考えたこと

自粛の要請というふしぎな日本語。文化・芸術を切り捨ててはいけない。

こんばんは、ヴィスタリアです。

「自粛の要請」というふしぎな日本語を許したくない

新型肺炎の感染拡大防止のためのスポーツ・文化イベントの自粛の要請がなされたころは、対策を取っていれば開催してもいいだろうと思っていました。

なぜなら映画館・パチンコ・満員電車をともなう経済活動、オリンピックの選考イベント(東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソン)は開催されていたからです。

が、オリンピックの延期が正式決定してから(偶然かもしれませんが)感染者が増加し始め、
また欧米での爆発的な犠牲者の増加、医療崩壊の報道を目の当たりにして、
いまは自粛の要請の域を超えて強く禁じるべきで、同時に補償をするべきだと考えています。

そもそも自粛の要請というふしぎな日本語はいったい何なんでしょう。

実態は休止・中止の命令でありながら命令すれば補償が必須になりますからそれを避けるため日本語表現はあまりにも都合がよすぎると思うのです。

自粛を強いるのではなく、禁止・中止を言い渡すと同時に補償を提示すべき、それが政治のすべきことだと考えます。

世界各国では市民生活が制限されると同時に補償が発表されておりそのほとんどが現金です(一部、インドは食料もありました)。

TBSラジオ「荻上チキsession22」でフランス、ドイツ、ニューヨーク、ニューデリー、台湾などに居住し駐在している方々が現地の様子を臨場感をもって伝えてくれています。

radikoやTBSラジオクラウウド(無料のアプリ)で視聴することができます。

共通しているのはいずれの国も市民生活の制限と同時に補償が提示されていることです。

ひるがえって日本は補償の話がなかなか出てきません。
お肉券だとかお魚券だとかの噴飯ものの話が出てきたり(これは評判が悪すぎて断念されましたが)、検討されている現金給付の案が1世帯10万円だったり、あまりにも不十分です。

芸術・文化が絶えたら人間は生きていけない

そして日本政府、都は文化系のイベントに関しては十分な議論もされないままに税金の投入は難しいと言ってのけています。

このことについて非常によくまとまっており、日本政府と都の対応がどれだけ無責任なものかがわかるBUSINNES INSIDERさんの記事を紹介いたします↓

一方でドイツではアーティストは生命維持に必要不可欠な存在とフリーランサー、芸術家や個人事業主への大規模な支援を打ち出しています。

日本で出てきたのは払い戻しをしないことによる税制措置です。

チケット購入者が払い戻しをしないことで主催者・事業者に資金を残せるのは一つの方法としてはありだと思いますが、
最初に検討するのがこれなのかと思うとやりきれません。

資金の貸付でも支援でもなく補償をきちんと実施した上で購入者に一つの選択肢として示すべきだと思います。

払い戻しをしないことが公演主催者、事業者の支えになるのならヴィスタリアはしないつもりです。
そのことに税制上有利・不利は関与しません。

スポーツも文化も芸術も人間が人間らしく生きていくために欠かせないものです。

生命を優先すべき局面にあっても充分な議論、支援をせずに見捨てて切り捨ててていいものではありません。
元々不安定さ、収入の乏しさがあるジャンルですから切り捨てたら復活するのは容易いことではないでしょう。

平穏で平和な日々が戻ってきたときにスポーツ、文化、芸術が存続し続けられる方策を切り捨てることなく、考え、政治で支援すべきだと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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