映像の感想

星組「Le Rouge et le Noir~赤と黒~」ライブ配信の感想

こんばんは、ヴィスタリアです。

星組「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」ライブ配信の感想

星組Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」のライブ配信を視聴しました。

西はドラマシティ、東は日本青年館という箱の小ささが恨まれる超チケ難公演ですが
自分自身もチケットのご縁が無く(涙)、配信でしか見ることは叶いませんでした。

そのライブ配信も画面にかぶりつきで全集中…というわけにはいかなかったのですが(日曜の夕方ですしいろいろありますよね)
それでもリアルタイムでこの名作を見ることができて幸せでした。

もしも劇場で観ていたら人生が変わってしまうか、幕が下りても席から立てないくらいの衝撃を受けたと思います。

たとえば「龍の宮物語」で雨の概念が変わるような体験であったり、
冬霞の巴里」の演劇ならではの体験と救いであったり、
ロックオペラモーツァルト」1幕幕切れの衝撃のような。

宝塚歌劇でスタンダールの「赤と黒」といえば柴田先生の名作が何度も上演されていますが、大筋は同じといえど
Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」は当然ですがまったく新しい別物のミュージカルでした。

ナポレオンとキリスト教の話は「赤と黒」よりも控えめで説明らしいものは前提として省かれているような気がしましたが、
セットの十字架と見せ方が強く印象に残りました。

またジュリアン・ソレル/礼真琴の登場したシーンの、野心というよりは身分の低さゆえの卑屈さと鬱屈した暗さも
これまでの「赤と黒」とは違う舞台になることを予感せずにいられませんでした。

プログラムが手元にないので各スタッフの先生方がわからないままにこの記事を書いていますが、
演出の谷貴矢先生のセンス、美学がとても好きだとあらためて思いました。

古典的といっていい名作「ダル・レークの恋」を見事にミュージカル化した月組公演の舞台美術、台詞の選択の仕方、衣装などもすばらしかったですし、
オリジナル作品花組元禄バロックロック」の世界観もとても好きです。

今回も衣装、セット、照明、すべてに谷貴矢先生の美学とこだわりが感じられて、宝塚歌劇なのに宝塚歌劇のとどまらない魅力、世界にすっかり引き込まれてしまいました。

衣装や舞台衣装のテイストが役ごとに断りながらも作品全体としての統一感があり、非常に見応えがありました。

狂言回しでもあるジェロニモ/暁千星は目元の濃さと粉っぽさが道化めいて見えましたし、
ムッシュー・ヴァルノ/ひろ香祐ヴァルノ夫人/小桜ほのかはうんと派手で、ゴテゴテにデコラティブな真っ赤な装いでした。

エリザ/瑠璃花夏の「不思議の国のアリス」のようなゴシック味のあるドレス、
マチルド・ド・ラ・モール/詩ちづるの真っ赤なレースにタイツが鮮烈なドレスは
それぞれにうんとかわいくて、そして新しいものを見たと思いました。

マチルドがお着換えした後の、黒✕白のドレスも素敵で、それで婚礼の場面になるのもこれから先に起きることを暗示させて心がヒリヒリしました。

この婚礼のシーン、どうしても「エリザベート」を連想してしまいます。

そうした凝って美しい、装飾的な衣装とは対照的にシンプルな黒いドレスのルイーズ・ド・レナール/有沙瞳はちょっと異質な、異様な存在感で目が離せませんでした。

素化粧とほとんど変わらないのでは?というほど薄いお化粧で、この生々しさの存在感と美しさといったら。

黒いレースの長いお袖も艶と美と品があり、
長い髪(地毛ですよね)を場面、ジュリアン・ソレル/礼真琴との関係、向ける想いに合わせて結い上げたりおろしたり、ゆるくアップにしたり…と変化していくのも見逃せませんでした。

髪留めの真っ赤な薔薇は彼女の心臓、愛なんですね…と思いながら最後は泣いていました。

またフィナーレのデュエットダンスでマチルドと踊るジュリアンを見つめるみほちゃん(有沙瞳)の微笑みに、
様々なことがあって離れることになっても、マチルドがいても、そのままジュリアンを愛しているんだと思ったら涙が止まらなくなってしまいました。

ことちゃん(礼真琴)の歌唱のすばらしさを筆頭に、
1幕のヒロインみほちゃん(有沙瞳)
2幕のヒロインうたち(詩ちづる)
そしてこざほちゃん(小桜ほのか)ちなちゃん(瑠璃花夏)と歌唱力のたしかな娘役さんたちが揃っていることも幸せでした。

ありちゃん(暁千星)ひーろーさん(ひろ香祐)
専科のじゅんこさん(英真なおき)ゆりちゃん(紫門ゆりや)と男役陣の歌唱もたしかです。

興行的にはもっと大きな箱で多くの人が見たいと望んだと思いますが、作品の雰囲気と少数精鋭のメンバーからするとドラマシティ、日本青年館あたりが合うのはわかるな…とも思いました。

星組の次の本公演は「ロックオペラモーツァルト」今作品と同じくアルベール・コーエンの手がけた「1789 -バスティーユの恋人たち-」で、
ことなこ(礼真琴・舞空瞳)は初演とは異なり、副題にふさわしく恋人同士(ロナンとオランプ)を演じます。

同じテイストの演目、同じような関係性が続かないように、今回はトップコンビが主演しないというイレギュラーなものになったのかなと思っていますが、
きっと長く組むことなこでしょうからこうしたことがあってもいいのかな…と思いました。

次はなこちゃんカチャさん(凪七瑠海)と主演する全国ツアー「バレンシアの熱い花/パッション・ダムール・アゲイン!」を観劇します。

こちらはチケットを確保済で劇場で観られるのが楽しみです。

ますます宝塚歌劇が好きになった「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」でした。

円盤で見直すのが待ち遠しいです。

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