさぎ「アリスの恋人」の案内)
・カルーセル輪舞曲(同)
<自己紹介など>

・桎梏(春の雪)
・私は誰?(アーサー王伝説)
・誰のために踊らされているのか(1789)全員
・されど夢(鳳凰伝)珠城・佳城
・自由と抑制(激情)珠城・輝月
・花のうた→芝居→穴穂の歌~木梨の歌(月雲の皇子)珠城・鳳月
・ジュリアーノと仲間たち(Bandito)

<トークタイム バウホールの思い出>
・Apasionado!!(同)全員
・雨に唄えば(同)

新人公演メドレー
 ・プリンス・チャーミング(エドワード8世)
 ・ひとかけらの勇気、炎の中へ(スカーレット・ピンパーネル)
 ・世界の王、どうやって伝えよう(ロミオとジュリエット)
 ・心のひとオスカル(ベルサイユのばら)鳳月

・CRYSTAL TAKARAZUKA(同)鳳月・輝月・佳城・朝霧
・恋こそ我が命(赤と黒)
・ベサメ・ムーチョ 珠城・鳳月
・愛すること生きることどうしてこんなに切ないの(激情)

<トークタイム 鳳月杏について>
・JUST SAY DANCE TONIGHT (PUCK)

アンコール
 ・Clap Clap(Official髭男dism)全員 
 ・ずっと一緒さ(山下達郎)

音楽配信からタイトルを拾っていますがアンコールの曲がわからない…と思っていたら
たま様が選んだ思いも含めて紹介してくださいました。

こうしてセットリストを見ていると観劇したもの、観劇はできなかったものの映像で拝見したものが多いなあと思いました。

自分自身が美弥るりかちゃんのファンだったので
ともに出演されている作品もあったり自然と月組をたくさん見るようになったのもあります。

そういう意味でたま様は自分のなかで特別なトップスターなんだとあらためて思いました。

ライブが始まって最初に登場したのは「アリスの恋人」のラビットで、男役っぷりが上がっていて、でもかわいくて、
そのかわいさに「ピガール狂騒曲」のジャンヌを経たからこそのものがあるようでちょっとドキドキしてしまいました。

うさぎさんからポスターのお衣装にお着替えされるととってもとってもかっこいいたま様がいました。

このお衣装、幾何学的なストーンとスパンコールのラインが凝っていてとても美しかったです。
すみれ色のベストに合わせてかアイシャドウも同系の色に見えました。

今回赤✕黒のお衣装、白のスーツにハット、ベージュの夢々しいものなどお着替えされていてどれも素敵でしたが
これが一番好みです。

あとベージのお衣装ではセンターパートにされて額に飾りをつけているのも素敵でした。

「ピガール狂騒曲」の男役(ヴィクトールあるいはフィナーレ)でもたま様
この学年になって男役としての色気や魅力が盛りとばかりに花開いてめちゃくちゃかっこよかったですが、
そんなたま様を映像とはいえたくさん見られて幸せなライブでした。

自分が最初に見始めたころ(カンパニー/BADDY)はたま様の大器っぷりとおおらかさに爽やかな色気を感じていたように思うのですが
すっかり精悍な大人の色気を放つようになられてたまりませんでした。

特に「1789」(指差しで眉間の皺が!)、「Apasionado!!」などたまりませんでした。

出演者の皆様(鳳月杏・輝月ゆうま・佳城葵・朝霧真)も白の変わり燕尾✕すみれ色のタイでやはり目元はすみれ色でとても素敵でした。

そして仲の良さが伝わってくる自己紹介は和やかでほのぼのしました。

朝霧真)自称たまきさんのボディガード、朝霧真です。

佳城葵)自称たまきさんのペット佳城葵です。何でもなれますよ、たまきさんがこれがいいっていやつ。

輝月ゆうま)自称とは言いません、たまきさんの心の相手役輝月ゆうまです。
言い始めて7年目です。

鳳月杏)自称と言っておきます。たまきさんの相手役鳳月杏です

この後の4人のトークタイムでたまきさんの好きな役をそれぞれ発表しているとき、
皆様満面の笑みで熱弁されていてたま様は愛されているトップスターさんだなあとあらためて思いました。

まず「1789」では4人それぞれのソロフレーズがあって、歌唱の実力をこれまでの公演でたっぷり聞く機会のあったちなつさんまゆぽんももちろん
ギリくんやすくんもうまくていいですねえ。

その後の各曲でソロ、コーラス(カゲも)、デュエットと存分に楽しませてくれました。

まゆぽんの「激情」、そして「ロミオとジュリエット」が聞けたのはうれしかったです。

ギリくん首斬り役人の不気味さが最高だったのでお2人で「鳳凰伝」を歌われたのもうれしかったです。

またやすくんが「宝塚おとめ」の好きな役に挙げている「月雲の皇子ティコとの場面が再現されたのはたまりませんでした。

今回やすくんの高く美しい歌声をたくさん聞けたのもうれしかったですし滑舌のよさと芝居心にはいつも心打たれます。

そしてちなつさんとの兄弟のデュエットがいまこうして聞けたことも。

トークタイムのバウホールの思い出でも「月雲の皇子」に奮闘していたことなどが語られました。

ちなたまもまゆぽんもやすくんも下級生で、でもだからこその熱量も映像から感じられて、
あんまりすごくて固唾を呑んで映像を見て、ものすごいエネルギーを吸い取られるのでなかなか見返すことができていません。

ベサメ・ムーチョ」はドレス姿の美女のちなつさんとスーツにハットのたま様が大人のカップルで艶っぽくて素敵えした。

ちなつさんがまた男役のショートカットのままで背中や美脚を惜しげもなく披露されていて
見てはいけないものを見たような…見ますけれど。

しかも!ちなつさんが捌けるときにご自分のハットをかぶせたと思ったら
その手をとって優雅にキスをされて会場のどよめきが聞こえました。

千秋楽のアドリブだったんでしょうか。画面のこちらもきゃー!でした。

さらにその後たま様がこんなお話をされたんです。

ちなつさんとは下級生時代からご縁がありまして、小劇場でご一緒したり新人公演でお芝居することが多くて助けてもらってばっかりだなと思っていたんですけれど、
「ベルサイユのばら」新人公演でアンドレをされるとき本当にうれしくて、ようやく何か恩返しできるかもしれないと思ったんです。
自分はアラン役で傍で見守られますし。

なので今回のライブでもぜひちなつさんのアンドレを聞きたくて、勝手にセットリストに入れました。
まゆぽんの「どうやって伝えよう」も勝手に決めて入れました。

その絆があって今があるんだなと思っています。
ちなつさんがかけてくれた印象的な言葉が「あるときは後ろをついてきてくれて、前を歩いてくれて、並んでくれてありがとう」というもので
2個下の私にそう言ってくださるなんてなんてあたたかいんだろう、この絆は固いなと。
そして今こうして月組に戻ってらして一緒に舞台を作れて幸せですし、その言葉をそのままお返ししたいなと思っています。

(他の)3人もご縁があってこのメンバーでこの舞台を作り上げることができてうれしいです。

セットリストを勝手に決めてちなつさんの、まゆぽんのソロ曲を入れたなんて素敵すぎます。

しかもアンコールの曲を歌い上げた後のたま様が「皆さんに御礼を伝えたいので珠城りょう1人じゃ足りないんですよ。珠城りょうが100人いる」と仰せで
いつも素敵なご挨拶で心を洗ってくれるたま様だなあと思いました。

カーテンコールでも楽しいトークが繰り広げられたくさんの幸せと笑顔をもらい、最後は恒例の月組ジャンプとなりました。

「いつもは大羽根で飛べないから久しぶりに飛べる」とトップスターならではのコメントがありました。

鳴り止まない拍手のなか緞帳前にいらしたたま様が最後に26年前の今日――1995年1月17日の阪神淡路大震災に触れられました。

今日は阪神淡路大震災の日で、ご覧になれなかったもいらっしゃると思うんです。
稽古場で振付の若央りさ先生が当時の宝塚もすごくていろいろあってスタートしたとお話してくださったんです。
しかも月組はこのバウホール、三木先生からスタートして…

月組「Beautiful Tomorrow!」は震災によって本公演「ハードボイルドエッグ/EXOTICA」が公演中止となったことを受けて
バウホールで3月に上演された作品です。

前記事で大劇場で退団公演中だったヤンさん(安寿ミラ)について書きましたが、ミツエ先生も現役生で公演中止を経験されていらっしゃるんですよね。

しかも先般スカイステージて放映されたこの映像のエンドロールの出演者には学年順ではなくまずミツエ先生のお名前があって不思議に思ったのですが、
大劇場公演の中止を余儀なくされた公演がミツエ先生の卒業公演だったのです。

そうした事情を考慮してのエンドロールなのでしょう。

またミツエ先生は雪組「NOW!ZOOM ME!!」の舞台稽古でも宝塚メドレーで大号泣されていたとのぞ様がお話されていたことを思い出しました。

今日のライブ中にたま様は何度もこのバウホールへの熱い思いを語られました。

正直見るまでは「どう考えてもキャパが足りていないのになんでバウなんだろう」と疑問を感じてもいたのですが、
たま様にとって、出演者全員にとって最適解だったのだと深く感じ入りました。

そしてたま様のこの言葉を聞いてこのタイミングでバウホールで上演されたことに運命のようなものを感じずにいられませんでした。

ライブ配信ではありますが見られてよかったですし次の「幽霊刑事」も「ダル・レークの恋」も楽しみにしています。
月組バンザイ!!

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