こんばんは、ヴィスタリアです。
今日は雪組「fff/シルクロード」東京宝塚劇場の一般前売でした。
大劇場の星組「ロミオとジュリエット」の先着順とも重なっていたので気合を入れて早めにログインしてリロードしていました。
10時になった瞬間公演一覧から一瞬の迷いもなくクリックしましたが取れませんでした(涙)
これで2/26~3/7分は貸切・抽選・先行先着・一般前売すべて全滅で1枚も取れませんでした。
3月9日以降の公演でチケットの神様とご縁があることを祈るばかりです。
そして席数制限が早いうちに解除され舞台から満席の客席が見えるようになりますように。
チケット全滅の悲しみを慰めてくれるのは舞台――ということで宙組「アナスタシア」大千秋楽のライブ配信を見ました。
もちろんこの作品が大好きで、宙組生のソロにコーラスがすばらしくて、
まかまど(真風涼帆・星風まどか)の最後の舞台を見たいというのも見た理由です。
宙組「アナスタシア」大千秋楽のアドリブと雑感
ディミトリ/真風涼帆がアーニャ/星風まどかを揶揄するように
「君に出国許可証はいらない。運河に飛び込んで泳いだらそこはパリだ」とクロールをしてみせるところで、
いつもは2掻きくらいでヴラド/桜木みなとにチョンとぶつかるのが
今日はヴラドがずい~~~っと遠ざかってディミトリにかなりの距離を泳がせていました。
(ヴラドがカメラからフレームアウトしてしまったのが残念でした)
1幕でディミトリとアーニャはぶつかっていますが
ディミトリの「ひどい癇癪だ」「だから謝っただろう!」といったむき出しの言葉に今日はこれまで以上に自分の感情を何ら隠さないまっすぐさを感じました。
そしてグレブ/芹香斗亜のやってみせた冗談は「千秋楽」と楷書の毛筆で書かれた紙をおもむろにデスクの陰から取り出すと
掲げながらスキップし、仁王立ちになって満足げでした。
(そのキキちゃん(芹香斗亜)の仁王立ちの長靴の脚のなんと長いことか。)
さらに「今日は…今日ぐらいは」とアーニャに訴え
「持って、ピンとなるようにちゃんと持って」と紙をもたせるとすかさず「笑顔で」とスキップさせました。
アーニャは戸惑い引きつったままの笑顔でスキップもぎこちなくて、このリアクションもこの情勢で生きる市民らしくていいなあと思いました。
さらに控えているボリシェヴィキの女に「君、そこら中に貼っておきなさい」と命じると
栞菜ひまりちゃんがロシアのダンスのようにスキップしながら捌けていくという凝ったアドリブでした。
この場面でグレブが「すばらしいじゃないか、我々のレニングラードは」と呼びかけますが
ディミトリは常にペテルブルクという呼称を使っているのも体制側と与しない側を象徴しているようで好きでした。
ディミトリとアーニャが革命から逃れ失っていたhome,love,familyを取り戻してパリで生きるのと
グレブは取り戻すことなくレニングラードへ戻るという対比が際立つようです。
パリを目前にした場面ではヴラドが小さなヴラドを持ち上げて「おめでとうと言っているぞ」と言うと
ディミトリは小さなヴラドの両手をつまんだかと思うと客席に向かって思い切り放り投げて
清々しく晴れやかな笑顔を見せていました。
ヴラドが暫くの間、何とも言えないような、しょんぼりした顔だったのがかわいかったです。
2幕のネヴァクラブの扉が開くところでライトの中に1人残ったセルゲイ/紫藤りゅうがウィンクを飛ばしていてきゃー!!でした。
フィナーレは歌唱指導のずんちゃん(桜木みなと)の捌け際の大きなウィンクにはじまって、
ウィンクも投げキスもたくさんでした。
ゆりかちゃん(真風涼帆)のキメキメの投げキスやキキちゃんの大盤振る舞いが見られました。
夢の終わりに
終演後のご挨拶ですっしぃ組長(寿つかさ)から今後の公演と組替えについてのお話がありました。
宙組発足時からのメンバーで副組長であるあおいさん(美風舞良)の組替えについて
すっぃしさんご自身が「たくさん助けてもらった」と言っていたのに胸が熱くなりました。
あおいさんの「いままで本当にありがとうございました。これからもどうぞよおしくお願いいたします!」という
明るく元気なご挨拶に大きな拍手が贈られていました。
また専科を経て花組トップ娘役となることが発表されたまどかちゃんについても
すっしぃさんは限りなく温かい言葉で紹介していました。
「真風についていこうとするひたむきな姿は組の刺激にもなりました」という一言に画面の前で涙が出そうでしたし
まどかちゃんも泣く寸前のようにも見えました。
(星風)今日で宙組生として舞台に立つのは最後となりました。
組長さん、宙組のみなさまにはたくさんのこをを教えていただきました。
ゆりかさんには人として舞台人として大切なことを教えていただいき導いていただきました。
7年間の素敵な思い出を胸に精進して参りたいと思います。
まかまどにしかわからないことがあったであろうこと、
そしてまかまどだからこそのすばらいい舞台を見せてくれたことが伝わってくるご挨拶でした。
次期トップ娘役としてかのちゃん(潤花)の紹介もありましたがご本人のご挨拶はありませんでした。
大劇場の千秋楽では次期トップ娘役になることは発表になっていたものの紹介はなかったので
今回客席からかのちゃんに拍手が贈られていてよかったなあと思いました。
3回目のカーテンコールはまかまどお2人で羽根を背負ったままお礼を言い合いお辞儀をし合うのがなんともかわいく和みました。
そしてそれぞれの言葉には泣かずにいられませんでした。
(星風)ゆりかさん、本当にどんなときも優しくてを差し伸べてくださって本当に、本当に、本当にありがとうございました
(真風)コンビを組んで3年、様々な役や作品と向き合いながらお互いたくさんのことを学んでまいりました。
これからも組は違えど宝塚という看板を背負う者同士、切磋琢磨して精進してまいりますので
皆様これからも星風まどかに変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。
さらにゆりかさんに呼ばれたあおいさんは「お邪魔します!いい雰囲気なので」と袖から出ておいででした。
宙組発足時から23年間という長い時間を過ごしたことを「あんまり言わないで。フェアリーだから」と言われたそばから
「23年…」と言うゆりかちゃんに思わず笑いました。
新たな門出 組替えに思う
宝塚で決まった相手役と組むのはトップコンビだけでトップ娘役をときにファンは(トップスターの)嫁と称します。
ふしぎな用語だと最初に聞いたときは思ったのですがいずれの作品でも組むのはたしかに夫婦のようかもしれません。
400人いるタカラジェンヌのなかでたった5組しかいないコンビの運命的なもの、見せてくれる舞台の夢の世界のすばらしさはこれ以上なく貴いものだと思っています。
その貴さがビジネス上のものであってもかわまない(オフステージあるいはご卒業も仲がいい・悪いは関係ないと思っているので)、
すばらしい舞台を見せてくれればいいと思っているという意味でトップコンビ至上主義ではない、と自分では思っています。
逆に言えばトップコンビには舞台でこの上ない愛と夢を、いい作品を見せてほしいと強く願っているのかもしれません。
なのでトップ娘役不在は受け入れがたいですし、
トップコンビの卒業が添い遂げであれば美しい物語のハッピーエンドのような特別なものを感じます。
そして今回のトップコンビそれぞれ在団していながら別の相手と組むというトップ娘役の組替えは受け止め難いです。
専科が組替えの待機場所のようにされることには疑問と憤りを感じています。
しかし今日のまかまどの素晴らしいご挨拶と感謝の思い、
組は違えど宝塚の看板を背負うもの同士という言葉に
これからきっと、いまは想像できないけれど良い未来が待っているのだと思おう――と前を向くことができました。
救われたといいますか、くすぶっていたものが浄化されたような気がします。
この区切りの大千秋楽を映像ではありますが見てよかったです。
新しい宙組と組替えされるあおいさんとまどかちゃんのこれからの舞台を応援し、楽しみにしています。
読んでいただきありがとうございました。
押して応援していただたらうれしいです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓