観劇の感想

美弥るりかのwonderな世界を旅する(MIYA COLLECTIONの感想)

こんばんは、ヴィスタリアです。

OG公演「the Wonder MIYA COLLECTION」を観劇しての
ヴィスタリアの独断と偏見と偏愛に満ちた感想です。

なおこの公演がBlu-ray収録とのことですが、セットリスト・衣装・トークなど内容に触れています。

美弥るりかの再会の約束の成就を祝す

大好きな美弥るりかちゃんの「the Wonder MIYA COLLECTION」の大千秋楽を観てきました。

1年以上前にこの公演が発表になったとき
まずこの公演タイトルにシビれたのを鮮明に覚えています。

だってwonder(驚嘆、感嘆)でCOLLECTIONですよ(←落ち着け)

宝塚歌劇団をご卒業後、ジャンル美弥るりかと称すほかない活動と展開され
モードとファッションをこよなく愛するるりかちゃんにぴったりな公演タイトルではないですか。

2020年2月末に初日目前で中止が発表された際は
世界は、日本は、あちこちの舞台芸術はどうなってしまうんだろうという非日常が日常になる入口でした。

そのとき「中止だけれど再会の約束を固く誓った」という言葉の通り約1年後に上演の運びとなりました。

”延期”ではなく一旦は中止とアナウンスされた公演が時を経て無事に、全日程上演できたことを心からうれしく思います。

最後のご挨拶でも万雷の拍手にこたえてのカーテンコールでも
るりかちゃんはスタッフさん、メンバー、客席に感謝の言葉を尽くしていました。

特にスタンディングオベーションのなか緞帳前に出て来られた瞬間に
あふれた涙を隠すようにさっと背中を向けられたのにはこちらも胸がいっぱいになりました。

退団のときに湛えていたものとも中止が決まったときの悲しみとも違う、すごく純粋な涙が、感情があふれる瞬間を見た思いでした。

満席の客席を端から端まで、上から下までまぶしそうに見つめる表情も
皆さんのこんなに素晴らしい景色をまた見ることができました」という言葉も
客席の一ファンにとっても忘れがたいものでした。

日本青年館はロビーが狭いこともあって規制退場がかなり厳格で
前方席に座っていたヴィスタリアはかなり待ち時間がありました。

そして緞帳の向こう側からにぎやかな、晴れやかなキャストさんたちの声が聞こえていると
案内係のお兄さんがハンドマイクで「舞台の上の皆様、お静かにお願いします」とちょっと笑いを誘うような感じでアナウンスしていて思わず頬がゆるみました。

大千秋楽の幕がおりてうれしい気持ちは緞帳の向こうもこちらも同じだなあとあたたかい気持ちで劇場を後にしました。

「the Wonder MIYA COLLECTION」の感想

開催を前にしたインタビューでは1年という時間をおいたこともあって強い思いが語られています。

演出家の河原雅彦さんとの打ち合わせ段階から「ザ・コンサートというものにはしたくないですね」と話し合いました。
(中略)1曲歌ってパフォーマンスが完結する、その連続で出来ていくものではなく、第一部は少しスートリー性も感じられ、メッセージ性もあるような、物語の導入から終わりまでに、ご覧になる皆様に「もしかしたらこういうメッセージがあったのかな?」をお伝えできるものにしたいと思いました。

るりかちゃんのこの言葉を読んだとときにザ・コンサートにとどまらないものをどう見せてくれるのかをこの目で目撃しなくては強く思いました。

「the Wonder MIYA COLLECTION」は2部構成で、
Act.1Mirrorは鏡の世界へ入り込んでパリ→ニューヨーク→アフリカ→ロンドン→日本を巡るショーでした。

Act.2はゲスト(この日は東山義久さん)とのソング&ダンス&トークに
ゆきちゃんのソロにトークなどライブやコンサートに近い構成でした。

◆Act.1 the mirror
瓜生明日葉さんの「the mirror」というミステリアスなテーマ曲と
鏡合わせのるりかちゃんゆきちゃんがふしぎな旅へと誘います。

この各地を巡る旅は月組「カルーセル輪舞曲」雪組「インフィニティ」など稲葉先生を思い出しました。

エンタテインメントとしてはある種定番なのかもしれませんが、
宝塚歌劇の大人数・舞台機構・セットで都市から都市へと旅して行くのを青年館の限られた舞台機構とこの小人数でどう見せるのかにミヤコレらしさがあったと感じました。

キャストが動かす可動式のパネル、階段(左右に別れたり合体したり)、幕に映像が効果的に映し出され、
生演奏が加わって都市から都市へと誘われていきました。

この映像、音楽がとにかくオシャレなんです。

(音楽は上演前・幕間休憩にも流れていますがずっと聞いていたくなりました)

オシャレなのは生澤美子さんの衣装もそうで、るりかちゃんはいったい何着お着換えされたんでしょう。

ファッションに言語を持たない自分ではうまく形容できませんが
一部メディアで見ることができます。

この赤いドレス✕編み上げブーツのるりかちゃん
白シャツ✕黒いコルセット風のパンツスタイルのあちくん(輝生かなで)が絡んでいると
ちょっと見てはいけないものを見ているような背徳的な美があってどきどきしてしまいました。

舞台をはければ仲良しのお2人です↓

あちくんがInstagramでお衣装を見せてくれています↓

アフリカの場面のモロッカンなプリンスを思わせる白いターバン✕緩いパンツも素敵でした。

なによりこの場面はKAORIalive先生の振付のダンスに魅入りました。

自分は特に好きな生徒さんに「退団してからも踊り続けてほしい」と思うことが多いのですが、
一方で日本の演劇・ミュージカル界はダンスよりも歌が主軸であることが多いこともあって
OGになってからも踊り続けることが難しいことを肌身で感じています。

(なのでちゃぴちゃんの「FLASH DANCE」は演目として画期的だと思っています。)

美弥るりかという男役のファンでいる間は存在そのものに夢中で認識しきれていなかったのですが
自分は踊っているるりかちゃんがとてもとても好きなんです。

なので男装のようでありながら男装の麗人という型にはまらず、
ただ舞台にいる美弥るりかの、宝塚の男役とは違うダンスが見られてうれしかったです。

◆Act.2 東山義久さんの「Triangle」、仙名彩世さんのスパゲッティナポリタン
日程・ゲストなど諸々勘案して大千秋楽を選んだのはゲストが東山義久さんだったからです。

きっと踊ってくださるだろうと期待していた通り
東山さんがDIAMOND☆DOGSで作られた「Triangle」というナンバーを踊ってくれて
めちゃくちゃかっこよかったです。

この場面は全体を見ていたこともあってお着換えされたるりかちゃんがどこにいるかすぐに把握できておらず、
このダンサーさんの動きすごい…すごく好き…と思ったらるりかちゃんでした(←しっかりしなさい私)

東山さんは歌も披露してくださって「ロックオペラモーツァルト」の「殺しのシンフォニー」でした。

宝塚版とはまた違うアレンジと演奏で聞きごたえがありました。

踊れて歌えて口笛もできる(るりかちゃんとのトーク内で「剣の舞」を吹かれてました!)すごい方だなあとあらためて思いました。

(ところでゲストさんとのデュエット曲が「木綿のハンカチーフ」だったのは理由があるんでしょうか。
 ゆきちゃんとのデュエットは「黄昏のビギン」でしたし、ところどころ選曲が古いのがふしぎでした。)

また白✕シルバーのドレスのゆきちゃんがソロで「ラ・マンチャの男」を聞かせてくれました。

ゆきちゃんの「ラ・マンチャ」を聞くのはヤンさん(安寿ミラ)の「FEMALE vol.14」にゲスト出演されたとき以来です。

このときは小ぢんまりとしたホールだったのでゆきちゃんの声量がホールのキャパを超えて壁をつきやぶりそうだったのですが、
青年館はキャパはあるので壁は大丈夫だったものの劇場中が轟くような歌唱で大感動しました。

すごかった……。
今回ゆきちゃんは歌もダンスも大活躍でショースターっぷりを存分に見せてくれました。

そしておもしろい方ですからトークも大活躍で、るりかちゃんのとのトークでは出演者全員に美弥さんを食べ物に喩えるとというアンケートをとったと発表されていました。

ドレスの胸元からカンペを取り出したのにはびっくり!でした。

いろいろな答えが並ぶなかで

仙名
私はスパゲティナポリタン。洋食だけれど日本生まれなのが華やかな容姿と中身の礼儀正しさとかのギャップを表しているなと。

だから私、作ってきたんです。

やおらステージの飲み物ボックスからるりかちゃんのペットボトルを取り出すとキャップに目玉焼きの乗ったスパゲティナポリタンがついているではないですか!

twitterなどで紹介してくださるとステージでは仰せでしたが…待ってます。

Blu-rayにはきっとアップで映っていますよね。

今回RURICARATがご用意してくれたのは3列目の下手側という
視線がバンバン飛んでくる天国のような席でした。

るりかちゃんゆきちゃん(仙名彩世)も何度目があったか…というより目線に射抜かれ仕留められたかわかりません。

(たとえ勘違いだとしても勘違いしている方が幸せなのでしたままにしています。
が、今回は勘違いじゃなかったんですよ←興奮さめやらずやや頭がおかしいです)

the Wonder MIYA COLLECTIONという長い中断をはさんだ1年に及ぶ旅を終えたるりかちゃんが
次にどんな景色を見せてくれるのか緞帳のこちら側から楽しみにしています。

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