こんばんは、ヴィスタリアです。
雪組「fff/シルクロード」観劇納めは貸切公演
数日前のことですが雪組「fff/シルクロード」の観劇納めをしてきました。
これがだいきほ(望海風斗・真彩希帆)の雪組の最後の観劇でした。
凪様(彩凪翔)もカリ様(煌羽レオ)も
ひーこさん(笙乃茅桜)もまちくん(真地佑果)も
けんじ(ゆめ真音)もまれくん(朝澄希)も
これが最後です。
ご卒業後に芸事の道に進まれたとしても、もう宝塚歌劇の男役、娘役として観ることはないし、いまの雪組を劇場で観ることはないのだと思うと
開演から目が潤みっぱなしでした。
この日は三井住友カードの貸切公演で、チケット難の今公演でようやく当たった貸切公演でした。
それまで貸切公演全滅で落選落選また落選でしょげていたので
当選通知を見たときは声を上げるほどうれしかったです。
ショー「シルクロード」では貸切公演のアドリブもたくさんありました。
盗賊/望海風斗がキャラバン隊の凪様に捕まったところでは
「三井住友カードが…三井住友カードで買うから!」と訴えるものの、
カードがなかなか出てこず凪様に連行されていきました。
中詰の掛け声も「三井住友カード!」で、
マサラでゴージャスなお衣装ののぞ様が威風堂々と登場され、
いいお顔といいお声で決めてくれるのですからうれしくなっちゃいます。
銀橋を渡り終えたきぃちゃんは胸の前で人差し指と親指でカードの長方形を作ってからお辞儀をしていました。
この中詰の赤✕ピンクのきぃちゃんがかわいくてかわいくて
観劇の度にオペラで追いかけていました。
他の場面は大人の女性のイメージが前面に出ていますが、ここは弾けるような愛らしさとかわいさが眩しいです。
そして大世界(ダスカ)ではきぃちゃんの貸切公演限定のカツラがあると聞いていたのですが、
ようやくこの目で観ることができました!
黒髪の前下がりのショートボブで青✕赤の大きな飾りがついていてかわいかったです。
毎回目が足りなくて困る大世界ですが、最後の観劇にしてきぃちゃんがなーこちゃん(羽織夕夏)とありすちゃん(有栖妃華)を妖しく愛でているのを目撃できました。
そして紅幇のさきちゃん(彩風咲奈)が指差しウィンクを決めたのも網膜に焼き付けました。
さきちゃんのウィンクはなかなか目撃することがないので、
さっと短いウィンクは秘密兵器のような絶大な威力で射抜かれました。
ヴィスタリアは「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」のマックスのような酷い男を演じているさきちゃんがとても好きなので、
大世界の野蛮さをひそませた濃い色気を放つさきちゃんが大好きでした。
この日の席は2階A席の、右隣はすぐ壁という席でしたが目の前が扉で通路が広いため視界良好、
音の広がりもよくて悪くないA席でした。
しかも壁際は2階席に送る視線の起点でもあるので、2階席をよく見てくれる凪様の美しく強い目線が飛んできて
オペラを覗きながら何度も息をのみました。
特に黒燕尾の場面できぃちゃん(真彩希帆と踊った後に捌けていくときの
思いのこもった表情は、今日は大千秋楽ではないですけれど、特別なものを感じて胸を打たれました。
黒燕尾のときはオペラを使わないで全体を見ていても「あ、あの男役さん素敵」と思ってオペラをのぞくと
いつも凪様とカリ様(煌羽レオ)がいました。
それはこの最後の観劇でも変わらず、特に退団される方を見ようとしなくても
凪様とカリ様の美しい黒燕尾は自然と目を吸い寄せられました。
こんなにかっこよくて美しいのにもう観ることはない――と思ったところで、こんなにかっこよくて美しいところまで到達したから、終わりがあるんだと思い直し大きな拍手を贈りました。
羽山先生の男役の粋を凝縮したような振付なのもうれしかったです。
「fff/シルクロード」観る度にいろいろなことを考えた
基本的に東京宝塚劇場ばかりで観劇していますが、「fff/シルクロード」はだいきほの退団公演ということもあり
宝塚大劇場の初日から間もない時期に観劇しました。
その後東京ではありがたいことに4回観劇することが叶い、
7~10日空けての観劇だったので観る度に舞台が進化したり変化しているのを感じました。
観劇納めのこの日は舞台の端から端まで非常に集中力が高く、繊細に、緻密に作り上げられているのを感じました。
「fff」のルートヴィヒ(ルイ)/望海風斗の登場の歌い上げは
毎度頭をガーン!と殴られて音の圧で客席に押さえつけられるような衝撃を受けていたのですが、
この日は殴ってくるというよりも丁寧に、大切に歌い上げていると感じたんです。
また謎の女/真彩希帆の正体に辿りついたルイが彼女にかける言葉がとても繊細で、
囁くような声で、
壊れてしまいそうなものにそっと指先を伸ばしてから抱きしめるようだと感じました。
(「シルクロード」の盗賊と宝石の歌い出しもとても繊細でした。)
ルイと謎の女はときに火花を散らすような対立や深い拒絶を示しますが、
こんなにも繊細な方向で表現することができるというのはだいきほの作り出す世界の濃淡が一層濃くなったのを目撃した思いでした。
「fff/シルクロード」は観る度にいろいろなことを考え、その一部はこのブログにも書きましたが、
ヅカ友さんと感想を交わしたり、SNSやブログなどで感想を読んで「そういう捉え方、感じ方もあるんだ」と様々な方向から光が当てられて
見え方・考え方が変化したり深化していくのがとても興味深い観劇体験でした。
どの観劇を思い出しても、全身全霊で舞台に立ちすべてをかけて輝いているのぞ様ときぃちゃんを見ていると
男役、娘役という枠にとらわれない舞台人としてのすばらしさに圧倒され心震えました。
特にのぞ様演じるベートヴェンの放つエネルギーの凄まじさに
「これを毎日、それも1日2回やって倒れなてしまわないんだろうか」と固唾をのむことが何度もありました。
またのぞ様もきぃちゃんも
ときどきものすごく素に近い部分を見せてくれていると客席で感じることがありました。
特に「シルクロード」フィナーレの黒燕尾やデュエットダンスでの清らかな笑顔にそう感じていたように思います。
公演中止を経ての日程の見直し、客席数の制限など厳しいことがあったなかで
無事に満席の劇場で公演ができるようになってよかったね、舞台上のお2人が幸せそうだから客席も幸せです、
と声をかけたくなるようなあたたかさも感じていました。
東京は4週連続で土日の天気が崩れて雨がふったり強い風が吹いたりしていましたが
天気予報では今度の土日は久しぶりに安定して晴れの予報になっています。
4月11日の大千秋楽まで無事の完走を、晴天のもとのご卒業を心から祈っています。
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