おはようございます。ヴィスタリアです。
先日観劇納めもしたことですし今年もヅカバナのヅカデミー賞を勝手に選んで勝手に表彰したいと思います。
2021年の宝塚歌劇を振り返る ヅカバナのヅカデミー賞
エントリー作品は劇場、配信で見た以下の作品です↓
雪組「fff/シルクロード」
花組「NICE WORK IF YOU GAN GET IT」
宙組「アナスタシア」
月組「ダル・レークの恋」
星組「ロミオとジュリエット」
月組「幽霊刑事」配信
宙組「ホテル スヴィッツラ ハウス」
花組「アウグストゥス/Cool Beast!!」
宙組「夢千鳥」配信
月組「桜嵐記/Dream Chaser」
雪組「ヴェネチアの紋章/ル・ポァゾン」
雪組「ほんものの魔法使」
星組「婆沙羅の玄孫」
星組「マノン」
花組「銀ちゃんの恋」
宙組「シャーロック・ホームズ/Delicieux!」
花組「哀しみのコルドバ/Cool Beast!!」
雪組「CITY HUNTER/Fire Fever!」
月組「LOVE AND ALL THAT JAZZ」配信
星組「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」
宙組「プロミセス、プロミセス」
そして表彰部門はこちらです↓
作品賞(芝居)
作品賞(ショー)
主演男役賞
主演娘役賞
助演男役賞
助演娘役賞
いずれもヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた基準で選んでいます。
作品賞(芝居)
海外ミュージカルから1作品、オリジナルから1作品選びました。
奇しくも宙組の作品となりました。
◆宙組「アナスタシア」
お伽話のようなプロローグとエピローグが美しく、家族と愛を描いたストーリーに心を洗われて感動しました。
役が少ないのが本公演としては残念ではあるものの、作品を彩る宙組生のアンサンブルのレベルの高さ、美しさに涙することも度々でしたし、メインキャストのソロのレベルも高く、満足度の高い舞台でした。
アーニャはアナスタシアになり、ディミトリマはディマになり、マリア皇太后はナナになる――名前を巡る愛の物語もときめき、魅かれました。
もし再演があったら宝塚も外部も観に行きたいです。
◆宙組「夢千鳥」
栗田優香先生のバウホールデビュー作品をディレイ配信で見ましたが、すばらしい作品でのデビューでした。
時代を行き来し混ざりあっていく演劇的な展開がおもしろく、言葉の選び方や衣装、セットなど細部まで美しさに拘りぬいた美意識のある作品であったと思います。
すみれコードぎりぎりでは⁉と思うところからラストシーンは宝塚歌劇らしい美しさがあって、そこに時代を行き来するストーリーが欠かせないものになっている構成もお見事でした。
フィナーレが長くてたっぷり楽しめたのもうれしかったです。
栗田先生も生田大和先生、上田久美子先生のように芝居作品とショー作品の両方を手掛けられるでしょうか。
今後の新作を大いに楽しみにしています。
作品賞(ショー)
新作と再演のレビュー2本を選びました。
◆宙組「Delicieux!」
野口先生の「Delicieux!」は楽しくて豪華絢爛、ときに耽美で、新鮮なレビューでした。
物議をかもした「フォレ・ノワール」の場面は自分はあまり好きになれなかったのですが、
プロローグから大階段のカンカンで盛上り、中詰以降の場面構成も変化球で退団者へのはなむけがあったことはとてもよい演出だったと思います。
加藤真美先生のかわいいお衣装も印象的でした。
◆星組「モアー・ダンディズム!」
繰り返し再演されている岡田先生のロマンチックレビューの作品ですが、初演の「ダンディズム!」(95年花組)を繰り返しビデオで見ていたので今回の星組版が大好きなんです。
カラフルなプロローグのリバイバル、名場面キャリオカ、ハードボイルドと客席で大興奮!一瞬で終わってしまいます。
謝珠栄先生振付の新場面「ミッション」がことなこ(礼真琴・舞空瞳)のダンスの魅力を引き出しているのもよかったです。
主演男役賞
◆真風涼帆
ゆりかさん(真風涼帆)の男(役)の中の男(役)というかっこよさに参りました。
「アナスタシア」のディミトリは劇中に「ハンサム」という表現はありますが、詐欺師でずるかったりちょっぴりイジワルなところもあって、宝塚歌劇のトップスターが演じるようなかっこいい役とは趣が異なります。
それでもかっこよくてときめかせてくれたのはゆりかさん(真風涼帆)だからでしょう。
一方で「ホテル スヴィッツラ ハウス」では貴族の血を引く美丈夫でロングコート、スーツにハットとこれぞ男役のかっこよさを凝縮した役でときめかせてくれました。
◆柚香光
どの役も立ち居方からして成り切るれいちゃん(柚香光)の表現力に魅せられました。
ダンスに限らず、芝居の役においても柚香光という表現者にしかない身体表現のすばらしさがあるのだと。
「NICE WORK IF YOU GAN GET IT」のプレイボーイ ジミーは他の役では見たことのない立ち姿、姿勢で、それだけでこの役はれいちゃんにしかできないと思ったのです。
また永遠の贔屓ヤンさん(安寿ミラ)の退団公演「哀しみのコルドバ」に非常に思い入れがあるのですが、れいちゃんのエリオに深く心を動かされました。
柚香光のエリオを待っていた、と客席で涙せずにいられませんでした。
また大きな器と包容力があるのを折々の初日、千秋楽のご挨拶からも感じていて、トップスターのみならずリーダーとしてもすばらしいと思っています。
主演娘役賞
◆華優希
「NICE WORK IF YOU GAN GET IT」のビリーが受賞理由です。
ブロードウェイミュージカルで大丈夫なのかしら…という懸念を歌、ダンスともに杞憂にしてくれました。
非常な努力があったことと思いますし、演出の原田先生がはなちゃん(華優希)のご卒業時に触れていました。
れいはな(柚香光・華優希)の花組で「NICE WORK IF YOU GAN GET IT」を見ることができてよかったです。
◆天彩峰里
別箱「夢千鳥」、「プロミセス、プロミセス」2作品のヒロインがすばらしかったです。
「夢千鳥」では情念の濃いヒロインを、「プロミセス、プロミセス」では不倫をしている会社員フランをキュートに演じ、美しい歌声も聞かせてくれました。
今後宙組の2番手娘役として大いに活躍されることと思います。
◆星空美咲
研3にして東上「銀ちゃんの恋」で見事にヒロイン小夏を演じニューヒロイン誕生を確信しました。
歴代トップ娘役が演じてきた小夏を体当たりで、耳に心地よい声と歌声で演じていました。
バウ「PRINCE OF ROSES」に続いての抜擢で、このまま花組の娘役スターとなるのかさらなる活躍のため組替えがあるのかも気になるところです。
助演男役賞
女役での活躍もあった男役スターお2人を選びました。
◆和希そら
「アナスタシア」のリリーはパンチのあるナンバーで夢中にさせてくれてショースター和希そらを感じました。
「今日こそネヴァクラブはリリー以外を見る!」と固く心に誓っていてもそらくんが許してくれず、毎度リリーに釘付けでした。
「夢千鳥」では退廃的で衝動的な竹久夢二、「シャーロック・ホームズ」「プロミセス、プロミセス」ではオジサマを演じましたがその年代、地位の人物に成り切っていて芝居の巧さも存分に見せてくれました。
宙組から雪組への組替えも発表になり、飛躍のときを迎えているスターさんだと思います。
雪組での活躍も大いに期待しています。
◆永久輝せあ
「NICE WORK IF YOU GAN GET IT」の女役アイリーンは美しさと思い切ったパフォーマンスに目を奪われました。
そしてとてもキュートでした。
さらに「哀しみのコルドバ」では歴代トップスターが演じてきたリカルド・ロメロをしっかりと年上の成功した地位のある男性として息づかせ、
しかもエバに溺れるように恋をしているのが伝わってきたからです。
ひとこちゃん(永久輝せあ)は歌の安定感、口跡の鮮やかさに観る度にはっとします。
2022年は東上主演作「冬霞の巴里」が待っています。
指田珠子先生の新作、復讐劇でひとこちゃんが新たな一面を見せてくれると思うと楽しみでなりません。
助演娘役賞
◆有沙瞳
星組「ロミオとジュリエット」の乳母が受賞理由です。
娘役スターが演じるには難しい役だと思うのですがチャーミングかつちょっぴり下世話なところのバランスもよく、ジュリエットを思う歌唱には涙させられました。
歴代の乳母のベストは美穂圭子さんだと思いますが、みほちゃん(有沙瞳)はみほちゃんにしかできない乳母を丁寧に演じ歌っていたと思います。
以上、2021年のヅカバナのヅカデミー賞でした。
2021年は過去作品の再演、原作ありの舞台化が多くあり演出家の先生のそれぞれの手腕に唸ったり首を捻ったりもしました。
このあたりのことは別記事で書けたらいいな…と思っています。
今日はクリスマスですね。みなさまよい一日を♪
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