映像の感想

WOWOW「金色の砂漠」見ました 苦悩と官能の美しい愛憎劇

スカステ難民のヴィスタリアですが、この土日はスカステ・WOWOW・BSが見られる実家に帰省し、WOWOWの花組「金色の砂漠」とNHKBSの雪組「ひかりふる路/SUPER VOYAGER 」を見ました。
 
実家は視聴はできるのですが、視聴の環境としては市民権を獲得しているとはとても言えない状況でした。
テレビはリビングにしかなく、久しぶりに帰省したものだから親は話しかけてくるし猫は撫でろと寄ってくるし、生活音もあってなかなか集中して見られないのです。
真の意味で自分はスカステ難民であることを感じた帰省でした。
 
そんな状況で見た「金色の砂漠」のヴィスタリアの独断と偏見に満ちた感想です。
ヴィスタリアの第2次ヅカファン生活で花組の舞台映像を見るのはこれが初めて(「邪馬台国の風/Sante!」を劇場で、「ポーの一族」はライブヴューイングで見ました)というビギナーですので、見落としや勘違いなどもあるかもしれません。
 
 
《作品、演出》
なんというすばらしい作品、美しい舞台なんでしょう。
オリジナルの名作とはこういう作品を言うのだと思います。
トップコンビの愛憎と執着から逃れられない悲しい恋物語を軸に、親の世代の復讐、他のカップルの恋模様が絡まりあって多面的なストーリーが展開し、まさにアラベスクのようです。
多面的でありながら物語に破綻がなく、各人物に感情移入ができて泣けます。
 
多くのキャラクターが登場しますがそれぞれの生き様、恋模様が味わい深くて奥行きがあると思いました。
特に主役2人の関係が幼いころから丁寧に描かれているのが印象的でした。自我と愛憎がもつれあって離れがたいのが痛いほど伝わってきました。
そして主役だけでなくキャラクターたちはオリジナル作品だけあって当て書きが多く、生徒さんの個性と魅力が引き出されていると思いました。
 
衣裳といいトップコンビの関係といい官能的でありながら宝塚ならでは品があって美しいです。
冒頭の王女タルハーミネ(花乃まりあ)が奴隷ギィ(明日海りお)の背中を踏みつける演出には度肝を抜かれました。
 
砂漠の砂を表す薄布、踊る娘役さんたちは情緒があって素敵だったでしょうね。これは劇場で見たかったです。
 
 
 
《ギィ/明日海りお》
この名作を息づかせているのは何を置いてもみりおさん(明日海りお)の熱演だと思いました。
一つひとつの表情、目の動き、仕草からギィの激しく熱い気持ちが伝わってきました。
少年時代の演技も見事で、人物像とタルハーミネとの関係にリアリティが加わり、子役は別の生徒さんがやることが多いですがそうしなかったのがわかります。
 
タルハーミネの寝台の足元で横になっているシーンの表情、タルハーミネとの一夜にはドキドキしました。
あれほど恋い焦がれたタルハーミネに復讐を誓うという心情の変化、運命に巻き込まれ自分ではどうすることもできない物語の勢いに見ている側を引き込んでいく力がありました。
 
みりおさんの繊細な演技力と美しさは、こういう白っぽくない役や、「ポーの一族」のように陰や孤独感のある役がより活きるように思います。
 
 
《タルハーミネ/花乃まりあ》
娘1にとってこれほどおいしい役があるでしょうか。
 
激しい感情と王女としてのプライド、矜持を強くもつ女性をよく演じていていると思いました。
ただ怒っているときの仕草や演技のバリエーションが少ないのが気になりました。
そして細かいことですが少女時代の縦ロールのカツラと衣裳が大人になってからのイメージと少しずれるような気がしました。
 
《奴隷ジャー/芹香斗亜》
兄ギィの恋とは対比となる恋物語を演じながら、この舞台の狂言回しも担っています。
演技に安定感がありセリフまわしもよく、冒頭の「皆いなくなってしまったのですから…」というセリフに一気にこの物語に引き込まれました。
 
オープニングでプリー(瀬戸かずや)と並んで踊るところがすごくかっこよかったです。
 
《求婚者テオドロス/柚香光》
華があって内側から自ら光を放っているようなオーラがあると思いました。
金髪に華やかな衣裳がよく似合っています。
 
今後が楽しみなスターさんですが、演技というより滑舌がときどき気になりました。
特にジャハンギール王と狩りの場面で銀橋をわたるときのセリフがなかなか聞き取れませんでした。
 
《奴隷プリー/瀬戸かずや》
なんてお顔が小さくて美しくて、背が高くてスタイルがいいんでしょう。眼福です。
賊になってからのギラギラした感じがまたかっこよかったです。
 
《王ジャハンギール/鳳月杏》
登場シーンの座っている姿の堂々とした雰囲気といいお顔といい、重厚でかっこいい王様でした。
王妃アムダリヤを見つめる熱っぽさにどきどきしました。
演技がうまくて個性があって、ぜひ博多座「あかねさす紫の花」の映像を見てみたいと思いました。
 
《王妃アムダリヤ/仙名彩世》
物語のカギとなる存在感のある演技が光っていると思いました。
ロケットガールをされていましたが、肉感的で美しいと思いました。
 
《求婚者ゴラーズ/天真みちる》
演技が本当に上手で、優しい人柄が伝わってきてほのぼのしました。
こういう芸達者な生徒さんがいてこそ宝塚の舞台は成り立つと思うのに、退団されてしまうなんて残念です。
 
 
1回見ただけなので気づいていないことがたくさんありそうです。
また帰省したときに見たいと思います。

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