こんばんは、ヴィスタリアです。
れいはな(柚香光・華優希)のプレお披露目公演「DANCE OLYMPIA」を観劇してきました。
例によってヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想で、しかも3階B席からの1回限りの観劇というファーストインプレッション的なものになります。
目次
れいはな率いる新生花組 花組100年の伝統と誇りは健在
2019年の花組は5年半の長きに渡り花組トップスターをつとめられたみりおちゃん(明日海りお )が退団され、
トップ娘役のゆきちゃん(仙名彩世)、娘役スターのしろきみちゃん(城妃美伶)、
そしてべーちゃん(桜咲彩花)にじゅりあ姐さん(花野じゅりあ)といった花組の誇る娘役さんたちが大勢退団された一年でした。
トップスターが変われば組の雰囲気がガラリと変わるのが宝塚ですが、
新しい花組はどうなるんだろう…と思っていたのですが、花組の伝統と誇りは受継がれていると「DANCE OLMAPIA」で踊りまくる花男たち、花娘たちを観て確信しました。
男役さんはみんなかっこいい!キメキメのキレキレ!華やか!
娘役さんはみんなかわいい〜〜〜。美しい〜〜〜。そしてダンスはキレキレ!
本公演ではないので花組生全員が揃っていはいないものの、
これからの花組もこの組子たちがいれば安泰だと思える美しさと華やかさと気迫に満ちた舞台でした。
花組が元気なときは宝塚歌劇団全体が元気なとき、と言われます。
110周年に向かっていく宝塚歌劇がなお一層盛り上がるためにもれいはなの新生花組のますますの発展を心から祈り応援しています。
稲葉先生のコンサートにおける手腕
「DANCE OLMPIA」を見て、稲葉先生は花組「Delight Holiday」に続いて非常によいお仕事をされたと思いました。
「Delight Holiday」も「DANCE OLMPIA」もシンプルに楽しかった、ワクワクした、生徒さんの圧巻のパフォーマンスに感動した、それに尽きます。
稲葉先生は外箱のコンサート(今回はコンサートという括りではありませんが)で楽しませてくれるのが上手だと感じました。
詳細は後述しますが、1幕はタイムスリップというアイデアによりれいちゃんの美貌・ダンス・芝居のセンスという魅力がぎゅっと凝縮されていました。
ヒップホップとブロードウェイのギャップも楽しめました。
2幕は芝居要素はないダンスをメインにしたショーで、和太鼓にカポエイラ、フラメンコなど見応えのある場面と
宝塚ではお馴染みのラテンナンバー、花組コーナーがありました。
新しさと宝塚歌劇らしいショーナンバーの両方を楽しむことができてバランスがよかったように思います。
これも後述しますが客席おりにも稲葉先生の配慮を感じました。
稲葉先生のショー「シャルム!」が型にとらわれ過ぎているように感じられたので危惧していのですが、まったくの杞憂でした。
稲葉先生がこの後控えている宙組「アナスタシア」でどのような手腕を発揮されるのか、大いに期待したいです。
1幕 芝居仕立ての圧巻のダンス
1幕は古代ギリシアの戦場に生きるアキレウス/柚香光が現代のニューヨークにタイムスリップしてしまうというストーリー仕立てのダンスショーです。
れいちゃんの美貌についてマンハッタンの女の子たちが「彫刻みたい〜」と黄色い声を上げるのですが、れいちゃんの美貌とギリシア戦士の衣裳が非常によく似合っていました。
宝塚歌劇ではなかなか上演例がありあませんがお芝居でギリシア悲劇などを見てみたくなるくらいです。
あえて悲劇としたのは、この1幕でれいちゃんのコメディ的な演技があったからです。
ニューヨークでは言葉が通じないという設定で録音の声でしたが、
「花より男子」に通ずるようなれいちゃんのセンスを感じるセリフがありました。
「CASANOVA」のコンデュルメル閣下、「花より男子」の道明寺司、そして「DANCE OLYMPIA」のアキレウスとコメディ的な要素のある役が続いたのでれいちゃんのシリアスなお芝居も見てみたいです。
れいちゃんも踊りまくればマイティ(水美舞斗)も爆踊り、ひとこちゃん(永久輝せあ)もほのかちゃん(聖乃あすか)も踊りまくり、
それもニューヨークということで本公演ではなかなか見ることのない本格的なヒップホップなのが新鮮でした。
ダンススキルの高さを感じましたし、
特に真ん中で踊るれいちゃんの表現力、軽やかさ、しなやかさは素晴らしかったです。
ヒップホップで踊りまくる4人が「Anything goes」や「begin the begin」といった超スタンダードなナンバーのクラブでオーディションを受けるというのは不思議な感じがしないでもないですが、
その幅の広さこそ宝塚ということでしょうか。
(このヒップホップからタキシードという衣裳替えについて「そういう台本だから」というセリフがあったのには、ヴィスタリアとしたは手抜きに感じられちょっと気になりました。)
ところで幕開きにオペラで覗いていて「きれいな男役さんがいるな〜。花組にこんな男役さんいた?」と思ったらひとこちゃんでした。
ひとこちゃん、ようこそ花組へ!
雪組「Music Revolution!」の圧巻のカノンなどでひとこちゃんのダンスがすごいことは知っている気になっていましたが、
「DANCE OLMPIA」であらためてダンスをじっくり拝見し、ひとこちゃんの実力に大きな大きな拍手を送りました。
もしこれからダンスの花組再び…となるとしたらひとこちゃんは欠かすことのできない男役スターさんでしょう。
またひことちゃんの端正な美貌と爽やかな色気がフレッシュでいいなあと、強く印象に残りました。
花組に新しい風が吹き込まれたのを感じます。
れいはなコンビのお披露目であるはなちゃんは幕開きの後はニューヨークのクラブオリンピアの花形として登場し、れいちゃんとデュエットダンスを踊ったり、
れいはな・マイティの3人で踊る場面があったりして、「雨に唄えば」を連想したりしました。
あくまでダンスがメインで芝居メインではない作品だと思うのですが、
短い場面のセリフのやりとりでもはなちゃんの芝居心を感じます。
デュエットダンスではれいちゃんが片手で支えるような難しそうなリフトをしていて、リフトは乗る方も技術がいるのをはなちゃんはしっかりやっているのですから、
ダンスにしても歌にしてもはなちゃんにしか出せない魅力を自信をもって見せてほしいと思いました。
というのも、これはヴィスタリアの個人的な印象ですが、
はなちゃんは自信のなさが歌に出てしまうのかしら…と感じるときがあり、
今回も「Begin the Begin」は心配になったのです。
花組コーナーではしっかり歌っていたので、はなちゃんらしさを大切に、自信をもって舞台を見せてほしいと思ったのです。
ところでクラブオリンピアの「Anything goes」でショートカットのカツラの娘役さんがかわいくてオペラで追いかけていたのですが、
みくりん(三空凛花)と教えていただきました。
以下、2幕はショー仕立てなので場面の進行に沿って書いていきますね。
Japanese Drums
マフラータオルを使った客席参加コーナーが2幕最初にあると予習してはいたものの、壮大な和太鼓から主題歌になるとはびっくりしました。
花組生たちが笑顔を封印して大小様々な和太鼓を真剣に叩く様に圧倒されました。
れいちゃんはご自身の前にずらりと並んだ5つくらいの和太鼓を叩いていてすごかったです。
ヴィスタリアは3階席だったので客席降りの様子はわかりませんが、手拍子で参加できる工夫があり、
1階席でなくとも置いてけぼりにならず一緒に盛上がることができました。
稲葉先生、ナイスアイデア!
シンプルな手拍子ですが「こうやればいいのね」という誘導もわかりやすくて親切でした。
オペラで1階席を覗くと最前列のお客様たちととっても楽しそうにハイタッチをしている希波らいとくんがよく見えました。
らいとくんはどの場面でも長い手足で踊るダンスが目を引きましたし、
Explosionでは舞台に1人で踊るところがありました。
(カーテンコールでは一人だけ長〜い手を大きく振っていてかわいかったです。)
組子たちが捌けた後、れいちゃんが一人で歌っていましたが、喉の調子があまりよくないのか辛そうでした。
まだまだ公演は続きますから1日でも早くよくなりますように。
Salome 永久輝せあ✕聖乃あすか
サロメ/永久輝せあとヨカナーン/聖乃あすかが踊りで表現する物語をこりのちゃん(美花梨乃)が語り部として伝えてくれます。
ブルーの衣裳のこりのちゃんが美しくて、臨場感のある語りもよかったです。
(「A Fairy Tale」の老婆はもったいなかったとこりのちゃんの輝く美しさを見て思いました。)
サロメのひとこちゃんは美しくて強さも儚さも妖艶な色気もあり、
ヨカナーンのほのかちゃんとのドラマチックなダンスは見応えがありました。
美✕美でうっとり…でした。
Xango 柚香光✕水美舞斗
カポエイラの場面です。
振付の森陽子先生がこんなことを書いていらっしゃいます。
シャンゴ/柚香光を巡って黄色いドレスのオシュン/華優希と真っ赤なドレスのイアンサン/水美舞斗が踊るのですが、
マイティのキレキレのダンスは言うまでもないですが肩〜腕、そして背中の筋肉がすごい!!
マイティのみっしりと美しい筋肉は拝みたいくらいです。
あれだけしっかりと筋肉がついていながら男役姿は逞しくなりすぎず美しいのですから、余分なものが排除された、磨き抜かれた舞台人の身体なのでしょう。
マイティが手に持っている小さな羽箒(?)を肩に担ぐような仕草をするのですが、なぜかそれがツボでした。
この公演はこの場面に限らずれいマイのダンスバトルのようでもあり、
マイティが2番手として活躍しているのがうれしかったです。
カゲソロがはなこちゃん(一之瀬航季)とふうこちゃん(太凰旬)で、
はなこちゃんはスパニッシュの場面ではべちこちゃん(泉まいら)と歌っていたり、ダンスだけでなく歌でも活躍されていました。
どの場面でもはなこちゃんのパッと周囲を照らすような明るさが輝いていたのも印象に残っています。
Latin Passion 「哀しみのコルドバ」を思い出す
「クンバンチェロ」などお馴染みのラテンナンバーを踊り綴る場面です。
途中から「哀しみのコルドバ」のプロローグで使われている闘牛士の物哀しさのあるメロディーがリフレインされ、
ヴィスタリアの永遠の贔屓ヤンさん(安寿ミラ)の退団公演ということもあり、胸がいっぱいになってしまいました。
もう一つ、今回はれいマイコンビが大活躍していることもあり、
れいちゃんのエリオ、マイティのロメロで名曲「エル・アモール」が聞いてみたいと思ったら気持ちが盛り上がってしまって…。
あまりにも強く思い入れてしまってこの場面は言葉にできません。
Spanish Fantasy 圧巻のフラメンコ
フラメンコの場面、このショーの最大のハイライトではないでしょうか。
すごかったです!!圧巻です。
長い場面で体力的にも大変だったのでは。
打ち鳴らされる靴の音、次々と展開するフォーメーション、娘役さんの翻すショール。
一つのミスも許すまい、ここで生命が燃え尽きてもいいというような気迫がありました。
れいちゃんの気迫もすごくて、ビリビリとした緊張感にシビれました。
終わるころには開襟シャツの首元が汗びっしょりになっていました。
このフラメンコのステップを身体に染み込ませご自身のものとするまでいったいどれだけのお稽古があったのでしょう。
想像するとその凄まじさに言葉を失います。
とにかくすごくてもう1度、2度、何度も見たくなる圧巻の場面です。
Takarazuka 祝!花組100周年
宝塚で一番最初にできた組 花組の100周年を祝うコーナーです。
「モン・パリ」から始まってお馴染みのメロディが続いたのですが、途中から涙が止まらなくなってしまいました。
だってマイティ(水美舞斗)が「ジダン・デ・ジダン」を歌い、
れいちゃん(柚香光)が「ジャンクション24」を歌い、
マイティの歌う「心の翼」でれいはながデュエットダンスを踊ったのです。
なつめさん(大浦みずき)の現役時代を映像でしか知らないヴィスタリアですが、それでも泣かずにいられません。
100年に及ぶ長い花組の歴史のなかでなつめさんの作品がたくさん選ばれたことの重みを感じながら観ました。
ところで初日から間もない次期にヤンさん、タモさん(愛華みれ)の元花組トップスター、それに元星組トップスターのるさん(稔幸)が観劇されたそうですが、
のるさんのインスタによると元花組生は涙々だったとか。
タモさんはご自身の主演ショー「アジアン・サンライズ」の幕開きの曲もあってうれしかったでしょうね。
ヴィスタリアは第一次ヅカファン時代に乏しいバイト代でチケットを買った思い出もあり、
久々に「エイサーエイサー」を生で聞けて、腕から肩に向かってチョン、チョン、チョンとやる振付も同じで盛り上がりました。
ハードな公演なので千秋楽まで花組生のみなさまが元気に、怪我なく舞台に立たれることを祈っています。
花組サイコー!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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