おはようございます。ヴィスタリアです。
雪国「20世紀号に乗って」の劇評を読んだ
昨日千秋楽を迎えた雪組東急シアターオーブ「20世記号に乗って」の劇評を興味深く読みました。
宝塚歌劇ならではのスターシステムを踏まえた上での記事なのが興味深かったです。
オスカーという役をトップスターの役どころとして落とし込むためのキャスティングについての言及などなるほどど思いました。
さきちゃん(彩風咲奈)、凪様(彩凪翔)、あーさ(朝美絢)、そして透真かずきくんの役への指摘も納得でした。
個人的には観劇して凪様のタップダンス、男役の美学に痺れたので振付の話などうれしく読みました。
だいきほのトップコンビとしての在り方
そしてもっとも興味深かったのが ヒロイン リリー・ガーランドが主役の物語である という一節です。
少し長くなりますが上記の記事から一部抜粋いたします。
やはり本来この作品は本邦初演が大地真央主演だったことで明らかなように、ヒロイン、リリー・ガーランドが主役の物語だ
(中略)最も華やかにショーアップされたシーンを担うのはリリーの真彩希帆になるし、原田の良さがそうした場面に生きることも手伝って、全体のバランスには宝塚歌劇としての厳しさも残る。
ただ新しい時代の娘役像を感じさせていた真彩が、こうした道具立ての中でやはり「宝塚のトップ娘役」としてのカテゴリーから出なかったのは、逆に美しい発見でもあったし、
おそらくリリーをオスカーと対等に演じることに怯まない人材を探すとしたら、近年の宝塚歌劇では昨年退団した愛希れいかくらいしかいなかっただろう。だからこの公演は、似合い過ぎるほと似合う口ひげをたくわえた、余裕綽綽の大人の男の風体の中で、ジタバタと可愛らしさを覗かせるオスカーを、演技巧者ならではの可笑しみで演じきった望海の功績と、
その望海に今は立場を異にしている大スター役として体当たりしつつも、ちゃんとトップスターを凌駕しないトップ娘役だった真彩の現雪組トップコンビが、これまでにない役柄で舞台を生きたことを、何よりの美点として記憶したいものになった。
たしかにまあやちゃん(真彩希帆)の演じるリリー・ガーランドは目立ちます。
ナンバーも多いし笑いもとりまくって怪演と言ってもいいくらいの名演、大熱演だったと思います。
そしてこのリリーをまあやちゃんは、記事の言葉を借りるなら、オスカーと対等には演じていなかったと思うのです。
あるいはまあやちゃんがどんなふうにリリーを演じてもーーたとえばもしそれがやりすぎなくらいに演じることがあったとしても、
だいもん(望海風斗)が受け止めて確かな実力で応えることが想像できるから、そう思うのかもしれません。
先日「宝塚GRAPH」4月号のだいもんのインタビューを読んだ上で観劇し、そんな風に思いました。
自らの意志で舞台に立ち表現する雪組子たちやまあやちゃんが輝いているのは、だいもんの度量と技量とオーラがあるからこそだと感じます。
だいもんが率いる雪組は、だいきほはこれからどれほどの高みへと上っていくのでしょう。
次の本公演「壬生義士伝」ではまったく違う関係性になるだいきほがどんなお芝居を見せてくるのか楽しみです。
その前に「ファントム」から「20世紀号に乗って」「PR✕PRince」と公演の続いた雪組さんが少しでもゆっくり休んでリフレッシュできますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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