こんばんは、ヴィスタリアです。
KAATで雪組「ほんものの魔法使」を観劇しました。
原作に目を通し、ライブ配信は見ておらずこれが唯一の観劇になりました。
作品について、ヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想です。
最初にお断りしておきますが木村信司先生のお仕事にやや辛めかもしれません。
「ほんものの魔法使」ファンタジー作品の舞台化は難しいのか
今回友の会が良席をご用意してくれました。
1階前方ブロックのすぐ後ろのセンターブロック、
フィナーレで真ん中のあーさのお隣の方が正面というほぼセンターです。
KAATはこれまで3階の最後列から舞台を覗き込んでいたので当選通知を見たときは!!!!でした。
いざ座ると目の前が通路な上に傾斜もしっかりあってオペラグラスなしで全体をよく見ることができました。
贔屓の出演している舞台は1列でも前で見たいですが、作品全体を見るなら10列目あたりのセンターがいいのかなあ…と思いました。
あるいは2階席で全体を見渡すのも好きです。
特に宝塚歌劇は舞台装置、照明、衣装といった総合芸術が楽しめますし、2階席だからこそわかることもあると実感しています。
大勢が舞台上にいて舞台の上でぴかーっと光るようなオーラを放つ生徒さんは劇場の天辺からもわかります。
さて。
そんな良席でストレスなく観劇したのですが、正直なところ原作がよかったこともあって木村先生に期待しすぎてしまったかなと感じました。
脚本、場面転換などの演出の緩急が物足りなくて、締まりがなく、場面を追うごとに盛り上がることが難しかったと感じました。
別箱なので舞台機構が限られていたり難しい面もあるのでしょうけれど
魅力的な場面がぶつ切りになっていて、淡々と、平坦なまま終幕に辿りついてもったいなく感じました。
原作もよくて登場人物も魅力的、生徒さんたちの熱演には感動して心洗われただけに
舞台作品としてもう一歩詰めてほしいというのが正直な感想でした。
木村信司先生は最近よいお仕事が続いていると思っていただけに期待しすぎてしまったのかもしれません。
ファンタジーという通常とは違う世界観の作品を舞台化するのは難しいんでしょうか。
また木村先生はお好きなメロディーラインがあるのか、過去の作品のメロディーと似ていると感じる瞬間が何度かありました。
こだわりはあってもいいと思うのですが新しい風は入れてほしいような気もします。
衣装 加藤真美先生の快進撃
今回の観劇の楽しみの一つが衣装と個性的な雪組生でした。
スカイステージのタカラヅカニュースで流れた初日映像で衣装があんまりにもかわいくて、
雪組生一人ひとりのキャラが立っていて魅力的で「これは劇場で見たい!」とワクワクしたんです。
プログラムによると衣装は大好きな加藤真美先生でうれしくなりました。
そうじゃないかなあと思っていたんですよ。
というのも衣装がいいなあと思って有村淳先生じゃないと大抵加藤真美先生なので。
(最近はそこに薄井香菜先生が加わる予感です。)
アダム演じるあーさのこのファンタジーの世界観を表す衣装も宝塚歌劇では珍しいと思うのですが絶妙でした。
この中に着ている明るい紫色のシャツの色合いがあーさによくお似合いでした。
珍しいテイストの衣装だけでなく、クライマックスのマジックショーで着ていたカーキ?茶系?の飾り付きの燕尾もあーさを一層素敵に見せてくれました。
そしてヒロインのジェインの野々花ひまりちゃんの16歳のガーリーなお衣装もかわいかった!
特に足元、ショートソックスにヒール、ショートブーツはたまりません。
このまま「オズの魔法使い」のドロシーを見てみたくなります(今作のジェインはもう少し歳上ですが)。
さらに中国人風(ほんものの中国人ではない)ワン・メイ役の彩みちるちゃんの赤色✕グリーンのチャイナ風のガーリーなお衣装もかわいくてかわいくて。
ご本人の魅力を一層引き出す衣装でした。
さらにファンタジーということで喋る犬モプシーをあがたくん(縣千)がどう扮装するのかも気になっていましたが、ちょうどいい塩梅でした。
作品には他にも動物がたくさん登場し、蜂、鶏、蝶に扮する娘役さん、牛に扮する男役さんが登場しましたが牛がこんなにかっこいいなんて客席で衝撃を受けました。
男役さんたちがうんとキメてたっぷり、かっこよく魅せてくれるんです。
牛だけれどそれが違和感ない衣装になっていました。
娘役さんたちの中では特に鶏が羽が美しく、
また扮するみちるちゃん、なーこちゃん(羽織夕夏)がちらりとコケティッシュで目を吸い寄せられました。
加藤真美先生のお衣装は正統派なものもいいですし、ちょっとパンチの効いた衣装(「I AM FROM AUSTRIA」や「Cool Beast!!」など)も美しさと品とあるのが好きです。
加藤真美先生の衣装は魔術の都マジェイアというこの世にはないファンタジーの世界をリアルに息づかせるのに欠かせないものだったと思います。
以上、初見の作品と衣装についての感想でした。
役については別記事で書きます!
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