映像の感想

空気に色をつけ、動かす〜美弥るりか様の男役道①

こんにちは、ヴィスタリアです。

スカステ難民のヴィスタリアはオンデマンドのマンスリープランで何ヶ月か遅れで少〜しずつ配信される舞台映像や番組を見ています。

そしてようやく、やっと、2018年9月に放映された「もっと!男役道〜月組編〜」が配信されました。

今さらではありますが書かずにいられないので書きたいと思います。
なお言葉は正確なものではなくニュアンスです。

美弥るりかちゃんの「もっと男役道月組編」スタート!

るりかちゃんは Acne Studiosのロゴが入った白いインナーに黒いたっぷりとしたシャツを合わせておいでです。

暗めの茶色の髪を片側に重めに流しています。
メイクは目頭の下のハイライトがアクセントになっていて印象的でした。

出演者はあさぴくん(朝陽つばさ)、まおちゃん(蘭尚樹)、さっさくん(瑠皇りあ)の3名です。

あさぴくんは「雨に唄えば」で早口言葉の先生を代役ながら大健闘されていました。
早口言葉はもちろん、たまるり(珠城りょう・美弥るりか)に弄られアドリブの応酬もお見事でした。

まおちゃんはるりかちゃんの退団公演となる「夢現無双」の新人公演でるりかちゃんの佐々木小次郎役を演じられます。
このときは「エリザベート」の黒天使役で緑がかった(?)髪色をされています。おしゃれさんですね。

さっさくんは103期生のフレッシュな男役さんです。
学年順に自己紹介をした後、収録に慣れていないのかどこを見ればいいのか戸惑ってカメラ目線になっていたりして初々しいです。

Q1「下級生のときに男役として心がけていたことは?」

最初の質問はつばさくんでした。
「「エリザベート」で小池先生が「下級生の力が必要だ」と言われるのですが、美弥さんが下級生のときに男役として心がけていたことは?」

「隣の人と違っても、自分がやりたいのはこれだ!というものを出すようにしていた。
星組の中でも小柄で大きな人たちに挟まれていたけれど、隣の人よりも自分は背が高い、脚が長い、手が長いと思って自分の動かす空気を大きいと感じて動くようにしていた」

たしかにるりかちゃんは男役としては小柄な方ですが、下級生のころからそんなふうに考えておいでだったのですね。

この自分の動かす空気というのが、この後もるりかちゃんのお話にたくさん出てきて興味深かったです。

「いつの時代も言われていると思うけれど、後ろからのエネルギーが真ん中の方たちを助けてくれんだよ、前の列の方以上のパワーが後ろから欲しいと言われていた。
でもパワーって目に見えないし、どうしていいかわからなかった」

このことについてるりかちゃんは「いまになるとわかることがたくさんあるんだけれど、その疑問はすごくわかる」と下級生たちに共感していました。

るりかちゃんの「わかるよ」「そうだよね」も番組中にたくさんあって、下級生への優しさと、るりかちゃんにもそういう下級生時代があったことを感じました。

その「いまならわかること」を伝えるためにこんな具体例を出されていました。

「稽古場でも鏡の向こうまでエネルギーを飛ばすイメージで上級生はやっている。自然とエネルギーの飛ばし方が下級生の時と違って、これは体に染み付いている」

そんなふうに考えてお稽古されているんですね。
稽古場風景を見る目が変わりそうです。

Q2「役作りで意識されていることは?」

つばさくんの「お稽古場で、セットもお衣裳もないのにその役に見える。全然違うタイプの役でもそうなのがすごい」という言葉から、まおちゃんが質問されました。

「コミカルな役から色男まで幅広い役でもその役として息づいているのがすてきだと思っているのですが、役作りで意識されていることは?」

るりかちゃんのお答えに、男役というより舞台人としての考え方が見えて興味深いと思いました。

「台本を読んだときの第一印象が自分の芯になる部分なのでほぼ変わらないと思う。
そこからは自分と似ているところではなく、自分と似ていないところを探すのが皆と違うところと言われる」

「“美弥さんてこうだよね”、みたいに決まった印象で見られるのは望んでいない。
そうならないためにどの役にも変化することを考えたときに、役を肯定するには自分が残っているとダメだと思う」


「なので自分の人生をなかったことにして、役の人生をすべて受け入れ、役の考え方を自分の考え方に定義し直す。
役の人物になって日記を書いたり、人生の年表を書いてみたり、朝起きたときからその人になって過ごしてみた」

ここでるりかちゃんが具体例に挙げたのが「アンナ・カレーニナ」のカレーニン役でした。
少しですが映像が流れて、初めてるりかちゃんのカレーニンを見ることができました。

この星組「アンナ・カレーニナ」は実家の母サラ(ライトなヅカファン)に録画を頼んであるので早いところ見たいです。

Q3「ハットの被り方や目線の使い方をどのように研究したのか?」

さっさくんの質問は「月組生になって初めての作品「All for One」でプロローグを花道から見学させていただいたのですが、美弥さんがせり上がって振り返られたときが魅惑的で魅力的だった」というところから始まりました。

初々しいさっさくんにるりかちゃんが「まだまだ新入りだね」と笑っておいででした。

「上級生を見て勉強していた。話しかける勇気もなく、見て勉強させてもらっていた」

というお話もされながら、ご自身でどのように色気を習得されていったのかを教えてくださいました。

「星組時代は弟っぽい役が多かったが、月組にきたら学年も上がって、小池先生の作品が多くて、色気を必要とされる役が多かった。必死に取得したものもある」

るりかちゃんといえば妖しい色気があってそれは生まれついてのものだと思っていたのですが、必要に応じて身につけられたものなのですね。

そしてるりかちゃんがいかにして色気を習得されたのかを聞いて「そりゃあ色気といえば美弥るりか、美弥るりかといえば色気になるわけだわ」と感心しきりでした。

「色っぽい目をしたいということを考えるより、自分の空気の色、たとえば振り返ったときにスモークがあったとしたら、それはどんなふうに流れているのを見せたいのか、どんな色だったらいいのかを考えていた」

「ある意味、まわりの空気が同時に動くことを考えて、目線の使い方を考える」

ここで再びキーワード「空気」が出てきました。

「黒目より白目にライトを当てた方がキラキラ見えると教えてもらったことがある。なので顔を動かさずに目だけすごく横を見てスポットをあたてりする」

「(色気のある)役のときは動きをすごく考える。芝居とともに後から計算した動きがある」

るりかちゃんは指先、手のおろし方など具体例をさっと見せられたのですが、 その指の角度、手のゆったりとした動かし方で空気が変わるのがわかるんです。

湿度が上がって色香が漂い、空気が色づいて…何色かといえばご本人も例えで出された紫色だと思いました。

るりかちゃんは自由自在に色気を出されているといいますか、どんな役でも色気がすっごいと思って見ていましたが、それはこうした工夫の上に習得されたものだったのですね。

そしてハットの被り方の実演がありました。

「右目はほぼ隠れていいと教わった。たまにハットから右目が覗くのが最高だから、と。
瀬奈じゅんさんの帽子の被り方がすばらしくて、映像を見たらすごく深く被られていた。以来右を下げて隠し、左を上げて片目が見えるスタイルにしている」

「大事なのはハットを持つ手や、ハットを取った後の目線、被った後のハットに触れる手の動き。でもこれは基本的にその人の好みというかセンスみたいなもの」

ここで「じゃあまずやってみるので」と言い、下級生たちがきゃっきゃすると即座に「みんなもやるんだよ」と強く釘をさするりかちゃん。
かわいいです。

ハットを被ったまま振り向いて→ハットを取り→キメる、という実演があまりにもかっこよくてどうしようかと思いました。

下級生たちはハットを被ったまま縁をなぞる実演をしたのですが、個性とともに経験の差が出るなあと感じました。

衣裳の着こなし、特に黒燕尾の着こなしやハットの扱い方など、一朝一夕で身につくものではないのだとあらためて思いました。

るりかちゃんの舞台を見ていると「空気が違う」「出てくると空気が変わる」と思うことが多いのですが、この番組でその理由に触れることができたように思います。

パート2と3は次に続きます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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