月組

珠城りょう・美園さくらが語った相手役のこと(サヨナラ特番と宝塚ホテル1周年記念番組)

こんばんは、ヴィスタリアです。

スカイステージでたま様(珠城りょう)美園さくらちゃんのサヨナラ特別番組と宝塚ホテル開業1周年記念番組「アフタームーンティーwithりょう」を視聴をしました。

珠城りょう、美園さくらがさよなら特番で語った相手役のこと

盛り沢山の番組でしたが、主にお互いが相手役さんについてお話したことに触れますね。

まずはたま様
新人公演でご自身の役を演じた下級生のスターさんたちとのトークもあり、その中でありちゃん(暁千星)が感謝の言葉の最後に「いつまでも私のお兄さんでいてください」と泣きそうになっていたのが印象的でした。

たま様は月組の仲間たちへの熱く深く、強い愛をこんなふうに語っていました

珠城)トップになってからは本当に自分自身は日々いろんなことがあったんですよ、葛藤も不安も。
とても幸せな経験をさせていただいているのに辛いことも多くて、どうやって前を向いていったらいいんだろうと思うこともたくさんあったんですけれど、劇団に来たら組のみんなの変わらない笑顔がそこにあって、私に向けてくれるあたたかい眼差しがあって。

それを見たら自分がしんどいから、苦しいからって一度受けた責任を簡単には投げ出せないし、投げ出したくないって思いました。それが一番自分を強くさせてくれたこと。
そしてその自分を信じてくれているファンのみんな、その存在があったら私は5年間トップとして歩んでくることができたと思いますし…(後略)

たま様は必ず「ファンのみんな」とおっしゃいますね。
これはうれしい、特別な言葉ですよね。

2人の相手役については短い言葉で、ぎゅっと凝縮して語られました。

珠城ちゃぴ(愛希れいか)の舞台に対するプロ意識、絶対妥協しない姿というのは尊敬している部分でもあって、
彼女とだったらいい関係性でいいものがつくっていけるんじゃないかと思っていたので、2年間で新しい作品にいろいろ挑戦できたのは自分にとっても意味のある期間だった。

そして美園に関して。さくらはもう本当に大変でした(笑)。
組の皆で彼女を導いていったという感じで、きちんと舞台と役と月組のみんなと向き合うようになってくれたので、月組のみんなに最後まで感謝して、舞台をつとめあげてほしいなと思っています。

その「大変だった」と言われたさくらちゃんはトークの随所に個性と知性があって、ニコニコしながらの「退団するの初めてでして」というユーモアにこちらも自然と笑ってしまいました。

舞台の華やかさと実力のあるさくらちゃんもオフステージの自分らしさをきちんと備え表現するさくらちゃんも好きです。

ご自身のことをはきはきとご自分ならではの言葉で話すさくらちゃんが言葉を選びながら語ったのが下級生時代のバウホール「FALSTAFF」でした。

どうしようもない下級生でしたので、演出の谷正純先生がとても厳しくお声をかけてくださったんですよ。
「音楽学校のときのほうがもっとできた。こんなんじゃなかったよ」と。

私は劇団レッスンとかも全然受けてなくて、みなさんが色んな思いを持って劇団に来ている中で、ある意味鎧を着けていないと挑めない場所というか…劇団レッスンも気軽に受けられなくて。
振付の尚すみれ先生に「努力することも才能のうちなんだよ。それを怠ってはいけない」と厳しく言ってくださって、
そのときは精神的に未熟だった分捉え方も甘くて「私はもうやっていけないかもしれない」と思ったんですよ。

そんなさくらちゃんを変えたのが「All for One」でたま様にかけられた言葉だったそうです。

美園)珠城さんに「今の状態は悔しくないの?」と言われたとき、即答できなくて、悔しいと言えないというのは、そこまで努力してないんだと気づいたんです。

その一言をいただいて、自分の卒業を考えていたんですが、いま退団したらこうやってかけていただいた言葉に応えられていないなと思って、
何らかの形でかけてもらった言葉に「がんばりました」とお見せしてからでないと退団できないと思い、そこからがむしゃらにレッスンを受けだして。
珠城さんの一言がきかっけで、そこから努力することを知ったというか。

たま様の番組でのざっくばらんに語られた「さくらはもう本当に大変でした」という言葉の背景にどんなことがあったのか、
月組生やたま様がどうさくらちゃんと向き合いどんな「大変さ」を経たのかを知る術はありません。

しかし大変さを超えてともに舞台をつくりあげているからこそ「でした」と過去形で言葉にすることができるのでしょうし、
レッスンに参加するなど見える形での努力を見せることにためらいを抱いていた(とうかがえる)さくらちゃんを変え、
いますばらしいトップ娘役として輝いていることは舞台を見ればわかります。

美園)(珠城さんは)月組のみなさんのこともいつも細かくご指導くださったり下級生にもアドバイスしてくださっている中で、私のような一番傍でパフォーマンスしている者が気になるところが多いと本当に大変だったろうなと思うんですよ。

それでいていつもどんなときも、ご自分がお忙しいのに次に活かせるように言ってくださって、ありがたいことだなと思いますし、
下級生のときから気にかけてアドバイスを気持ちを込めて言っていただきましたが、こういった一番お傍にいさせていただけるような立場をいただいてから、かけてくださった言葉は私にとってはずっと宝物にしたいなと思うような…どんな厳しいお言葉であってもずっと人生の糧になっていくんだろうなと思うような言葉ばかりで。

ご一緒に卒業させていただけるというのも幸せなことで、この先いろんなことがあっても珠城さんと卒業できたというのは私にとって誇りです。

たま様がかけた言葉をさくらちゃんはしっかり受け取ってご自身のものとされているのもわかりますし、
「精神的に未熟で受け止め方も甘かった」とかつての自身へ厳しい目を向けることができるようになられたんだな…と思いました。

以前あーさ(朝美絢)がスカイステージのなにかのインタビューで
「新人公演で珠城さんのお役をさせていただいたとき、衣装をちゃんとお返しできず、珠城さんは舞台にとても厳しい方なのでご迷惑をおかけしてしまった」
というようなことを語っていたのを思い出しました。

優しそうで器の大きさ、懐の深さを感じるたま様が1期下のあーさにそれほど厳しく指導するというのが自分にとっては意外で、驚きながら聞いたのを覚えています。

たま様は下級生のうちから抜擢され、ご自身も今回の番組でこんなふうに振り返っておいでです。

珠城)今だけに限らず、下級生時代に上級生の方々がたくさんいらして言っていただいたこととか、優しいことだけでなく厳しいことも、そのすべてが印象に残っていて、
だからこそ自分に甘えずいろんなことに真正面から向き合ってここまで歩んでくることができた。

自身の成長の糧になった経験があるからこそ新人公演時代から、そして若くしてトップスター、組のリーダーとなってから組子と向き合うときも
おそらく妥協したり、たとえば「かわいい」とか「いいね」とか耳障りのいい言葉で誤魔化すことはなかったのではないか…と思いました。

そういう意味でたまさくは妥協も誤魔化しもない、馴れ合い甘えることのないトップコンビなように思ったさよなら特番でした。

互いを見つめ合って二人の世界にいるのではなく、ともに前を向いて同じ高みを目指せるようになったトップコンビなのかもしれない…とも。

いろいろなトップコンビがいて正解はどこにもないなあとあらためて考えました。

男役が香水をつける場所 宝塚ホテル1周年「アフタヌーンティーwithりょう」

支配人のすーさん(憧花ゆりの)がエントランスで制服姿で迎えてくれるところから番組は始まりました。

MCのじゅりぴょん(樹里咲穂)は今回も安定感とおもしろさ抜群で番組を盛り上げ切り回しておられました。

専科への組替えが発表になっているゆりちゃん(紫門ゆりや)まゆぽん(輝月ゆうま)とのトーク、
そしてありちゃんおだちん(風間柚乃)とのトークがありました。

めちゃくちゃ緊張してかしこまっているおだちんと、
たま様が下級生スター2人に「私といることを純粋に喜んでくれる」と評していたことが印象的でした。

意外だったのがありちゃんおだちん靴の裏に香水をつけるのを知らなかったことです。

珠城)(香水について)もう1個教えてあげよっか?
銀橋行くときってお客様が足元より下にいらっしゃるじゃないですか。銀橋に行く前に靴の裏に香水をつける。

)えー!(大きな声が出てしまい叫んでから慌てて口元を抑える)

樹里)靴の裏にするよね。私、真琴つばささんがやっているのをよく見ていて。

珠城)私も上級の方からトップさんがしているというのを耳にしまして…。

靴の裏に香水はあるあるだと思っていたのですが、知らない人は知らなくて上級生から下級生へ伝わり授けられていく正にその場面をテレビで目撃したことが感慨深かったです。

マスクをしていると匂いもわかりにくいのが残念ですが、それでも前方席に座るとスターさんの香水のよい香りがするのは観劇の幸せな体感ですね。

大抵2階席の女AまたはBなのでたまにはそういう席に座りたいものです。

読んでいただきありがとうございました。
押して応援していただたらうれしいです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ