こんばんは、ヴィスタリアです。
小川理事長が振り返る2020年の宝塚歌劇
スカイステージで放映された小川理事長の新春インタビュー番組を見ました。
2020年の新春インタビューではOGの「夢組」構想が明かされ驚きましたが、それはタカラヅカ・ライブ・ネクストとして実現しました。
2021年は大プロジェクトの発表こそなかったものの、理事長の発言から初めて知れたことなどもあり
とても興味深いインタビューでした。
司会は昨年に続いて元星組トップ娘役あーちゃん(綺咲愛里)です。
再びあーちゃんのかわいい振袖姿を見ることができました。
着物は門外漢ですが現代的な感じがして襟元に光っているモチーフがかわいいです。
まずは2020年の公演を振り返るなかで特に気になった小川理事長の発言を初めて知ったことを中心にピックアップしてみます↓
雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」は著作権になかなか苦労したんですけれど、小池先生の熱い思いでなんとかクリアしまして。
あの薔薇のシーンは望海の真骨頂が出たと思います。いまでも目に焼き付いています。
東京宝塚劇場が公演中止を余儀なくされた中でおそらく莫大なものとなったであろう著作権料は回収できたんでしょうか。
微々たるものですが楽しませていただいた一ファンとして円盤を買おうかしらと、
劇団が作品・生徒のために尽力していることが伝わってきて応えたくなります。
一方で映像どころか音源さえ残せなかった雪組「20世紀号に乗って」の著作権は
おそらくどんなに力を尽くしても取れなかったということなのでしょう。
著作権については他の作品でも言及がありました↓
宙組「アナスタシア」は3~4年前から練っていまして、海外へ出資をして公演を取得していたのですが、
稲葉先生にも太田先生にもニューヨークに行ってもらい打ち合わせをしてもらいました。宝塚は男役が立たないといけないので許諾をいただいて真風に新しい曲も作っていただいて。
こういうときだからこそ夢を追いかける要素のあるすばらしい公演だったと思います。
そしてなんと長い時間をかけて準備をしておられるのでしょう。
3~4年も前から考え交渉し準備をされているということに驚きました。
ということは2021年のいまも3~4年先の大作あるいは公演、スターのことを考えて動いている企画があるのかもしれません。
小川理事長のスーツには2025年の万博のバッジが輝いていますが、アンバサダーに選ばれた5人の若手スターの2025年の姿もきっと明確なビジョンがあるのでしょう。
花組「はいからさんが通る」は大劇場は20回、東京はフルでできました。
(中略)本当に辛いところを柚香がぶれないで華と一緒にやってくれました。
東京の千秋楽で生徒にお礼を言いました。
月組「WELCOME TO TAKARAZUKA/ピガール狂騒曲」は松本悠里さんの卒業を植田紳爾先生がすばらしいものにしてくれました。
文化庁芸術祭の演劇部門の優秀賞をいただきました。
珠城が本当に組をひっぱってくれました。
106期生も休んでいる間にバウホールで稽古をして初舞台を踏めた、本当にいい公演だったと思います。
宙組「FLYING SAPA」は上田久美子先生が独特の世界観で、大劇場とは違う公演を見せてくれました。
宙組「壮麗帝」は樫畑先生が悩んで悩んで本を書き上げた作品でした。
でも桜木がこたえて、いい本になりました。
公演のみならず公演中止中の歌番組などの放送配信についてのお話もありました。
本来であれば生徒というのは常に公演をするというのが我々の使命なのですが
4月7日に緊急事態宣言の発出で公演が中止となり、生徒たちはいろいろ考えたと思いますね。その中でお客様へ何かメッセージをという形で歌劇団から「こういう企画もいいんじゃないか」という提案もしたんですけれど、
実際は生徒が「皆でやりましょう」と公式You Tubeで未来へとFOREVER TAKARAZUKA を歌ってくれました。
今思い出しても涙が出ます。またOGも宝塚歌劇団、現役の生徒への応援をいただいて宝塚は一つなんだと本当にありがたかったです。
宝塚大劇場の舞台と客席で生徒さんが合唱されたこの曲たちはVTRが流れただけで自分も涙が出そうでした。
しかもそれを生徒さんたちが考えられたものであったことに強く感動しました。
言われてやる仕事ではなかったからこそ、ファンの心に届くものの貴さがあって心を動かされたのでしょう。
小川理事長が語る2021年 希望を輝きに変えて
2021年の展望と発表になっている公演についてのお話もありました。
作品選びは、2021年のテーマは我々の希望、生徒の思いと希望を輝きに変えるというのがキャッチ(コピー)です。
コロナ禍の中で応援してくださるお客様、ファンの方々にこたえていくのが我々の使命でもありますので、
今年もクオリティの高い作品を目指してやっていきたい。
このなかではこういった発言がありました。一部抜粋しております↓
・星組「ロミオとジュリエット」について小池先生はバツグン
・月組「桜嵐記」は上田久美子先生が「あたためていたものを珠城に」ということで楽しみ
・宙組「シャーロック・ホームズ(仮)」も生田先生があたためていた脚本なので、お披露目になる真風と潤に合うと思う
・花組「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」は著作権も取れたのでライブ配信やライブビューイングなどできる
・花組「PRINCE OF ROSES」は竹田くんのデビュー作で本にかなり悩んでいたが、劇団も言ってシンプルになった
・月組「幽霊刑事」珠城は「バウホールでしっかりやりたい」という思いがある
たま様(珠城りょう)のバウホールへの思い入れは
晴れ着に緑の袴の新春メッセージでも「下級生時代は小劇場公演といえばバウホールだった」と語られていました。
そして2021年の公演も著作権の話がありました。
花組「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」のライブ配信やライブビューイング、ル・サンクの発売があるのはうれしいことです。
最近の外箱ミュージカルでは
雪組「20世紀号に乗って」
月組「ON THE TOWN」
宙組「WEST SIDE STORY」
となかなか無かったことですから尚のことです。
またコロナ禍で劇場に行くことができないファンが多いことを思っての尽力があったのかもしれません。
また興味深かったのが演出家の先生方の脚本について劇団も何かしらを言うということを初めて知りました。
どの程度関わるのか、すべての先生・作品に対して劇団が言うのか、
小川理事長が「竹田くん」「栗田くん」と呼ぶ若手の先生方だけなのかはわかりません。
しかし作品内での矛盾が解決されなかったりあるいは謎が謎のまま放置されていたりすることはあるので
校正とは違う形なのかな?と受け止めました。
ファクトチェックであったり残さない方がいい矛盾の解消であったり、人権あるいはジェンダーに関わることは
脚本は精査されてほしいと思っているのですが、
このあたりはノーチェックなのかどうかも気になるところです。
樫畑先生の「壮麗帝」も「本に苦労した」という発言がありますし
作品のクオリティ、守るべき水準をクリアするようなチェック機能が劇団にありそうだと思いました。
自由に作れるからこそ新作が次々と生み出される宝塚歌劇なのかもしれません。
一方でオリンピックに際し来日する外国人の観客を見込んでいたり公式You Tubeに英語の表記があったりと、
ファン層の拡大で世界にも目を向けているのだとしたら尚のこと
人権・ジェンダーについてよくよくチェックをしてから上演してほしいと願っています。
理事長の締めくくりの言葉は経営一辺倒ではなく生徒さんのことを、ファンのことを思っていることの伝わってくるものでした。
本当にがんばってくれた望海、真彩の退団公演ができることを天に祈るばかりなんですが、できる限りのことはやっていきたい。
華優希、珠城りょう、美園さくらの退団公演も控えています。
なんとかいい形で卒業できるよう、全員で全力をあげて取り組んでいきたいと思っています。ファンの皆様、スカイステージをご覧の皆様、今年も思いを込めていい作品をお届けていきたいと思っております。
希望を輝きに変えてがんばってまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
ファンとしてもすべての公演が、生徒さんがご卒業される公演が無事にできることを祈っています。
祈るだけではどうにもならないことがあると緊急事態宣言を経験してわかってはいますけれど、祈るしかできないこともあると知っているからこそ祈ります。
そして希望がどのような形で輝きに変わるのか、ヅカファンとして2021年の宝塚歌劇に注目したいと思います。
読んでいただきありがとうございました。
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