映像の感想

スカステ「Sante!!」スーツも燕尾服も花男の制服

仕事が夏休み中のヴィスタリアはスカステ環境の実家に帰省しております。
 
帰省の目的の半分は、母サラ(ライトなヅカファン)に撮りためてもらったスカステを見ることです。
 
まず最初に見たのは花組「Sante!!」の東宝千秋楽です。
「邪馬台国の風」は、客席であまりの脚本のクオリティに気を失いかけたので録画を頼んでいません。
生徒さんががんばっているのはわかるのですがHHDの容量も録画を見る時間も限りがあるので良作、好きな作品優先なのです。
 
それでは「Sante!!」の感想を場面ごとに書いてまいります。
プログラムを買わなかったので場面の名前がわからず、切り方が変かもしれません。
また間違っているところがありましたら教えていただけたらうれしいです。
jill111 / Pixabay
 
幕開けの5大ワインの美女のインパクトがすごいです。
みんなきれいかつ迫力があって目移りしてしまいますが、キキちゃん(芹香斗亜)がナチュラルに女性っぽくきれいだと思いました。
舞台女優さんといっても違和感がないのではないでしょうか。
 
ちなつちゃん(鳳月杏)のボブのウィッグがかわいいです。
 
そこにバッカス(?)風のみりおちゃん(明日海りお)が登場し、衣装が変わって大階段に生徒さんがずらりと並びます。
プロローグから大階段ってすごいインパクトがあると思いました。
 
そして みりおちゃんが銀橋に行ってからの主題歌のサビが好きです。歌はノリがよく、美しくていいと思いました。
 
一番どきっとしたのがその銀橋で、みりおちゃんが駆け寄ってきたゆきちゃん(仙名彩世)をやや強引な感じで引き寄せるところです。
いいですねえ。
その後のゆきちゃんの強気に誘うような表情もかわいくて大好きです。
 
客席降りが超盛り上がっているが千秋楽ですし、当然ですね。客席のグラス率の高さはすごいものがあると思います。。
 
 

みりおちゃんと花娘たち

マギーさん(星条海斗)と美穂圭子さんの芸達者ぶり、歌の安定感はさすがです。
 
それにしても花娘の層の厚さって本当にすごいですね。
こんなにかわいくて華やかで力のある娘役さんがこんなにいて、花組はこの先どうやっていくつもりなんでしょう。
豊作すぎて困りやしませんか。
 
なかでも舞空瞳ちゃんの顔の小ささ、動きの小気味のよいキレのよさが目を引きました。
 
そしてヴィスタリアはしろきみちゃん(城妃美怜)の雰囲気がとっても好きです。
 
みりおちゃんのアドリブと「宣伝しちゃった」がかわいすぎます。
 
 

スーツの花組!

このショーで一番くらくらしたのは、キキちゃんの銀橋の歌から始まるこのシーンです。
劇場で観たときはかっこよすぎてどうにかなりそうでした。
 
曲もかっこよくて、キキちゃんの歌がまたいいんです。
やや荒んだ男のなかの男という雰囲気で、なにかを失ったり傷ついたり、“彼”の過去のドラマがうかがえるようです
 
この場面はANJU先生ことヤンさん(安寿ミラ)の振付で、あっちにもこっちにも、ヤンさんの気配が……ヤンさんが伝えようとしている男役のかっこよさが凝縮しているとヴィスタリアは思います。
 
どこがどうかっこいいかを書こうとするとスカステの録画を秒送りにして解説したくなるのでやめておきますが、うなずく仕草一つでこんなにかっこよく見せてくれるなんてすごいです。
 
スーツとソフト帽はヤンさんの制服だったとヴィスタリアは思っています。
その洗練された美しさをいま舞台で輝いている花男が見せてくれて、これを見て「かっこいい!私も男役になりたい!」と思って宝塚を目指す子がいると思うと、感動さえ覚えるのです。
 
途中でみりおちゃんが登場して思ったのですが、この場面の男役さんのシャツの素材、なんかこう、体のラインが出やすくて危険です。
ドキドキしてしまいます。
 
 

中詰

コックの帽子といい、パイレーツ風のターバン(?)を巻いたかれーくん(柚香光)の顔の小ささに目眩がしそうになります。
 
スターさんたちが次々と銀橋を渡っていきますが、歌唱力に難があると目立つように思います(悪い意味で)。
キキちゃんの歌はさすがの安定感が光っていますが、マイティー(水美舞斗)はもうちょっと声がでるといいと思いました。
 
カンカンのかれーくんのきらきらっぷりにショースターだと感心しました。
ここの娘役さんたちの衣裳がかわいいですし、こういう中途半端な丈のブーツで脚が細く見えるのはすごいです。
 
それにしても、みりお様(と、思わず言いたくなる)の女王様には度肝を抜かれました。なんという美しさ、そしてなんという細さでしょう。
頭飾りの奇抜さにも度肝を抜かれますが、このインパクトに負けないくらいみりお様が美しいので問題ないです。
 

オリエント風のデュエット

和海しょうさんのたしかな歌もいいですし、このデュエットダンスがめちゃくちゃいいです!
 
すごいダンスですね。
女装しているのはマイティーでしょうか、上げた脚のキープ力、ピルエットのビシビシのキレ具合がすばらしいです。
長いリフトをしていますが、されている側の体幹があってこそのように見えました。
 
今後もこのダンサーさんには注目したいです。
 
 

ラ・ヴィ・アン・ローズ

マギーさんと美穂圭子さんの歌、芝居心が光りますが、特に美穂さんのアカペラがすばらしいです。
 
 

救いの場面

キキちゃんの歌の後ろでカレーくんが残酷なことしていますが、こういう乱暴だったり衝動的な荒さを秘めた役が似合いそうです。
 
音くり寿ちゃんの透明感のある歌が心が洗われるようです。
 
ゆきちゃんのダンスも光るものがありますが、最初のジュデの高さに目を見張ります。
 
 

エイトシャルマン

ゆきちゃんが最高!です。
ここまで歌う場面が少なすぎるくらいです。
歌もできるのですからもっと歌でも活躍してほしいと思いました。
 
しかもダルマのゆきちゃんのこの、細いのに肉感的なスタイルはどうでしょう。
ヴィスタリアは女ですが、これは堪りません。細い筋肉で鍛え抜かれた身体も美しいですが、ゆきちゃんのスタイルもすばらしいです。
 
しかも歌詞がまた悩殺もので「遊びましょ」「夜通し飲むの」
あなたに遊んでもらえるなら本望です、と女であっても思います。
最後のあま〜い声とウィンクにもやられました。
 

フィナーレ 「乾杯」黒燕尾

なんという美しさでしょう。
みりおちゃんが背負っているものの誇りを感じます。
 
そして群舞の揃い方が美しさに気迫を感じます。
動き自体はシンプルめですが、だからこそ黒燕尾の美しさが際立つ気がします。
 
銀橋にでる手前の、だんだん動く男役さんが増えていくところが好きです。
そして銀橋に出てから、みなさんの動きは大きくも多くもないのですけれど、みりおちゃんがビシッと決めているのがすごくかっこいいです。
 
ここの振付もヤンさんことANJU先生で、チャーリー(匠ひびき)のために作った場面の再演なんですよね。
チャーリーのときは東宝で観て、チャーリーは休演していましたが、ANJUの振付の出発のころだったので感動したのを覚えています。
 
またこうして、進化した形で見られてうれしいです。
 
 

デュエットダンス

出会ったばかりのカップルという雰囲気があって、慣れているみりおちゃんが誘うんだけれどゆきちゃんが何度か身を引くのが たまらないです。
お披露目ならでは、みりゆきならではだの振付だと思います。
 
リフトもすごいですが、その後みりおちゃんがキスをしようとして、離れて、ゆきちゃんがみりおちゃんを見て、みりおちゃんが腕を広げて待っている…この流れが最高にときめきます。
 
なんて夢のあるデュエットダンスなんでしょう。
 
 

フィナーレ

キキちゃんが花組ポーズを決めて歓声が上がっていました。
 
ヴィスタリアはゆきちゃんのことが好きですし応援していますが、この頭飾りはなんなんでしょう。
ゆきちゃんのアイデアだとしたら、これに関してはちょっと、見る目が変わりそうです。
 
最後にみりおちゃんがセリ上がりしているのが珍しいように思いましたが、組を長い間ひっぱっているトップとしては当然ですね。
それとも千秋楽はこういう演出になるんでしょうか。
 
 
長くなりましたが、ショー全体としても楽しいですし、スーツの場面と黒燕尾、デュエットダンスが特に最高だとヴィスタリアは思います。
宝塚の美しさ、男役の美学の真髄を見ることができる作品ではないでしょうか。
 
 

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