観劇の感想

SS席で観劇した宙組「アナスタシア」

こんばんは、ヴィスタリアです。

宙組「アナスタシア」をSS席どセンターで観劇

宙組「アナスタシア」のイープラス貸切公演をSS席で観てきました。

「アナスタシア」は何回かチケットを押さえていて、大抵は2階席の女AかBのところをさらにS席も取って安堵していたところに貸切公演の案内が来ました。

「追加するならかぶりつきのSS席か予算からB席」と申し込んだらSS席が当たったのです。

当選通知を見たときは腰を抜かしました。

しかもこの観劇の前日にトップ娘役の星風まどかちゃんが短い専科を経て
花組トップ娘役を同期のはなちゃん(華優希)から引き継ぐことが発表になりました。

このタイミングでSS席観劇が巡ってきたのは舞台の神様の「いまの宙組をよーく見ておきなさい」という思し召しであろうと
心して見てきました。

…とは言ってもどセンターでたくさん視線が飛んできて被弾すること度々、
心拍数が上がりっぱなしで平静を保つことなどとてもできない3時間でした。

そんなやや正気を失いながらの観劇の感想を思いつくままに書いてみます。

これまでの観劇はなぜか下手のチケットばかりだったので初めてセンターで、近くから見て気づくこともありました。

特に印象的だったのがパリのホテルでディミトリ/真風涼帆アーニャ/星風まどか
遠い日のパレードの思い出を歌った後です。

向かい合ってディミトリが「皇女様……」とひざまずいたところで場面が変わりますが、
この直前にディミトリが思わずアーニャを抱きしめて口づけようとしたのを抑えるようにひざまずいていたことを初めて知りました。

ディミトリがアーニャをアナスタシアと確信したことだけでなく
恋心の自覚と衝動への抑制が短い間に表現されていたことに初めて気づくことができました。

ディミトリとアーニャの対等だからこその意地悪(「頭おかしいよ」とか)や
衝突(「ひどい癇癪だ」「自分を否定されることが大嫌いなの」)や
揶揄(「強情ね、私と同じくらいよ」)は、
最初は恋愛ではなく仲間なのが表現されていてこの後のロマンスとのギャップを含めて好きだなと思いました。

まかまどを観るのがこれが最後と思うと中の人ではなく役だけに集中するのは難しかったです。

エンディングがロシア革命の現実とは相反する美しい物語、お伽話であることにも人事的な現実とは別に、
まかまどというトップコンビが美しい夢の舞台を見せてくれることを重ねてしまいました。

デュエットダンスなどお2人の視線の矢印が見えるようで、
幸せいっぱいの空気とぴたりと合った流れるような動きにうっとり…でした。

SS席で観た芹香斗亜・桜木みなと・和希そら

◆芹香斗亜
この作品で一番好きな役で魅かれてやまないのがグレブです。

これまで見たキキちゃんの役の中で一番好きかもしれません。

家族を失っているのはアーニャ、ディミトリ、グレブに共通していますが
革命から逃れ自由を手に入れたアーニャ、強制収容所で亡くなった父をいまも大切に思うディミトリと対照的に
グレブは父親の影からも革命からも逃れることはできません。

キキちゃんのこの逃れられない苦悩と自分を殺している苦しさの深い表現がすばらしくて心打たれます。

「革命に感情はいらない」言い聞かせているのは個人の感情を消しきれないことをうかがわせますし、
「夢に気をつけろ」「誰だって別の誰かになってみたい」という言葉は彼の願望の吐露でもあるように
キキちゃんのすばらしい歌唱が思わせてくれます。

グレブが強く歌い上げた声に感服することが公演中に何度もあります。

追いかけ続けたアーニャに銃口を向けながら引き金をひけない場面は、この公演は愛と夢の宝塚でありお伽噺ですからグレブは報告後も無事ですが、
本当であれば撃たなければ自分の命はない、あるいは強制収容所送りになることを分かった上での葛藤であってほしい…と思っています。

(そしてうずくまるキキちゃんはそれを想起させてくれます)

グレブとアーニャがレニングラードの街角で出会った短いやりとりでアーニャに特別な思いを抱くことが
今回はグレブがアーニャを見送った後にぱっと笑顔を咲かせていたのがよく見えて
完全に恋に落ちているのがわかりました。

グレブさんの笑顔とてもかいかわったです。

アドリブは「たのしe(体を横に向けてeのポーズ)、うれしe(再びポーズ)、イープラス」で拍手が湧いていました。

また今回初めて気づいたのですが、グレブはパリオペラ座のバレエでアーニャが立って歌うところだけオペラグラスを覗いているんですね。

この偏執的なこだわりも印象的でした。

◆桜木みなと
「オーシャンズ11」テリー・ベネディクト以降の加速度的な成長に目を瞠っているのですが
ずんちゃんは芝居も歌も上手ですねえ。

ヴラド・ポポフのチャーミングさがあちこちで弾けていて
見ていて自然と頬が緩みます。

アーニャのダイヤモンドを突きつけられて出国許可証を手配しに行くときの片足の飛び跳ね方、
パリが見える丘からアーニャを呼ぶ弾んだ声、
ポ・ポ・フ」や記者会見の記者たちが退場したあとのペコリというお辞儀と笑顔など。

そのチャーミングさは挙げればキリがありません。

この公演を何度か観劇しましたが、わざとらしさがどこにもなく魅力的なヴラドで何度見ても飽きることがありませんでした。

ディミトリやリリーよりも年上のおじさまであることも自然で
ディミトリとアーニャのロマンスを見守っている優しさも伝わってきます。

そしてフィナーレの歌唱指導では華やかな笑顔が眩しく、
花道に捌けていくとき2階席へ特大のウィンクをバーン!を飛ばしているのが見えました。

被弾された皆様ご無事だったでしょうか。

大階段に男役さんが勢ぞろいすると一際オーラがまぶしく感じました。

また娘役さんと組んで数組が踊るところでは、幸せそうなカップルというより
娘役さんを落とそうとしていのではという大変危険な色気を放っていてすごかったです。

銀橋に男役さんがずらりと並んで締めの掛け声はもちろん「イープラス!!」でしたが
ゆりかちゃんずんちゃんが目の前で強い視線が飛んで来て心臓が止まるかと思いました。

しかもずんちゃんの飛ばす視線がずしっと重ためですごい威力でした(瀕死です)。

◆和希そら
ネヴァクラブは楽しいナンバーで男役も娘役さんも勢ぞろいであっちもこっちも観たいのに、
いつもリリーから目が釘付けになっていました。

パワフルな歌声もダンスもそらくんが巧すぎて圧倒されてしまって目が離せないんです。

今回こそは全体と他の娘役さんや男役さんたちを見るんだ!と思っていたのですが、やはりリリーに釘付けになってしまいました。

客席に送る視線の熱っぽさと「いまは私の時間でしょう」とじんわり圧をかけて言い聞かせるような色気から逃げられることはできません。

皇太后陛下に仕えているリリーですがネヴァクラブに君臨しているのはリリーだとひれ伏す他ありません。

そらくんのこの、じ……っと圧と色気のある、物言いたげな目線がすごかったです。

フィナーレの娘役さんだけになったところでも白手袋の指先を伸ばしながらこの視線を送られて
身じろぎ一つできなくなってしまいました。
すごかった…。

いままで歌・ダンス・芝居なにをとっても巧い上に最上の見せ方を知っているスターさんだと思っていましたが
そらくんの色気がどれほど危険なものなのかを身を持って知った気がします。

次に控えているバウ主演作「夢千鳥」の先行画像が湿度の高い、どこか退廃的な色気と美を纏っているのが
そらくんにぴったりだなとあらためて思いました。

印象的だった宙組生たち

箇条書きでまいります。

マリア皇太后/寿つかさは気高く美しく、「自分の言ったことを誰も否定しないことに慣れて」の一言にはクスリとさせられます

・プロローグの貴族のりんきらさん(凛城きら)が気品があって素敵です

・ボリシェヴィキのもえこちゃんの威圧感がすごくて背筋の凍るおそろしさがちゃんとあります

・列車の中は小芝居が繰り広げられていて目が忙しく、水音志保ちゃんがかわいいです

・2幕プロローグのえびちゃん(綾瀬あきな)がとてもかわいかったです

ロットバルト/優希しおんくんのバランスも跳躍もピルエットもすごい!
 あの裾がびらびらの衣装で空気を切り裂くような勢いでピルエットできるのもすごいのでは。

アレクセイ/遥羽ららが天使のかわいらしさで、ちゃんと幼い少年に見えました

他にもたくさんときめいた瞬間がありました。

パレードでは花組への組替えが発表になっているあおいさん(美風舞良)にもまどかちゃんにも大きな拍手が贈られていました。

銀橋ではまどかちゃんが近くも遠くもたくさん見ていて、
最後にゆりかちゃんが「うんうん、そこで見てるのわかっているから」というような視線をすっ……と置いていったのに溶けるかと思いました。

そして緞帳が下りきる直前のゆりかちゃんのお手振りがトップスター真風涼帆から完全にゆりかちゃんになっていのは和みました。

夢のような観劇でした。

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