観劇の感想

月組「グレート・ギャツビー」東京宝塚劇場初日は中秋の名月

こんばんは、ヴィスタリアです。

月組「グレート・ギャツビー」の東京宝塚劇場初日を観劇してきました。

ヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想で、ごく一部ですが作品の内容に触れています。

月組「グレート・ギャツビー」東京宝塚劇場初日は中秋の満月

昨日のうちに公演時間が発表になり、舞台稽古を初演「華麗なるギャツビー」のトップコンビ杜けあきさん鮎ゆうきさんが観劇されたというニュースもあり、きっと大丈夫…と思っていました。

が、東京宝塚劇場の向かいのシアタークリエではまぁみり(朝夏まなと・実咲凜音)が共演している「モダンミリー」が当日中止に。

シアターオーブのきりやん(霧矢大夢)あゆっち(愛加あゆ)ら出演中の「PIPIN」も当日中止に。

月組が無事に初日を迎えられたことは当たり前のことではないのだと、身を持って感じながら席につきました。


一般前売で確保したA席は、上手側のサブセンターというなかなか見やすい席でした(一般前売だと壁際だったりすることがよくあるので。いえ、壁際でも見えて楽しめるのが東京宝塚劇場ではあるのですけれど)
ありがたや〜。

VISA協賛の記念すべき50本目ということもあって衣装もセットもうんと豪華で美しくて目から幸せでした。
うっとり。宝塚歌劇っていいわぁ。

そして宝塚大劇場でかなり公演中止期間があってまだ観劇できていない方が多いからか、ふつうの初日以上に客席の緊張感が高く舞台にものすごく集中しているのを感じました。

ときに拍手さえ忘れて見入るような集中の仕方が劇場全体にあったように感じたんです。

あるいはそれは作品の展開がものすごくいい上に、舞台上の緊張感と芝居の濃密さ、重たさが拍手を挟む余地を許さなかったからかもしれません。

小説と映画で知っている物語なのに「この先この舞台は、ジェイは、デイジーはどうなっていってしまうんだろう」と息を詰めて見入っていたことに
幕間の休憩で劇場の外に出てヅカ友さんとお話して、自分が緩んでかなり緊張して見たことに気づきました。

濃密で重厚な作品世界へと誘う月組製の迫真の芝居を中心でひっぱるのはもちろんジェイ・ギャツビー/月城かなとで、芝居の巧さ、歌唱力、表現力、美しさといいすばらしかったです。

美貌のれいこちゃん(月城かなと)にアウトローなところのあるギャツビーという役がこんなにハマるなんて、作品が発表になったときは意外に感じたのですが
骨太で恋情ゆえの野心を抱き様々なことをしてきたギャツビーの背景が立ち上ってくるような、分厚い芝居でした。

そのれいこちゃんの終演後のご挨拶はれいこちゃんらしい明るさとマイペースさと、組子への愛にあふれていました。

れいこちゃんのインタビューやご挨拶からは月組のトップスター、リーダーとしてこの組をみなでいいものにしたい、学年にかかわらずみなが楽しく舞台に立ってほしいという広く深い愛に満ちた眼差しを感じるんです。

2回目のカーテンコールだったかと思いますが

月城)大劇場でご覧になれなかった方が多くいらっしゃると思うので、千秋楽まで多くの方に見ていただきたいです。みなさん、千秋楽までがんばりましょうね。

れいこちゃんの呼びかけに舞台上の組子、専科のじゅんこさん(英真なおき)まゆぽん(輝月ゆうま)が元気に「はい!」と答えていました。

れいこちゃんのご挨拶の中には何度も「千秋楽まで公演をしたい、舞台をお届けしたい」といったことが触れられていました。

スタンディングオベーションになった3回めでは、

月城)舞台稽古を杜けあきさん鮎ゆうきさんがご覧になって、「今の時代にこそ宝塚歌劇は必要」と言ってくださって、
自分たちでそう思うことは難しい状況のなかで、みなさまにとっても宝物のような作品になったらうれしいです。

さらりと語られましたが、どれだけの思いで舞台が中止になってしまう世界で作品を作り芸を磨きお稽古に精進されているのか。

宝塚で、卒業後は外部の舞台や芸事の世界で様々な経験をされている先輩方の言葉は特別なものであり、再演でこうした縁ができることも貴重なんだなあと思いました。

最後の、4回めのカーテンコールは緞帳が上がるまでしばしの間がありました。

月城)今日は中秋の満月ですが、外はまだ明るいので私たちの渾身の満月をお届けしますね。

れいこちゃんの「中秋の~満月~」という音頭で全員がシャンシャンで○を頭の上につくっていました。
かわいくて和やかなたくさんの満月に元気をいただきました。
どうか千秋楽まで無事に公演が完走できますように。

役についての感想は別記事で書くつもりです。
今夜はひとまず舞台の余韻に浸りつつ満月を楽しみます。

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