こんばんは、ヴィスタリアです。
舞台も日常も当たり前のものではない
星組「GOD OF STARS-食聖-/Eclair Brillant」大千秋楽のライブビューイングに行ってきました。
当初見られそうになく諦めていたのですが、チケットを譲っていただき見ることが叶いました。
会場が錦糸町だったので荒川が氾濫したり停電していれば上映は中止、そもそも交通機関が止まっていたら辿り着けないという心配はあったものの、無事に上映され電車も動いており開演前に着席することができホッとしました。
今日のカーテンコールでさゆみさん(紅ゆずる)がこんなことを仰せでした。
日常、(台風だけでなく)いろいろと大変だと思うんです。
でもお客様が一時でも笑顔になってくださるなら幸せです。それが仕事ですし、そのためなら私たちが裏でする色々は苦労は当たり前のことで、それが苦ではないと思わせてくれたのはお客様でした。
さゆみさんの言う通り、生きているといろいろなことがあって、嫌なことも辛いこともたくさんあって、ヴィスタリア自身も観劇が救いであったり支えにしていることが多いにあります。
昨日観劇するはずだった星組マチネが中止になったこともショックで落ち込みましたし、「あと◯日がんばれば◆組だからがんばろう」「この仕事がチケット代になるんだ」と思って日々のあれこれを乗り越えています。
今日実施された星組大千秋楽もライブビューイングも雪組のKAAT「ハリウッド・ゴシップ」、カルッツかわさき「はばたけ黄金の翼よ/Music Revolution!」も、台風の影響で観劇の叶わなかった方がいらっしゃるでしょう。
自分自身が今日見られたことがどれだけ貴重なことなのか、舞台も日常生活も当たり前のことではなくありがたいことなのだということが身にしみました。
なんとか見ることができたライビュのレポと感想を記事にしましたが、いずれの言葉もヴィスタリアが記憶できた限りのもので、ニュアンスです。
また見落とし、間違いなどもあるかと思います。
もしお気づきのことがありましたらコメント、メッセージで教えていただけば幸甚です。
「GOD OF STARS-食聖-」のアドリブ
ヴィスタリアが気がついた限りですが、挙げてみます。見落としなどもあるかもしれません。
◆愛麗飯店で
マオ(麻央侑希)がレン(如月蓮)に掃除をしろと怒られる場面。
マオがスマホを弄りながら「今日は紅ゆずるさんのラストディ…」とボソっと呟いていました。
先日のトークスペシャルで聞いたレンとマオの設定の話を思い出しながら2人のやりとりを見ました。
◆中華料理学院こと小林寺にて
花道にプロジェクションされる「少林寺」と「小林寺」の文字が映らないアクシデントがあり、小林寺管長/大輝真琴が「字の少し足りない」といった感じでうまく説明を入れていました。
それにホン・シンシン/紅ゆずるがすかさず「聞いてないし映ってない」とキレ気味で反応していました。
また小林寺管長/大輝真琴が退場するとき、ホン・シンシンが「気の利くジジイめ!」と賞賛を込めた悪態を吐いていました。
さらにミッキー・チョウ/天寿光希がホンと一緒に退場するとき「口は悪いがおまえに会えてよかったー!」と拳を突き上げると、ホンも「俺もだー!」と応えていました。
◆大団円のシンガポール
愛麗飯店のリノベーションに出資して大儲けしたエリック/華形ひかるはいつもは「勉強させてもらった」というところを「今回は超勉強になった」と言っていました。
ホンの「俺、超端正」にちなんでのアドリブですね。
またこれはアドリブとは違うかもしれませんが、上海のエレノア・チョウ/音波みのりをアイリーン/綺咲愛里が訪ねてきた場面で、アイリーンが電話に出ている間、
エレノアが客席に完全に背中を向けて、泣いているような声がマイクに入っていたような気がします。
そしてこの場面を見ながら、今回あーちゃん(綺咲愛里)はエレノア/音波みのり、キティ/夢妃杏瑠、タン・ヤン/有沙瞳といった星組の娘役さんとの絡みがあったことがとてもよかったとしみじみ思いました。
さよならショーと泣いて笑って忙しいご挨拶
さよならショーのセットリストは大劇場のときと同じです。
1.ひとかけらの勇気「スカーレット・ピンパーネル」(紅)
2.オームシャンティーオーム(綺咲ほか星組生)
3.夢を売る男「オーシャンズ11」(紅・麻央・如月)
4.ガイズ・アンド・ドールズ(紅ネイサンと礼アデレイド)
5.あなたを見つめると「スカーレット・ピンパーネル」(綺咲)
6.紅子トーク
7.Killer ROUGE(麻央・如月)
8.ESTRELLAS(麻央・如月・蓮月・礼)
9.あなたこそ我が家「スカーレット・ピンパーネル」(紅・綺咲)
10.Seven Wonders「CATCH ME IF YOU CAN」(紅・綺咲)
11.GoodBye「CATCH ME IF YOU CAN」(紅、礼真琴から受け取った薔薇の花束を客席へ投げ入れ)
12.ありがたやなんまいだ「ANOTHER WORLD」(全員。専科汝鳥・華形も)
さゆみさんがトップスターになる前の作品がセットリストに入っていてよかったと思いました。
ヴィスタリアは当時ヅカファンではありあませんでしたがたまたま観劇した「ガイズ・アンド・ドールズ」を再び見ることができましたし、初代テリー・ベネディクトも見ることができました。
東京宝塚劇場に降臨した客席案内係紅子さんのトークと、客席から声をかける内蔵マイクさん(紅子さんが「よく聞こえる。マイクここ(胸のあたりを指して)にあるの?と命名)とのやり取りには多いに笑いました。
大千秋楽ということで客席の緊張気味な空気はライブビューイングでも伝わってくるようで、紅子さんは「紅子は反応が命!静かに見るな!」と盛り上げていました。
(しかし「かわいい!」など客席から声がかかると「個人的な感情ありがとう」とやや厳しく返す紅子さんでした。)
そして紅子さんはなによりもファンの、客席の、ライビュ会場の気持ちを代弁することを叫んでくれました。
台風!いい加減にしろ!
日本国民に謝れ!宝塚ファンに謝れ!
また紅子さんは指揮の佐々田愛一郎さん、そしてオケの皆さんにも声をかけておおいででした。
オケの皆さんはゆずるちゃんに団扇を振ってくれたりしているのよ。
佐々田先生、ありがとうございます。
「スカーレット・ピンパーネル」の新人公演で歌い出しがわからなくて佐々田先生の「はいっ」ていうきっかけがないと歌えなかったの。
先生、ありがとうございました。
紅子さんが応援し続けていたゆずるちゃんが卒業されるとのことですが、紅子さんは次の贔屓を見つけられたそうです。
真琴ちゃん。顔はかわいいのに声はハスキーなの。ギャップよね。
人生はギャップでできているのよ。
紅子だって黙っていれば綺麗でしょう。喋ったらコレよ!!
紅子さんのシューズには「紅」の一文字が輝いていましたが、これが客席のブレスレット型のペンライトとお揃いのようでした。
大千秋楽も星組も宝塚への愛でいっぱい
大劇場のさゆみさん、あーちゃんの挨拶やカーテンコールで紡がれる言葉たちはまるでべにあーの結婚式のようなハッピーエンドのようで幸せに感じたのですが、
今日の大千秋楽は退団される生徒さんたち、さゆみさんと宝塚の結婚式のようでした。
お花渡しはこのような感じでした。
蓮月(黄色とオレンジ) | 朱紫令真 | 大輝真琴 |
麻央(白いカラーにストーン) | 漣レイラ | 音波みのり |
如月(白に紫の胡蝶蘭) | 白妙なつ | 天寿光希 |
綺咲(ピンクの薔薇) | 音咲いつき | 美稀千種 |
紅(白薔薇にストーン) | 朝夏まなと | 礼真琴 |
さゆみさんの同期はきっとまあ様(朝夏まなと)だと思っていました。
黒のパンツスーツに華奢なピンヒールのまあ様、とても美しかったです。
ゆっこさん(麻央侑希)は「愛した日々に偽りはない。ファンの方を尊敬しています」という名言を堂々と仰せでした。
れんた(如月蓮)もかっこよかったです。
この情熱を星組に。この愛を宝塚に。
心からの感謝を最愛のファンの皆様に。
そしてあーちゃん(綺咲愛里)の挨拶は「鎌足」与志古のセリフにちなんだもので涙を搾り取られました。
これでよかったのです、私の宝塚人生は。
悩みました。苦しみました。でも楽しかった。幸せでした。
大階段を下りてくるときからかわいい丸い瞳に涙があふれそうで、こんなセリフを言われたらこっちが泣いてしまいます。
さゆみさんの挨拶全文はこちらで読むことができます。
特に印象的だったのはカーテンコールでのさゆみさんのこの言葉でした。
いつもパレードのときに思っていることを述べてもいいですか。
今なら届くと思うので。小林一三先生、宝塚歌劇を作ってくださって本当にありがとうございました!
これには大きな拍手が湧きましたし、ヴィスタリアも思わずライビュ会場で音は出さないものの小さく拍手をしました。
これを一度も思ったことのないファンはいないのではと思うのですが、さゆみさんは毎日、いつも思っていらしたのですね。
そしてこの思いをこんなふうに表現できるタカラジェンヌが他にいたでしょうか。
カーテンコールでご自身が卒業されるれんたとあーちゃんが「さゆみさんが宝塚から卒業されてしまうことが寂しい」と口を揃えていたことの意味がわかったような気がします。
客席の内臓マイクさんから「宝塚に入ってくれてありがとう!」と声がかけると、さゆみさんは即座に答えました。
よくぞ私を入れてくださいました。
審査員の先生方、本当にありがとうございました。
この後か、そのまた後だったかのカーテンコールでさゆみさんが真剣な面持ちでこの発言に付け足すようなことを話しました。
数いる先輩方を差し置いて私もが言うのなんですが……。と謙虚になる。
(楽屋に)お稲荷さんがあって始まる前に一礼し、終わった後にも一礼して、一三先生に話しかけるんです。
私の中の想像の一三先生ですけれど。
ねえ、ゆうちゃんさん
突然話を振られたゆうちゃんさん(汝鳥伶)は「今まで一三先生にお礼を言った人はいない」とのお答えでした。
いまの星組の舞台を見ているとあったかい愛があふれていると感じるのですが、そこにはさゆみさんの宝塚への愛があるのかなと思いました。
正直に書きますがヴィスタリアがヅカファンに復帰した頃はいまのように「星組が好き、星組がいい」とは明確には思っておらず、ときに技術的なことが気になることもありました。
(しかしこのときから星組の観劇回数は多く、何度見ても楽しい舞台ばかりで1回では満足できないことがわかっていてリピートしていたのですから星組が好きだったのだと今はわかります。
当時の自分の頭を殴って「目を覚ませ」と言ってやりたいです。)
「霧深きエルベのほとり」「鎌足」でいまの星組のあたたかさ、舞台にあふれる愛のようなものがいかに貴いもので自分が好きかということをはっきりと自覚し、
それは今公演「GOD OF STARS-食聖-/Eclair Brillant」で頂点に達しました。
通常は予算の関係もあって観劇回数はライビュ含めて3回まで/公演と決めているのですが今回はそれを破りました。
紅子さんが次に贔屓にすると言い、さゆみさんが「礼真琴の星組をお願いします」と言った星組をこれからも好きでいつづけ観続けるでしょう。
人生はギャップです。(礼真琴は)顔はかわいいのに声はハスキー。
私も黙っていたらいいのにとよく言われます。無理です!
同時就任、添い遂げ退団は星組の伝統
「Eclair Brillant」のデュエットダンスであーちゃんはすでに泣いていて、
そんなあーちゃんをさゆみさんはいつも以上に愛おしげに抱きしめていました。
さよならショーの後、何度か繰り返されたカーテンコールの後、緞帳前にさゆみさんとあーちゃんが出てきました。
さゆみさんが「こんなにかわいいと思わせてくれる相手役は私
綺咲愛里しかいない」と言えば、
あーちゃんは「さゆみさんがいなければいま私はここにいません」と答える。
客席から内臓マイクさんが「最後に2人で投げキスして!」とリクエストをすれば、
あーちゃんが「さゆみさんに?」と大真面目に聞き、さゆみさんが「それは後で」と答える。
やっぱりべにあーの結婚式のようなハッピーエンドでした。
さゆみさん、あーちゃん、卒業されるみなさま、おめでとうございます。
お疲れ様でした。そして楽しく幸せな舞台をありがとうございました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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