こんにちは、ヴィスタリアです。
星組大劇場で観劇した「ESTRELLAS」の感想をようやく書き終えました。
いつもの通りヴィスタリアの独断と偏見、偏愛に満ちた感想ですが、今回は作品について辛口です。
また今回は1階6列上手通路側というかつてない前方席で七海ひろきのお兄様を中心に、ことちゃん(礼真琴)、くらっち(有沙瞳)と好きな生徒さんを追いかけ気味に観劇しました。
かっこよくてかわいくて夢中で見ていたせいかあまり覚えておらず今回の感想は薄めです。
目次
「 ESTRELLAS」は作品の作りこみ、音楽の選び方に浅さを感じた
芝居よりもショーは趣味や好みの合う合わないが出るとヴィスタリアは思います。
趣味が合わなくともショーとしての作品のクオリティが一定レベルをクリアしていれば楽しく観劇します。
しかし 今回の「ESTRELLAS」はショーのクオリティとして一定レベルをクリアしているとは言えないとヴィスタリアは感じました。
この場面でなにを表現するのか、伝えるのか、そういったテーマのようなものが浅かったり突き詰められておらず、7つの場面をなんとなく並べて55分を埋めたようにに見えました。
場面のつなぎも工夫ーー「これは次の場面への繋ぎなのね」と感じさせない、ワクワクしたりドキドキしたり、なにか心を動かされるようなものが欲しかったです。
また 音楽の選び方にも浅さを感じました。
J-POPが多すぎますし、そのうちのいくつかはスタンダードナンバーになっていないものだとヴィスタリアは思いました。
万人が知っている曲だけでショーを作ることは不可能でしょうし、J-POPが好きなお客さんには好評なのかもしれませんが、今回はあまりにもJ-POPが多くて音楽を外部の力に頼りすぎていて安直ではないか?という思いを払拭することができませんでした。
コンサートなら盛り上がっていいと思いますが、本公演のショーに関してはJ-POPはせいぜい1〜2曲を効果的に取り入れてほしいと思いました。
先日オンデマンドで中村A先生の宙組「VIVA! FESTA!」を楽しく見ました。
“祭り”縛りのショーがこれだけヴァリエーションに富んだ盛り上がるものになるのだから、今回の”星”縛りのショーもそうなる可能性はあったのではないでしょうか。
選曲、場面とももう一歩考え抜いて突き詰めることはできたのではないでしょうか。
第1章プロローグ
青で統一された衣裳は美しかったです。
プログラムにもこの場面の衣裳が使われています。
(プログラムの娘役さんたちの髪型、アクセサリーの凝り方、センスなどを見るのが楽しいです。)
主題歌もテレビで1度見たときはピンとこなかったのですが、劇場で見ると手を鳴らすところが耳に残り、けっこういいかも…と思いました。
客席下りで一列前の方が男役さんに狙い撃ちのバキュン!ウィンクされていました。
こんな超至近距離で被弾したら心臓もちません。
第2章 スターライト
ことちゃん(礼真琴)が銀橋に1人残り、SEKAI NO OWARIを歌います。
ことちゃんの歌はいつ聞いても何度聞いてもいいですね。
ことちゃんの歌は技術の確かさはもちろん、心がこもっています。
しかしまさか宝塚でこの曲を聞く日が来るなんて……再来のないことを祈ります(すみません、趣味が合わなくてすごく苦手なんです)。
そして七海ひろきのお兄様が平井堅「POP STAR」、MISIA「君はペガサス 僕はポラリス」、flumpool「星に願いを」と歌い継いでいきます。
お兄様が真ん中にいて、くらっち(有沙瞳)と組んでいて、お兄様もくらっちも好きなので感無量でした。
お兄様のきらめく美しい笑顔、ダンスばかりを見ていました。最高にかっこよかったです。
そしたらなんと、 銀橋に出てきたお兄様から視線をいただいてしまいました。
ヴィスタリアが座っていたあたりの方全員が「こっち見た!」と思ったことでしょう。
しかし6列**番に視線をくれた、と思った方が幸せなのでそう思うことにします。
先日ラジオ関西の「ビバ!タカラジェンヌ」でお兄様の歌が流れましたがそのときより歌いこまれているのか歌としてもよかったです。
第3章 星夢(スタム)
第2章の「君はペガサス 僕はポラリス」「星に願いを」はヴィスタリアの不勉強ゆえに知らない曲で、テレビで見たときは耳馴染みもなく、正直に言ってついていけませんでした。
しかし第3章の曲「今夜はAngel」はヴィスタリアの永遠の贔屓ヤンさん(安寿ミラ)がダンスコンサートで使っていて聞き込んだので知っていました。
POPSは初見で聞いたときと何度か聞いたときの印象の差が大きく、知らない曲だと覚えられない、ついていけないというマイナス要素があるのではないでしょうか。
星組の踊るべき生徒さんがバリバリ踊って歌うべき生徒さんが生き生きと歌って見応えはありますが、この曲を知らない方はどう感じたんでしょう。
ヴィスタリアはよく知っていて好きな曲なのでうれしかったですが、一場面丸々フルコーラスで一つの曲を使っているのは、アレンジする、他の曲と組み合わせるなどできなかったのか?とも思いました。
第4章 Back!
今度はK-POPです。
ことちゃんの歌とダンスがすごすぎて、かっこよくて、あのキレはどうなっているの?いまの動き、どうなっているの?と目を奪われました。
何度でも見たいです。
振付がいい意味で宝塚っぽくなくてかっこいい!と思ったらOGの百花沙里さんの振付なんですね。
元生徒さんが公演に関わって、こうしてすばらしい仕事をされているのを見るのはとてもうれしいです。
今後の振付も楽しみにしています。
第5章 アスタリスク・メドレー
中詰ですが、どうしてプロローグを青尽くしにしたのを貫かなかったんでしょう。
赤系の衣裳は前作「Killer Rouge」でたくさん見ました。
このどこかで見たような…というのが音楽の唐突な「リベルタンゴ」でも感じました。
「リベルタンゴ」は名曲ですが、この唐突で理由の見えない選曲がどうにも手抜き感を助長しているように思えてなりませんでした。
しかもまさか宝塚でORANGE RANGEを聞く日が来るなんて……以下略。
曲にはまったくついていけませんでしたが、お兄様とことちゃんとくらっちを見ていました。
そしてこの場面の はるこちゃん(音波みのり)のヘアアクセサリーが最高に凝っていてすてきでした。
額にクリスタルが何連にも連なったような飾りを垂らしたもので、アップにした髪には衣裳に合わせた赤いビジューが輝いていました。
特に額のクリスタルのやつは美しくて品がある上にアイデアが秀逸です。すごい!
ところで本舞台に数段の階段がついた台が設置されましたが、果たしてこれが有効に活用されていたのか疑問です。
第6章 星サギの夜
ヴィスタリアはショーのクオリティは中詰〜フィナーレのつなぎの場面が肝要だと思っています。
この場面も前作「Killer Rouge」のペガサスの場面を思い出しました。
あれも星、夜空から始まるの場面でした。
テレビで見たときも思いましたがせおっち(瀬央ゆりあ)の黒いサソリがかっこよくて印象的でした。
せおっちのギラギラの悪い役を見てみたいと思いました。
第7章フィナーレ
せおっちが銀橋を歌いながら渡りますが、前作「 Killer Rouge」の郵便屋さんの歌より格段にうまくなっていると思いました。
あーちゃん(綺咲愛里)が娘役さんを引き連れて踊りますが、黒髪ショートが最高にかわいいです。
強気でコケティッシュな表情があーちゃんに合っていて、お芝居のマルギットの邪気のない天使の笑顔もいいですが、こういうあーちゃんもいいですね。
男役さんたちの黒燕尾は、 べにーさん(紅ゆずる)を頂点にことちゃん、お兄様が大階段を下りてくるのがたまらず…最後に黒燕尾があってよかったです。
お兄様が美しくてかっこよくて、ことちゃんのキレキレのダンスがすごくて、最高でした。
べにあーのデュエットでは銀橋の真ん中であーちゃんを抱きしめるべにーさんの愛に溢れる表情に、お芝居のアンハッピーエンドが浄化されるようでした。
最後のパレードでお兄様が3番手羽根を背負って大階段をおりてくる姿に涙し、笑顔に涙し、幕となりました。
尊敬しているブロガーさんが花組(1983年)の「霧深きエルベのほとり/オペラ・トロピカル」を観劇されてショーが神がかり的な傑作だったと書いておいででした。
常に傑作を、佳作を、とは贅沢が過ぎる望みでしょうけれど中村A先生の次回作に期待したいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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