こんばんは、ヴィスタリアです。
ちゃぴちゃん(愛希れいか)主演のミュージカル「FALSH DANCE」を日本青年館で観劇しました。
一ヅカファンの独断と偏見と偏愛に満ちた感想で、作品の内容やラストシーンに盛大に触れています。
また作品に対しては辛目のことを書いています。
愛希れいか 踊る星の元に生まれた稀有なダンサー
ちゃぴちゃんの細くしなやかな、そして強靭な筋肉で表現されるダンスがトップ娘役のときから大好きでした。
鍛え抜かれた身体性があり技術的に優れていることに留まらず、ちゃぴちゃんにしかない個性と魅力があって目を奪われること度々でした。
そのちゃぴちゃんのキュートでチャーミングなきらめきとダンスがつめこまれた舞台でした。
ちゃぴちゃんが演じるアレックスーーアレキサンドラは昼は製鉄所で工員として、夜はクラブのダンサーとして一生懸命働く女の子です。
普段着のスキニーデニムにスニーカー、モッズコート、工員の汚れたオールインワン。
クラブダンサーのミニスカートや真っ赤なゴージャスなビスチェ風。
レッスン着のタイツにバレエシューズ、
ニットワンピにハイヒール、彼シャツ…
いったい何着あるの!?というくらい衣装を変えています。
そして衣装が変わるたびにちゃぴちゃんのかわいいが更新されて違う魅力を見せてくれるのがたまらなかったです。
写真はナタリーさんがたくさんアップされているのでぜひご覧になってみてください↓
【公演レポート】「フラッシュダンス」開幕、愛希れいか「今できる全てを懸けて挑みます!」(コメントあり / 写真21枚)https://t.co/HS2iCbQ0EP pic.twitter.com/NS3finhXc7
— ステージナタリー (@stage_natalie) September 12, 2020
メイクもナチュラルで素顔のちゃぴちゃんのかわいらしさがあふれていました。
オールインワン+タンクトップからのぞく首筋、みっしりとした筋肉で細い腕。
オーディションでのフラットシューズで際立つ脚の長さ。
1幕最後の真っ赤な衣装の迫力。
踊るための身体性と肉体美が存分に発揮されていました。
ちょっと際どかったり、男性が求める女性のセクシーさが強く投影されすぎていると感じる衣装もありましたが
ちゃぴちゃんのヘルシーさと鍛え抜かれたダンサーの身体性が調和してくれているとも感じました。
ちゃぴちゃんが踊っていると見入ってしまうのは現役のときと変わりませんでした。
クセになる強烈な魅力があります。
ラストシーンの名門ダンス学校のオーディションでアレックスが踊るナンバーがハイライトです。
同じナンバーは1幕最初と幕切れでも踊られるのですが全然雰囲気が違うんです。
1幕最初は自分のダンスの才能を信じられなくてウジウジしているのがオーディションではアレックスそのもののエネルギーを爆発させているのが眩しくて、
オーラのようなものが次々スパークしているようでした。すごかった!
ちゃぴちゃんは月組「カンパニー」の高崎美波役と同じく踊りの才能がありながら自信が持てない女の子を演じているわけです。
美波もアレックスもウジウジ悩んでいるときよりも前向きに踊ってるときが魅力的で、
もう少し長くーー30秒でも1分でもナンバーを延ばしてほしいと思うくらいです。
物語としても前半のアレックスのウジウジ、逡巡に重きがおかれているのとナンバーが短く感じることもあって
「あと30秒」と思ったのかもしれません。
演技にもそれはあって恋人とラブラブなときよりも不信感と怒り、本音をぶつけているの感情のほとばしりが印象的でした。
ニック/廣瀬友祐に出会ったときのとんがり具合からラブラブになってからもかわいくてチャーミングで、ニックがメロメロになるのもわかります。
輝生かなで・美麗のダンス、春風ひとみと秋園美緒の演技
この舞台には元タカラジェンヌがたくさん出演し、しかも大活躍されていました。
ハンナ/春風ひとみはアレックスにダンスの手ほどきをする老婦人です。
かつてはバレエダンサーとして活躍しましたがいまは車椅子、杖をついています。
この春風ひとみさんの溌剌としたエネルギーと歌がすばらしく、この舞台を一層充実させ引き締めレベルの高いものにした立役者だと思います。
そしてハンナに付きそうルイーズと名門ダンス学校のでバリバリ働くミス・ワイルドの2役を演じたそんちゃん(秋園美緒)の存在感たるや。
体型から歩き方からしてすっかり変え、早変わりまでしていて「本当に同じ人!?」と舌を巻きました。
特にルイーズは「こういう太り方をしたミドルエイジの女性、わかるわあ」と思わせる歩き方と後ろ姿で、
ハンナとの間のいいやり取りには笑いました。
最高でした。
ちゃぴちゃん、そんちゃん、春風ひとみさんの3人だけの場面も何度かあってヅカファンとしてはうれしく誇らしくもありました。
またこの舞台を見よう!と思ったのはちゃぴちゃんとあちくん(輝生かなで)が出ているからでした。
大好きな美弥るりかちゃんを慕い新人公演で何度も役を演じてくれた
あちくんのダンスをぜひ見たかったのです。
ダンサーの女性陣はいずれも長身・超絶スタイル揃いでしたが、
あちくん(輝生かなで)と95期の美麗ちゃんが並ぶと一層際立っていて目が釘付けでした。
センターに立っているのがあちくん↓
ぐちゃぐちゃにしてよわたし〜たち〜💋
C.C. with カメレオンガールズ😘😘😘
大好きなシーンの1つ➰🦋
本日もありがとうございました!!
👉🏽https://t.co/u5KNPqyleT pic.twitter.com/PpO2nlpNDv— 輝生かなで (@kio_kanade) September 14, 2020
美麗ちゃんはセクシーダイナマイト、
あちくんはダンスがキレッキレでスレンダーでもんのすごい美脚でした。
目元が隠された衣装でも脚であちくんとわかるくらいで、これは鍛錬の賜物だと思いました。
そしてあちくんはセクシーさの一方で工員たちのナンバーに紅一点で混じって
少年というより働くオトコになっている振れ幅がすばらしかったです。
左から2番め、このお写真のなかで1人だけ女性なんです↓
周りの人からパワーをもらって自分が笑顔でいれるように、自分も誰かの笑顔に繋がっていたらそれはとても嬉しいことだなって思う…😌💭
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よっしゃーーー😆⚡️今日は2️⃣公演🙌🏽🙌🏽やったるぞーーーー❤️❤️❤️
👉🏽https://t.co/RdstOi4pcZ pic.twitter.com/5JXotxDVR9— 輝生かなで (@kio_kanade) September 16, 2020
Instagramを見るとあちくんも美麗ちゃんもフリーランスで活動されているようで
おそらくオーディションで選ばれたでのでは?と思うのですが
選ばれるのも納得のスタイルと美とダンスでした。
「FLASH DANCE」のミュージカルとしての魅力を考える
ではこのミュージカル「FLASH DANCE」という作品そのものはどうであったのか、気になったことを書きます。
今回チケット戦線に乗り遅れて見切れS席(1階前方の最上手)から舞台を覗き込むような形で観劇しました。
見切れはそれほど気にならないと思って観劇していたのですが、1幕最後の名シーンはたしかに見えなくて
まさかこんな形の、致命的な見切れ席とはと呆然としてしまいました。
その見せ場は時間にしたら一瞬のキメのようなもので、
しかも工夫すれば見切れを防げたのでは?とも感じるものだったのです。
しかしその最大の見せ場のキメが見えなかったことよりも
その名シーンをはじめ、ナンバーがときに物足りないくらい短く感じることが気になりました。
時間的な短さというより見せ場としての盛り上がりの物足りなさがそう感じさせたように思いました。
振付・見せ方・音楽などもう一歩盛り上がるものを求めてしまうのは自分がヅカファンだから?
宝塚歌劇のナンバーがたっぷりのミュージカルに慣れてしまっているから?
いえ、ミュージカルの惹きつけてやまない魅力をもう一歩突き詰めてほしかったと、上演時間3時間(休憩25分)という尺があったのですから思わずにいられないのです。
物語の見せ方、つまり脚本がこれでよかったのかと首をひねらずにいられなかったのは
2幕に入ってからのセット転換の雑さが目についたこともあります。
映像のプロジェクションも活用しながらの凝った装置を1幕は主に演者が動かしたりしていてそれほど違和感はありませんでした。
一方、物語が展開していく2幕はスタッフさんが押したり回したりが多くて強引さがとても気になりました。
脚本を練ることとあわせてこのセットしかあり得なかったのか疑問です。
特にラストシーンの転換に関しては正直……幻滅しました。
オーディションの審査員たち数人がそれぞれデスクに肘を付き回転椅子に座っているのですが、映画のカメラワークを意識しているのか、
審査員たちが舞台奥・上手・手前とデスク・椅子ごと移動していくときデスクの下で脚で必死に回転椅子を漕ぐように動かしているのが丸見えなんです。
それもこの脚漕ぎ移動が頻繁で、ちゃぴちゃんの最大のダンスの見せ場なのになぜこれにした!?
舞台奥なり上手・下手に分かれて審査員たちが並んで固定し、
舞台いっぱいに踊るアレックスを存分に見せるのではなぜいけなかったのか理解に苦しみます。
1幕ラストシーンにしてもこのオーディションシーンにしても舞台としての致命的ななにかが
自分はこの作品と合わないと感じました。
というわけで作品そのものについては首を捻る点が多々あったのですが、キャストのみなさまはすばらしかったです。
(ヅカファンなのでOGさんのことばかり書いていますが)
カーテンコールは3回目で客電がつくなかスタンディングオベーションになり、
最後に劇場中から一番大きな拍手がちゃぴちゃんに贈られました。
ちゃぴちゃん、初の単独主演おめでとうございます!
ミュージカル界は歌中心の作品が多いですが、ちゃぴちゃんにはこれからもずっとずっと踊り続けてほしい、
ちゃぴちゃんにしかないダンスの魅力が輝く作品に出続けてほしいと心から願っています。
そのときはきっと劇場に見に行きます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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