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挑戦者であり続けたリーダーとしての明日海りお様(宝塚GRAPH11月号)

おはようございます。ヴィスタリアです。

定期購読している宝塚GRAPH11月号を読みました。

例によってヴィスタリアの独断と偏見と偏愛で特に気になったページについて順不同で記事にしています。

花組トップスター明日海りお様サヨナラ特集

先月号がさゆみさん(紅ゆずる)のサヨナラ特集号だったのに、今月もまたトップスターのサヨナラ特集で気持ちが忙しいです。

サヨナラ座談会れいちゃん(柚香光)・あきらさん(瀬戸かずや)・マイティー(水美舞斗)とみりおちゃんの花組時代を振り返るトークと、それを補完といいますか補強するようにみりおちゃん単独のLast Interviewを読み、あらためて思ったことが3つあります。

1.トップスターは組をまとめ上げるリーダーでもある

2.明日海りおという舞台人は自分にも他者にも厳しい

3.明日海りおというトップスターは挑戦者であり続けた

まず1つめのリーダーとしてですが、花組に組替えになってトップに就任してからしばらくは一つの舞台を作る花組というチームの在り方が一致せず苦悩していることが伝わってくるお話がありました。

(ラストインタビューより)
最初はお芝居に違和感みたいなものを感じることが多くて(中略)かといってその違和感をうまく説明することもできずに悩んでいたのですが、
それでは良いものが生まれないと思い、一緒にお芝居をする人に勇気を持って自分の考えを事細かに伝えるようにしたんです。

”違和感“は座談会でマイティーからも時効話として明かされています。

(「エリザベート」黒天使役)
小池先生からまゆさん(蘭寿とむ)のトートの分身みたいになっていると言われて……。
(中略)
(「カリスタの海に抱かれて」カリスタの島民役)
うまく私たちがさゆみさんのされたいお芝居に近づけず、今日もダメだったねっていう反省会を…舞台上で盆が回って裏側に隠れたときにやっていました。

そのマイティーが「CASANOVA」バルビ神父役でジャコモ・カサノヴァと行動を共にする芝居をしていたのだと思うと、いま映像で見たら泣いてしまいそうです。

最初は噛み合わなかった関係性は細かなコミュニケーションによりやがて「皆と一緒にいてすごく楽になり」「どの場面のお稽古も楽しかった」と言えるふうにだんだんと変化していって、花組がまとまり高みを目指すようになるのですね。

職場の人間関係、協力関係の変化を見ているような興味深さを感じると同時に、みりおちゃんの組をまとめ上げ高みに引き上げるリーダーシップのすごさと、
それに応えて心を一つにして舞台に向かっていった花組生たちのすばらしさを感じました。

横浜アリーナ「恋スルARENA」で運動会の再現、リベンジがあったのは5年前と今の花組の関係性の変化を確認したいという気持ちの表れだったのかも…なんて思いました。

次に自分にも他者にも厳しいことは、相手役の花乃まりあちゃんやれいちゃんに厳しくしたというエピソードが語られています。

(ラストインタビューで)私、調子に乗るというのが一番嫌いなんです。
それって己の姿が見えてない一番醜い姿だと思うので。

自分への厳しさをキッパリと言い切るみりおちゃんですが、自分に戒めるのと人に言うのとではまったく違う話でしょう。

ちなつさん(鳳月杏)との対談(宝塚GRAPH9月号)で上級生になっていくとダメ出しをされなくなるというお話もありましたが、
そういう環境の中で馴れ合わずに厳しいことを言い続けることがどれだけ大変か。

(座談会で「ポーの一族」について)嫌われもいいから、思ったことは全部伝えた方がいいかなと…。れいちゃんのために。
学年が上がると言われなくなっちゃうからさ。
大変だったよね。ごめんね。

言ってもらえた方がありがたいとは言え、言うみりおちゃんも受け止めるれいちゃんも楽ではなかったのでは。

3つめの挑戦者というのは、これまでみりおちゃんの舞台を見ていると抱くイメージでした。

しかしヴィスタリアはそれがどこから来るものなのか言葉にできないでいたのですが、みりおちゃんのこの言葉を読んで納得しました。

期待されているならいい意味で裏切りたいし、できないと思われているなら覆したいなと。
トップの期間が長くなるほど安定したくないという気持ちが大きくなったのは重圧があったからこそ(後略)

みりおちゃんのプレッシャーに対するこの強い気持ちが「明日海りおは挑戦者である」というイメージに重なりました。

他にも印象的なエピソードが盛り沢山なのですが、特に下級生時代に歌に苦労されていた時代があったなんていまの舞台からすると信じられません。

(月組「エリザベート」新人公演で少年ルドルフ役に選ばれて)
本当にうれしかったのですが、実際お稽古が始まるとまったく声が出ず、歌の先生から「このままだと役をさせられない」と言われて(中略)音楽学校で歌から逃げてしまったことをここで大後悔しました。

でも努力すれば少しは上達するかもしれないと思い、毎日朝100回、夜200回と決めて歌ったんです。
最終的にはなんとかマイクに声が乗るまでにはなって。努力だけでいろんなことができるようになるかもしれないと学びました。

これを読んで励まされる生徒さんも多いのではないでしょうか。

また月組でのまさきさん(龍真咲)との役替わり、花組への組替えに非常に複雑な思いを抱いていたことも明かされています。

その複雑さが滲む組替え前の「ベルサイユのばら」オスカル役に自分を重ねて私情を挟んだことを今でも後悔しているというエピソードにも、みりおちゃんのご自分への厳しさを見た思いがします。

そしてヴィスタリアの永遠の贔屓ヤンさん(安寿ミラ)が振付けた黒燕尾のお話があったのがとてもうれしかったです。

「Cocktail!!」で匠ひびきさんがされた黒燕尾の場面を「Sante!!」でそのままさせていただくと知ったときは、私で務まるのか、やってもいいのかと不安がありましたが、
花組のトップでいらしたヤンさんが一つ一つの振りを本当に丁寧に指導してくださって。

(中略)それまでは迷いや不安もありましたが「私は花組のトップだから大丈夫」とやっと思えた瞬間でしたね。

ヤンさんの、チャーリー(匠ひびき)の、代役をされたオサさん(春野寿美礼)の黒燕尾をみりおちゃんが再び踊ってくれて本当によかったとしみじみしてしまいました。

さて。お写真はみりおちゃんの美麗なポートがたくさん掲載されていますが、
Last Interview黒いジャケットのみりおちゃんと愛猫おこげが一緒の表情をしているのがかわいくて和みました。

はみだしSHOTのだいもんとの再現ショットもほのぼのしました。
このお二人が寮で同室だったなんて運命的です。

LAST PORTRAIT 城妃美伶

黒いドレスに真っ赤なリップのミステリアスで艶っぽいしろきみちゃんも、空の下でなにもかもそぎ落としたような潔さで立っているショット、振り向いた笑顔もすてきです。

そしてはみだしSHOTでのみりおちゃんとのツーショットでの笑顔に「この2人が舞台が絡むのが好きだった」と思い、
花男に囲まれているのを見てショーで男役さんを引き連れるしろきみちゃんが見てみたかった…と思ってしまいました。

湿っぽくてすみません。

インタビューでは一つひとつの言葉を大切に読みました。
しろきみちゃん、お芝居が大好きで舞台でたくさんの役を息づかせてきたのですね。

6月号の「麗花咲く」で「小池先生のダメ出しクィーンだった」と語っていた「ポーの一族」のマーゴットを大切に語っていて、大きな山を乗り越えられた役だったんですね。

またしろきみちゃんが演じてくれて本当によかったと思った「花より男子」牧野つくしの話もありました。

この作品を通して一番学んだのは、人を信じるということです。(中略)
F4のみなさん、特に道明寺さん(柚香)とは、信頼関係がなければできないお芝居だったんです。(中略)
宝塚の娘役という枠を取り払い、何の雑味もなく100%の気持ちで「嫌い」と言ったり、豪速球を投げたり、変化球を投げたり…(笑)

しろきみちゃんの舞台がもっと見ていたかったですし、宝塚の娘役の枠を広げるような演技をもっと見せてくれたのではないか?という惜しむ気持ちと、
外の世界の方が一層輝けるのかもしれないという気持ちの両方が浮かんできました。

やっぱり湿っぽくなってしまいました。

IDEAL 彩風咲奈/ようこそ雪組デパートへ

IDEAL咲ちゃん(彩風咲奈)、短い前髪がボーイッシュでかわいいです。
そして楽屋を入ってから持っているなんだかふしぎなバッグが気になります。

もっとも気になったのが望海風斗という存在の答えです。

ちぎさん(早霧せいな)だいもんの関係、そしてだいもん咲ちゃんの関係の一端を見たようなきがします。

咲ちゃんがだいもんと芝居で対峙することでレベルアップしていくのを客席で感じているので、これからさらに「右足が前に出てしまいました!」というような思い切った舞台を見せてくれるのを楽しみにしています。

デパートのコーナーはトップスターが組子の魅力をプレゼンし、関係性をちょっぴりのぞき見させてもらえるような気がして楽しみにしています。

組子の扮装に力が入っているのも楽しみなのですが、きゃびぃさん(早花まこ)まなはるさん(真那春人)にわさん(奏乃はると)のキャラが立ってます。

そして回答内容がふしぎなのが凪様(彩凪翔)
嗅覚が敏感なんですねえ。数分前に誰がいたかがわかるってすごい!

その他のページ

一言ずつですが触れさせてください。

The Costume 明日海りお
みりおちゃんの言葉にうんうんとうなずきながら読みました。

お芝居がしっとりと終わる分、ショーのプロローグでは疼く男役魂を一挙に放出していて。
ゴージャスで中毒性のある雰囲気を、歌声や目線などで表現していけたらいいなと。

男役魂、疼いているんですね。わかります。
ゴージャスで中毒性、あります。あなたの呪文にかかりますよ。

先日観劇したときにこの衣裳の開襟っぷりがすごくて攻めているなあと思ったのですが、「やはり開襟という限りは”開いて”いないと意味がないと思うので、胸元はかなり深めに開けています」とこだりの開きっぷりのようです。

◆STAGE 宙組「追憶のバルセロナ/NICE GUY!!」
この全国ツアーで退団された(華妃まいあ)ゆりかちゃん(真風涼帆)と写っているのに胸が熱くなりました。

ショーはキキちゃんのファンキー・キンキー・ティーチャーの弾けっぷりがすごい!

◆STAGE 宙組「リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド」
ストーリーの詳細を初めて知ったのですが、なんておもしろそうなんでしょう。

これは観たかったです。
観劇されたヅカ友さんが絶賛していたのも納得です。

木村先生は「蘭陵王」「リッツ・ホテル…」とスマッシュビットが続いたので本公演の良作も期待したくなります。

キスミン/夢白あやが袖に大きな飾りのついた白いドレスを着ていますが、細いのがよくわかります。

かなり明るいプラチナブロンドに染めていますが頭皮が痛くならないかしら…と心配になりました。
本筋に関係ない話ですみません。

◆Darling 星蘭ひとみ
オードリー・ヘップバーンの「ティファニーで朝食を」に扮した星蘭ひとみちゃん、なんという美貌でしょう。
めちゃくちゃかわいい!

お顔の小ささ、華奢さもすごいです。
はみだしSHOTのでサングラスをぶらさげたラフなショットではそれがよくわかり、あまりのお顔の小ささと腕の細さに二度見しちゃいました。

◆SPECIAL PORTRAIT 珠城りょう
たま様、めちゃくちゃかっこいいです。
目を伏せ気味に無造作な花束を持っているショットが陰の魅力があります。こういうたま様もいいですね。

◆裏表紙 潤花ちゃんのヒガシマル醤油
あーちゃん(綺咲愛里)が退団し、じゅんはなちゃん(潤花)がイメージガールに選ばれたのですね。

じゅんはなちゃん、おめでとうございます。

最後に。さゆみさん(紅ゆずる)のディナーショーで再集結した紅5のショットが見られて感涙ものでした。

来月号も楽しみです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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