こんばんは、ヴィスタリアです。
上田久美子先生の退団
少し前から噂されていた上田久美子先生の退団が報じられました。
〈独自〉宝塚演出家の上田久美子さんが退団 https://t.co/UI4kyUdJKd
上田さんは京都大文学部卒業後、平成18年に演出助手として宝塚歌劇団に入団。25年に月組公演「月雲の皇子-衣通姫伝説より-」で初の脚本・演出を手がけた。古典をモチーフに登場人物の心情を丁寧に描き、好評を得た。
— 産経ニュース (@Sankei_news) April 7, 2022
座付き演出家として外部の仕事をされる先生もいる中で上田久美子先生は退団の道を選ばれたのだな…と思いました。
2013年「月雲の皇子」でデビューしてから次々と話題の作品で多くのファンを楽しませてくれました。
自分はヅカファンに復帰したきっかけの作品が上田久美子先生の「BADDY」で、夢中になりましたし今も映像を見返して楽しんでいます。
どの場面もどの瞬間も好きですが、爆発に巻き込まれた炎の中のデュエットダンスでバッディ/珠城りょうがグッディ/愛希れいかに「とっとと逃げ失せろ!」と言うのがしみじみ好きだな…とよく思います。
対立している悪と善の2人ですから「逃げろ」とは言えない、「失せろ」では無事逃げてほしい気持ちに足りない、だから「逃げ失せろ」なんですよね。
「BADDY」が上田久美子先生との出会いでしたから
映像でしか見られなかったものもあれば観劇できたものもある中で「翼ある人々」「神々の土地」が特に好きでした。
どうしたって泣いてしまうので見返せていない作品もありますし、
潤色、演出の「霧深きエルベのほとり」もすばらしくて、宝塚歌劇の古き良き作品の上田久美子先生によるリバイバルをもっと見てみたいとも思っていました。
一方で「FLYING SAPA」は見ていて非常に辛く、映像でも見返す勇気を持てないでいますし、初見では感情を大きく動かされたものの何度か見ているうちに感じ方が変わった作品もあります。
好きな作品もあればnot for meな作品もあったのですが、いずれにせよ脚本が読みたくなってル・サンクを買うことがあったのは上田先生の作品ならではで、自分にとっては観劇後に考えさせてくれる作品に出会えた演出家の先生でした。
「FLYING SAPA」「fff」あたりからは先生の作品に「暴力」が存在していることを考えるようになり、「桜嵐記」を経てこれからどんな作品を作られるのだろう――と思っていました。
一本物や「BADDY」以来のショー作品を待望し、美しい作品世界や専用劇場の機構をフル稼働した作品は宝塚歌劇ならではありながら
一方で外部の方が合うのではという印象も抱いていました。
やはり退団された演出家の荻田先生のツイートでよく触れられていることもあって「いつかは上田先生も外の世界へ飛び立たれることがあるのかも…」と思うこともありました。
これからフリーの演出家として活動されるとのことで、広い世界でルールやスターシステムなど劇団ならではのものに縛られずに、上田久美子先生にしかつくれない作品を演出されていくことでしょう。
OGさんが出演されることもありそうですし、「BADDY」以来のショー作品やストレートプレイも見られるかもしれないと思うとワクワクします。
もう少し座付き演出家としての上田久美子先生の宝塚歌劇の作品を見たかったという思いと、新たな世界へ羽ばたかれ一層活躍されるであろうことを祝福する気持ちでぐるぐるぐちゃぐちゃです(「BADDY」)。
ですが演出家としては祝福すべき門出であり決断なのかな…と思います。
上田久美子先生の新しい世界でのこれからの大いなる活躍を祈っています。
読んでいただきありがとうございました。
押して応援していただたらうれしいです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓