こんばんは、ヴィスタリアです。
エリザベートTAKARAZUKA25周年スペシャル・ガラ・コンサートのアニバーサリースペシャルバージョンの千秋楽を視聴しました。
エリザベート25周年ガラ・コンサート千秋楽は89期祭り
主要キャストに89期のスターが揃った公演で、89期を愛する者としてとてもうれしく、楽しく視聴し大感動しました。
◆トート/望海風斗
フート閣下の左の額から耳にかけてのペイントは日替わりだったようですね。
そのこだわりがファンの方が喜んでくれることを愛をこめてしてくれて、かつご本人も楽しんでおられる(楽しんでいらっしゃいますよね、きっと)のがのぞ様らしいなあと思います。
眉の書き方も初日よりも眉頭が太めになったように見えました。
「エリザベート」は台詞がほぼ歌でのぞ様の芝居、表現力、歌唱力だからこそ
歌詞の意味、トートの心情がずっしりと伝わってきて、歌として聞き流したり素通りすることができないと感じました。
全部の歌詞がこれまでと違って聞こえそうでした。
もしもこのトートに劇場で出会っていたら自分の中の「エリザベート」に革命が起きていたでしょう。
特にエリザベートへの執着、魂の片割れを求めるような叫びが「愛と死の輪舞曲」の歌詞に深くこめられているのがのぞ様の歌声で届きました。
2幕ではエリザベートがまだ自分を愛していないことに絶望して傷ついているのが伝わってきて、
トートがかわいそうになってしまって、トートにこんなに感情移入して「エリザベート」を見たことはないかもしれないと思いました。
ところで初日の配信でネットワークトラブルで「死ねばいい」を見逃してしまったのですが、今日はしっかり見ることができました。
トート/望海風斗の「死ねばいい」は完全に捕食者で目が爛々と光っているようで、「今に死にたい時が来る」は呪詛のようでした。
こんなの聞いてしまったから耳にこびりついて離れないでしょうね。
退団公演直後にこのガラ・コンサートでルキーニ、トートという男役を拝見し、これが本当にひとつの大きな区切りのように思います。
これから様々な舞台(あるいは映像?)でどのようにご活躍されていくのか楽しみにしています。
終演後にはコンサート「SPERO」が発表になりました。
/#望海風斗
宝塚退団後初‼️
コンサート『SPERO』上演決定✨
\今年8~10月、
大阪・福岡・愛知・神奈川の4都市で‼️SPERO(スペロ)はイタリア語で「望む」
未来へ望むことや期待を作品に込めて
望海風斗が今皆様にお届けしたい
ステージをお届けします🎵詳細は⏬https://t.co/TWwWzLMH6Z pic.twitter.com/OOn0PZm0qf
— 梅田芸術劇場 (@umegei_jp) May 5, 2021
のぞ様、おめでとうございます!
構成・演出が川崎悦子先生だなんて!
雪組「シルクロード」の「盗賊と宝石」の場面で久しぶりに宝塚歌劇で振付をされていましたがおもしろいステージになりそうでワクワクします。
4都市を回って最後はKAATですから凱旋ですね。
どの公演も無事に、客席の観客の前で上演されることを祈っています。
◆エリザベート(1幕)/夢咲ねね
心のままに生きる少女から自身の意思と美への自覚という覚醒が鮮やかで印象的なシシィでした。
父マックス/悠真倫の言葉に子どもが夢中になって「うん」とうなずく声がなんとチャーミングなことか。
黄泉の国での何も映していない瞳と人形のような無表情も、その後の意思を貫き目に強い光を宿した表情との対比が別人のようで、シシィの目覚めを感じました。
「私だけに」など歌唱の進化、表現の深まりには心から大きな拍手を送ります。
ねねちゃんの超絶スタイルにマーメイドタイプのドレスが映え、特に首元のレースが長く優美な首を際立たせています。
初日は眉がふわっと太めで少女時代に寄せていたと思うのですが、
今日は美貌に気づいてからの美人眉に寄せていてねねちゃんの美貌が際立って好きだなと思いました。
フルコスチュームの鏡の間のドレスや結婚式の真っ赤なドレスなども見てみたかったです。
◆エリザベート(2幕)/明日海りお
初日の配信と比べてもっとも変化を感じたのがみりおちゃんでした。
昨日の配信は見られなかったのですがおそらく公演のたびに進化と変化をされていったのでは…と思いました。
初日は凛と気高く誇りたい人物という色合いが強く、千秋楽は女性的な色合いが強かったように感じたのです。
初日がコンサート寄りなら千秋楽は芝居寄りに近かった、あるいは心情の表現が一層深くなったのかもしれません。
今日特に印象的だったのがヴィンディッシュ/玲実くれあが「命令よ」と指差した手を、やや見下ろすようにしてからぐっと掴むんで引き寄せると慈しむ表情に変わった瞬間でした。
またルドルフ/七海ひろきを失って「あなたを見捨ててしまった…」と嘆く繊細な歌唱は本当に泣いているのかと思いました。
「私と踊る時」のトート/望海風斗との火花の散らし方も初日がスパークしているなら、
千秋楽は静かな炎が爆ぜるようなイメージを抱きました。
劇場でこのエリザベート/明日海りおに出会って直接醸す空気や歌唱を体感してみたかったですし、
特にラストシーンのどこか怪訝な、愛と幸福に満ちているとは言い難い表情を見てどう感じるのかを知りたかったです。
歌うまのみりおちゃんですが、退団後初めての舞台での女性役、それも難曲揃いのエリザベートで大変な面もあったのではないかとも感じました。
これから舞台でも女性の役を演じたり曲を歌ったりして音域や発声など変わっていかれるのでしょう。
その機会がすぐにやってくることが今朝発表になりました↓
お知らせ🌸
ミュージカル「マドモアゼル・モーツァルト」に
モーツァルト/エリーザ役で出演させていただきます!
公演日:2021年10月10日~10月31日
@東京建物 Brillia ホール
お楽しみに✨#明日海りお#マドモアゼル・モーツァルト pic.twitter.com/5iWf52LCx2— 明日海りおスタッフ (@asumirio_staff) May 4, 2021
昨春に上演された「シャボンとんだ宇宙(ソラ)までとんだ」と同じく音楽座のミュージカルが
東宝制作で上演されみりおちゃんが主役を演じます。
おめでとうございます!
今日は朝からみりおちゃんの舞台の発表があり、
89期揃いのエリザベートガラコンサートがあって終演後にはのぞ様のコンサートが発表になって、本当に祝祭のような1日でした。
◆ルドルフ/七海ひろき
かいちゃん、本当にご卒業したんでしたっけ?と言いたくなる金髪白皙の美青年なルドルフ殿下でした。
「闇が広がる」でトート/望海風斗に操られて伸ばした手の大きさ、指の開き方といったら…男役のかっこよさがどこに宿るのか知り尽くした御方なのだとときめきました。
かいちゃんのルドルフは夢を見ているのに光を失った目をしているのが印象的でした。
トート/望海風斗に「王座に座るんだ」とそそのかされたとき、「ハンガリー国王…!」と空を見上げたとき、
ルドルフ/七海ひろきの目に一瞬だけ王座が見えているのがわかりました。
夢を見てきた彼が現実をつきつけられ「もうこれ以上生きるあてもない」と、彼だけが追い続けてきたものが儚く消え去った瞬間の何も映さなくなった目、
トートに拳銃を渡される前から何もかも捨て去った表情をしているのがたまりませんでした。
かいちゃんのルドルフ、好きだなあと思いました。
ご挨拶で「エーヤン!」と無邪気に楽しそうに盛り上がっているのもかわいかったです。
エーヤン!ルドルフ!
◆ソフィー/純矢ちとせ
せーこさんの放つオーラと迫力がすごすぎて、フルコスチュームではないもののゾフィーの特徴的なメイク、ゴージャスなドレスが見えるんじゃないかと思いました。
フルコスチュームもさることながら今回のドレスも着こなすせーこさんご自身の美しさあってこそであることは言わずもがな、素敵でした。
ブルーグレイの美しいシフォン生地のドレスに、黒い革のコルセットと首元、両手首の飾りが厳格な帝国の体制を象徴しているようで、
胸元の飾りは軍服のそれなのがゾフィのキャラクターにぴったりです。
今回個人的にツボだったのが皇后教育で「謙虚になるのよ」の後の「だ-め-よ!」の、ちょっと音を伸ばして圧をかけるような言い方です。
またお見合いの場面でヘレネを「♪安産型だわ」評するのがちょっと下世話で、「神々の土地」を思い出しつつ、
気品と高貴さを失わないせーこさんが好きです。
◆マダム・ヴォルフ/大月さゆ
パワフルな歌唱、ルキーニとのデュエットが毎回楽しみでした。
マダム・ヴォルフの粉っぽさ、どぎついお色気もたっっっぷりと表現されていてフルコスチュームの扮装が好きだったのですが、
扮装なしの黒髪のショートヘアも潔さの中に色っぽさがありあって素敵でした。
前田美波里さんに似ていらっしゃるな…と思いました。
としさん(宇月颯)とのデュエットに「長髪の男役(ルキーニ)とショートヘアでドレスの女性っていいな」と
お友達が言っていて深くうなずきました。
◆特別出演?/美弥るりか
2018年月組版でフランツ・ヨーゼフを演じた89期の美弥るりかちゃんは今回のガラ・コンサートには出演されていません。
しかし客席(画面越し)からは見えないものの、意外な形で”出演”されているんです↓
ノルさん(稔幸)、皇帝陛下とマデレーネの証拠写真を見せてくださってありがとうございます。
月組公演で同じものを使っていたからなのか小道具さんの粋なはからいなのかわかりませんが、
この皇帝陛下は美弥るりかちゃんにしか見えません。
25周年のガラ・コンサート千秋楽は89期が集結しましたが、
5年後の30周年にまたこうしてガラ・コンサートが開催されるとしたらやはりスター揃いの95期が主要キャストで集結しているかもしれないなあとふと思いました。
すでに95期から2人のシシィ(愛希れいか、実咲凜音)が今回のガラ・コンサートに出演しています。
30周年までの間に95期が主要キャストに配されて宝塚歌劇で11回目の上演がありそうな気もします。
90期宇月颯と91期鳳真由
実力のある頼もしいお2人についても書かせてください。
◆フランツ/鳳真由
真っ当に育てられ真っ当に生き統治し、まっすぐに愛したフランツで、何の疑いも抱かずに信念を貫く皇帝だと思いました。
「あなたは私を見殺しにするのね」と言われて振り返ったとき、そんなことを言われるなんて微塵も思っていなかった虚を衝かれた表情だったのも
フランツの真っ当さの表れだったように思いました。
だからこそ皇帝の義務を脇において「信念を破ろう」というエリザベートへの呼びかけがどれほどのものだったのか。
トート/望海風斗との「最後の審判」の気迫もすばらしかったです。
明日から大学のゼミが始まるとのこと。がんばってください!
◆ルキーニ/宇月颯
芝居・ダンス・歌と何においても巧いのは知っているつもりでしたが、巧さの想像を超えてきてくれるとしさんの頼もしさ、かっこよさといったらありません。
口跡の鮮やかさと硬質さがありつつ響く歌声のエネルギッシュさが狂言回しのルキーニにぴったりでした。
「ミルク」でトート閣下が突き上げた拳を見上げる目が陶然としていたのと、その後の恭しいお辞儀が印象的でした。
としさんのルキーニの狂気は、演説をしているうちに自分一人で高揚し陶酔しているところにあるように思いました。
ものすごいめちゃくちゃなことを言っているけれど彼は彼の主張を、理論を整然と裁判官の前で立て板に水のごとく述べているようなイメージです。
終演後のご挨拶で退団直後で後から合流したのぞ様がルキーニで何度も助けられたととしさんの功績に深い感謝を口にしていて、
としさんらしいなあと思いました。
ウェーブのかかった前髪と束ねた長髪、衣装もかっこよくてスタイリッシュで好きでした。
エリザベートを通して演者の生き様を見ている
千秋楽ということで終演後には小池修一郎先生、小柳菜穂子先生も登場されご挨拶をされました。
(小柳) 今回、次々といろいろなバージョンを見て、稽古場でエリザベートを見ているというより人の生きざまを見ているんだなと思いました
(小池)声は現役のときの方が出ている方もいるけれど、家庭を持たれたり仕事を続けられたり、人間の厚みみたいなものが違う。
これは劇場での観劇は叶わなかったものの、ライブ配信で見て深く感じたことでした。
現役のときから時間が経ち様々な経験をされたOGさんの表現するものの深み、厚みに何度も心を揺さぶられました。
今回配信されなかったOGさんのバージョン、アニヴァーサリーバージョンも見てみたかったな…と思いました。
最後に小柳先生の「お客様のいないお稽古と無観客ライブ配信では全然違うので、ご覧いただいている方の思いは届いていると思います」というお話にはぐっときました。
同時に、無観客ライブ配信と劇場の客席に観客がいるのともまた違うことは大前提であることを忘れたくないと思いました。
小池先生のお話によるとライブビューイングを6,000人、ライブ配信を36,000人が見ているとのことでした。
それはすごいことですが、劇場で見るはずだった約2,000人がいるはずだった…とも思います。
次のガラ・コンサートは、そしてご出演されていたみなさまの次の舞台が観客の目の前での公演になることを祈っています。
この25周年のエリザベートガラコンサートが2月半ばに発表されてからお稽古期間、上演期間ともOGさんたちのSNSがにぎやかで追いかけられないほどで
毎日が同窓会か祝祭のような楽しい日々でした。
千秋楽おめでとうとございます!
すばらしいエリザベートガラコンサートをありがとうございました。
読んでいただきありがとうございました。
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