考えたこと

トップ娘役と別格娘役

月娘1人事に関連して、宝塚の娘役さんについて書いてみます。
 
発表になって、ほかにやってほしかった娘役さんがいるので複雑な気持ちはありますが、決まったからには応援します。
またヴィスタリアは正直思いました。
「芝居もダンスも歌もできないトップ娘役よりはずっといい」と。
 
……これを読んでピンとくるかもしれませんが、今回の記事は辛口です。
 
qimono / Pixabay
 
 
 
 
 
以前もなにかの記事で書きましたが、ヴィスタリアが「トップ娘役はこうあってほしい」と勝手に思っているのはこいうことです。
 
1.芝居、ダンス、歌の実力に穴がない。得意分野があればなおよい。
2.娘役個人として美しく魅力的である。
3.トップスターとの相性のよさも感じられる。相手をより素敵に見せられる。
4.女役度の高い役もできる。
 
もともと女役もできる娘役さんが好きなので上級生の娘役がトップになるパターンが好きですし、逆があまり好きではありません。
1.と4.を満たしていない場合がありますし、ほかに学年が上で1~4を満たしている娘役さんがいればなおさらです。
 
若くてかわいい、初々しい娘役もいいですが、トップ娘役が女役度の高い役ができると作品の幅が広がるしトップスターが出せるひきだしも広がるように思うのです。
 
ヴィスタリアは昔しぶじゅんことリカさん(紫吹淳)さんが好きだったのですが、相手役が決まったときは正直がっかりしました。
えみくらちゃん(映美くらら)がなんせ若すぎて自分の好みと全然違ったからです。
でも舞台で見るとかわいいし、演技もダンスもよくて「これはこれでよかったのかな」と自分を納得させたものです。
 
なお過去では森奈みはる、白城あやか、月影瞳といったトップ娘役さんたちが好きでした。
 
 

現トップ娘役に思う

ヴィスタリアの挙げた条件からすればお分かりかと思いますが、花組の仙名彩世ちゃんが好きです。
1~4すべてを満たしていると思います。
芝居も歌もダンスもよく、トップスターとの相性もよく寄り添う2人の空気感もよく、「ポーの一族」でヒロインをシーラにしたことで作品も広がりが出たと思います。
(原作を読んでいないのですが、若いトップ娘役だったらヒロインはメリーベルだったかもしれないと思うのです。)
 
ちゃぴちゃん(愛希れいか)も大好きですが、もはやトップ娘役の規格を超えており、ヴィスタリアのこの基準も当てはまらないように思います。
 
真彩希帆ちゃん、星風まどかちゃんはまだほとんど見ていないので「どんな娘役さんかな?」と思っている状態ですが、女役度の高い役は合うでしょうか。
特にまどかちゃんは若いうちにトップ娘役に就任しているのでそれが気になります。
 
あーちゃん(綺咲愛里)は、2.は圧倒的ですし3.もあると思いますが、大前提の1.が…。
芝居・ダンス・歌どれをとっても穴がある、というのが東宝のここ2作と「スカピン」の映像を見たヴィスタリアの感想です。
いくら顔とスタイルが圧倒的にかわいくて美しいとしても、モデルさんを見ているわけではありません。
宝塚のすてきな舞台を見たいのです。
 
 

組にはトップ娘役・別格娘役・女役がいてほしいし、大切にしてほしい

宝塚は男役中心ですから娘役はトップ、トップ候補にならないとなかなか扱いが大きくならない(たとえば「歌劇」の座談会やスカステの「ナウオン」に呼ばれない等)ですが、路線以外の別格娘役さんや女役さんにも活躍の場を与えてほしいし大切にしてほしいと思うのです。
 
それは上級生を大切にしてほしいということにもつながります。
路線のスター、若い生徒さんだけでは宝塚の舞台は成立しません。
(アイドルの公演なら成立しますけれど)
十数年ぶりにヅカファンに復帰して思ったのが上級生、専科がずいぶん減ったということです。
またスターシステムが若いうちから固定しがちだということです。
 
ところで別格娘役とは次のトップ娘役候補ではなく、男役の別格スターと同じ意味合いの”別格”娘役です。
学年・持ち味などからしてトップ娘役や次のトップ娘役候補ができない役をする娘役で、女役とも異なります。
 
20年以上前の話で恐縮ですが、別格娘役といえばヴィスタリアのなかではジュンベさん(洲悠花)です。
ジュンベさんは途中まで路線だったものの階段を外されて、なんとなく目立つ役をやっていたというのとはわけが違うのです。
 
トップ娘役以外の娘役でサヨナラショーがあったのはジュンベさんくらいではないでしょうか。
退団公演のショー「ジャンプ・オリエント!」のロケットガールでは一人で銀橋を渡っていますし、この歌がまたうまいんです。
衣裳などもかわいらしくて、女役もできますけれど、娘役というのもわかります。
 
紫苑ゆう・白城あやかコンビを支え、シメさんにも大切にされていました。
退団公演の座談会でシメさんが「(大劇場公演で卒業するので)ほんとうは東京公演にも出てほしいけれど、星組に必要な人だからとずっと引き止めていたからこれ以上は言えなかった」といった趣旨の発言があったのを覚えています。
 
こういう別格娘役スターさんがいれば組の、作品の魅力は広がるでしょう。
トップ娘役・別格娘役・女役がいれば、次のトップ娘役をしっかり時間をかけて育てることができると思うのです。
 
また大切にされた別格娘役、女役さんは退団するときご本人やファンが悲しい思いすることもないのではでしょうか。
路線だった方がハシゴを外されて退団するのは見ている方も辛いものです。
 

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