こんばんは、ヴィスタリアです。
花組全国ツアー「哀しみのコルドバ/Cool Beast!!」を観劇しました。
ヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想で、作品の内容に触れています。
100期生の活躍 音くり寿・聖乃あすか・一之瀬航季
宙組から組替えしてきた星風まどかちゃんの同期の100期生が多く出演し、またそれぞれに活躍していました。
まどかちゃんがミュージック・サロンで同期生たちと初舞台のロケットのお稽古シーンを再現してみせたときの「ハイ!100期!」から始まるかけ声と
「自分たちが大好きなんです!」というポジティブな笑顔を思い出しました。
うんうん、ヴィスタリアも100期のみなさまが好きですよ♡
◆アンフェリータ・ナバロ/音くり寿
アンフェリータはイノセントさゆえに息づかせるのが難しい役どころだと思っているのですが、くりすちゃんのアンフェリータはそれが自然でとても巧いと思いました。
わかんないわよ、恋は魔性の操り芝居って言うわ。
エリオに大人ぶって笑みを含んで言うこの台詞になんの邪気もないのに恐れ入りました。
父親アントン・ナバロ/和海しょうは名の通った闘牛士で、婚約者はその弟子でスペイン一の闘牛士エリオ・サルバドール/柚香光で、
おそらくはアンフェリータが好きになって成立した婚約なのではないかと、くりすちゃんの演技を見ていて想像したくなりました。
でも邪気のない彼女なりなにかを感じてたからこそ占い師マルーカ/美穂圭子に告げられたお告げにぱっと駆け出していくのでしょう。
このバランス感覚、アンフェリータの変化の絶妙さにくりすちゃんの巧さを感じました。
歌唱力のすばらしさは折り紙付き、名曲「エル・アモール」をくりすちゃんの美声で聞けて、
しかも歌うまのまどかちゃんがエバなのですから最高でした。
またソロ「ひまわりの歌」は悲しみが伝わってくると同時に悲劇の中に陶酔していないのも好感を持ちました。
くりすちゃんのアンフェリータ、大好きです。
そして色濃い役もできる上にこういう無色透明さが求められる娘役らしい、可憐な役も存分に見せてくれるくりすちゃん、好きだなあとあらためて思いました。
◆ビセント・ロペス/聖乃あすか
プロローグが終わった後、闘牛士の一人が「♪光と影のコルドバの街から彗星のように現れた…」と歌い出すのはこれまでの上演は別の闘牛士のソロでしたが、
今回はビセントのほのかちゃんの歌になっていました。
バウ初主演「PRINCE OF ROSES」以降すっかり男っぽくなっちゃって…加速度的な成長と進化、爆発するようなオーラの勢いに驚いています。
奇跡のように美しいお顔立ちと柔らかな雰囲気からフェアリータイプの男役さんになられていくのかなあと(勝手に)思っていたのですが、
ビセントはセバスチャン伯爵の奥方メリッサ/春妃うららにしてはいけない恋をしています。
それをエリオに諌められたとき、闘牛士としての名声を考えるように言われたとき、ほのかちゃんの目に強い意志がメラメラと燃えていました。
れいちゃんのエリオに一歩も引かないだけの強さがあって、エリオの方が諦めてしまうのも納得の強さでした。
ショー「Cool Beast!!」では本公演のマイティー(水美舞斗)の位置に入って踊りまくりの大活躍でした。
プロローグではベスティア/柚香光、フローレス/星風まどか、エストーム/永久輝せあが捌けた後、フォルティスとしてバーン!と登場しソロでキレのよい踊りで魅了してくれます。
すっかり色っぽくワイルドになっちゃって……いいですねえ。
「ナイトライフ」の場面ではベスティアと張り合って緑色のスーツで踊りまくり、れいちゃんをリフトもしています。
それも高々と、たっぷりと。
芝居もショーと本来の持ち味を違うものを任され存分に見せてくれてほのかちゃんの一層の成長と頼もしさを感じました。
特にショーはダンサーのマイティーのポジションを任されしっかり見せてくれて、ショースターとしてのほのかちゃんの魅力、可能性を大いに感じました。
◆セバスチャン伯爵/一之瀬航季
配役が発表になったときは、これまで上級生の男役さんが演じてきた役にはなこちゃんが配されて驚きました。
観劇した新人公演で「CASANOVA」ミケーレ伯爵(本役 夏美よう)、「A Fairy Tale」でオズワルド・ヴィッカーズ(本役 瀬戸かずや)をしっかりと、口跡も鮮やかに演じていたので役が不足ということはないのですが、
学年的にフェリーペを演じるのではないかと思ったいたのです。
期待していからこそ、そしてはなこちゃんのセバスチャン伯爵がきちんと成立していたからこそ書きますが、正直はなこちゃんのフェリーペを見たかった…という思いもありました。
歴代のスターさんたちが演じてきたお役です。
はなこちゃんのセバスチャン伯爵は、妻のしていることに気づいていて貴族としての高潔なプライドゆえに激しく怒り狂っているのが伝わってきました。
セバスチャン伯爵の役作りはすばらしものの出番が少ない寂しさはショー「Cool Beast!!」のはなこちゃんの大活躍が埋めてくれました。
本公演の「Cool Beast!!」で同期のほのかちゃんのポジションに入っていたのでソロ歌唱もありますし、
ひとこちゃん(永久輝せあ)がやっていたロケットボーイでもきらっきらの笑顔を見せてくれました。
滑舌よし歌よし笑顔よし、見ていて元気にしてくれる男役さんです。
また今回あらためて身長の高さ、明るいオーラも感じました。
これからもはなこちゃんの活躍に大いに期待しています。
その他の役、生徒さんたち
一言ずつですが触れさせてください。
◆アントン・ナバロ/和海しょう
プロローグとエピローグのナレーションはこれまではロメロがしていたと思いますが、今回はしぃちゃんがしていました。
死と隣合わせの闘牛士にしかわからないことをナレーションしていますし、豊かな声の美しいしぃちゃんにぴったりです。
歌がすばらしいのは言わずもがなですしショーではソロもあってうれしくなりますが、実はツボなのはナイトライフでスーツを腕まくりして踊っているところです。
歌だけでなくダンスでも花男らしい色気、アピールをしてくれるのが好きです。
◆羽立光来
芝居もショーもびっくさんの豊かな歌声がたくさん聞けて耳福でした。
芝居は祭りの「♪失われていく 時の名残を…」の、これから起こるドラマを感じさせる歌声が沁みます。
またショー「Cool Beast!!」では特に中詰の始まりの、本公演ではカチャさん(凪七瑠海)が歌っていたところをたっぷり聞けたのは最高でした。
◆アルバロ/高峰潤
エリオの闘牛士仲間の中では兄貴的な存在でモテる男でもあります。
ガイチ(初風緑)→まっつさん(未涼亜希)→凪様(彩凪翔)といぶし銀な魅力ある歴代の男役スターさんたちが演じてきた役を
99期のイケメンじゅんじゅんが華やかに、チャラい(褒めています)色気を振りまきつつ、締めるところは締めて演じていてうれしかったです。
99期で言うと歌姫でぃでぃ(若草萌香)が祭りの歌手で低めの美声を響かせ、
りんちゃん(凛乃しづか)が「Cool Beast!!」でキレキレのダンスを見せてくれたのもうれしかったです。
りんちゃんは「Cool Beast!!」プロローグやナイトライフの雰囲気がハマるなあと思います。
◆ソニア/美羽愛
エリオのかわいい妹をうんとかわいく演じていました。
プロローグから水色のスパニッシュのお衣装を着ているのですが、かわいらしさで目が吸い寄せられました。
演技も自然でいいなあと思いました。
ショーでは本公演から続いて案内人的なリベリ役で愛らしく歌い踊っていますが、相方であったみさきちゃん(星空美咲)が「銀ちゃんの恋」出演のため
ゆうゆちゃん(初音夢)に変わっていました。
小柄でキュートな娘役さんでした。
他にも「哀しみのコルドバ」では詩希すみれちゃんにソロが一節あったり、
「Cool Beast」中詰では新たにみさこちゃん(美里玲萎)、二葉ゆゆちゃんがピックアップされていたのもうれしかったです。
楽しい全国ツアー公演でした。
叶うことなら各地で通いたかったです。
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